《解 説》
一 本判決は、大阪府堺市内の繁華街のビル共同便所で、小学二年生の女児を強姦し殺害した容疑で起訴された被告人に対し、無罪を言い渡した一審判決には事実誤認があるとして破棄自判し、被告人を懲役二〇年に処した控訴審判決である(なお、併合審理された恐喝未遂の事実についても、脅迫罪が成立す...
《解 説》
本件は、株式会社角川書店の社員がコカイン約七八グラムを本邦内に密輸入しようとして成田空港で逮捕されたという麻薬及び向精神薬取締法違反等事件の関連事件であって、角川書店社長(当時)の愛人であった被告人について、右麻薬密輸入の共謀共同正犯の成否が争われた事案である。
本判決は、被...
《解 説》
本件は、香港在住の被告人(A)他二名(B、C)が失業中で金銭に窮していたなどのため、Cが以前働いていたことのある被害者宅に強盗に入ることを企てて香港から来日し、それぞれ刺身包丁一丁を携帯して被害者宅に入り家人を脅したり紐で縛るなどして金員を強取しようとしたが、家人に騒がれて金員...
《解 説》
一 本件は、登記された二個の区分所有建物から成る一棟の甲建物について、滅失の事実がないのにその旨の滅失の登記がされて登記用紙が閉鎖された後、更に別の乙建物として表示の登記及び所有権保存登記がされた場合において、甲建物につき登記を経由していた根抵当権者が、根抵当権に基づく妨害排除...
《解 説》
一 本件は、信用金庫の支店長であった被告人が、個室付浴場業者からソープランドの開業資金の融資を申し込まれ、昭和六二年三月二五日に一〇〇〇万円を貸与したが、平成元年七月一九日右業者が右ソープランドで売春婦らが売春することを知りながら業としてその場所を提供したという売春防止法違反(...
《解 説》
本件は、不正競争防止法に基づく損害賠償請求権や民法七二三条に基づく謝罪広告請求権、不当利得返還請求権の消滅時効の成否が問題となった事案である。
事案の概要は、次のとおりである。
X及びY2は食糧加工機械等を製造販売する会社、Y1はY2の代表取締役、Y3は食糧加工機械等の工業...
《解 説》
一 本件の概要
1 本件は多数の請求が併合されているが、その主要事件(A事件という。)は、弁護士である原告Xが顧問先の株式会社から委任を受けて、当該会社の増資事務を処理し、これに伴い株式会社変更登記の登記申請を代理して行ったところ、被告埼玉司法書士会Yの会長が、「このような登...
《解 説》
一 事実経過
本件は、日韓地位協定に基づく永住資格を有する在日韓国人女性ピアニストXが米国に留学するため法務大臣Y1に対し、再入国許可の申請をしたところ、Y1はXが外国人登録法一四条に基づく指紋押捺を拒否していたことを理由に不許可処分を下したため、その適否を争って提訴した事案...
《解 説》
原判決は本誌八二七号九一頁に掲載されており、本控訴審判決はこれをほぼ全面的に引用して控訴を棄却したものである。
事案は、平成二年六月一七日、上野公園水上音楽堂で「今こそ安保をなくそう六・一七集会」と題する集会の開始前、弁護士である原告(被控訴人)が警察官による職務質問や所持品...
《解 説》
一 本件は、公立中学校における生徒間のいわゆる「いじめ」が原因となって自殺した少年Aの父母X1、X2から、学校の設置者であるY2区に対しては在学契約又は国家賠償法一条一項に基づき、学校の費用負担者であるY1都に対しては同法三条一項に基づき、いじめをした少年B、Cの父母Y3ないし...
《解 説》
Y漁業協同組合においては、平成二年八月三〇日、通常総会において漁業権の一部放棄の特別決議を行い、その直後、緊急動議により漁業補償等の交渉に当たってきた交渉委員を漁業補償金の配分委員とするとの執行部案が提出され、出席正組合員六二名中、執行部役員八名を除き、三一名の賛成多数により可...
《解 説》
一1 本件は、被告が反面調査によって把握した原告の売上金額に同業者の平均算出所得率を乗じて事業所得金額を推計してした昭和五九年ないし昭和六一年分(以下、本件係争各年分という)の各所得税更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分(以下、本件各処分という)につき、原告がその取消を求...
《解 説》
一 Xら一三名は、いずれもY(東京電力株式会社)の従業員である(但し、一名は訴訟中に死亡したため、相続人が承継した。)。本件は、Xらが、日本共産党員または同党支持者であることを理由に、Yから、仕事上及び私生活上の種々の差別ないし人権侵害を受けてきたと主張して、Yに対し、主として...
《解 説》
原告は、路上において、駐車違反をした知人が警察官から事情聴取を受けた際、右警察官に対し、「駐車違反やないやないか」等と怒鳴りながら両手でその服をつかんで後ろに押す等の暴力を加え職務の執行を妨害するとともに、右暴行により右警察官に全治見込五日間を要する顔面打撲の傷害を負わせたとし...
《解 説》
本件は、区が設置した特別養護老人ホーム(老人福祉法一五条三項、五条の三)につき、その開設に要した費用の使途に疑問があるとして提起された地方自治法二四二条の二第一項の住民訴訟である。区は、この開設準備事務をある社会福祉法人(以下「被告法人」という。)に委託し、委託料は概算払として...
《解 説》
Xは、出産時に脊髄損傷を受け、胸部から下の肢体が不自由なため、一種一級の障害者とされる女子生徒であるが、自己及び両親がY3市立中学校の普通学級への帰属を強く希望し、運動していたのにもかかわらず、市教育委員会Y1が市立中学校に特殊学級を設置し、同中学校長Y2がXを右特殊学級に所属...