《解 説》
本判決は、離婚に伴う財産分与及び慰謝料請求の実質を有する民事訴訟について、わが国の裁判管轄権を否定した東京地判平3・12・20本誌七九五号二五四頁の控訴審判決であり、原判決の理由をほぼそのまま引用して、Xの控訴を棄却したものである。
Xの請求は、Yの悪意の遺棄によってXは少な...
動産売買の先取特権に基づく物上代位権の行使としての債権の差押命令の申立てと他の債権者による債権差押事件の配当手続における優先弁済
《解 説》
一 本件は、動産売買先取特権を有する者が物上代位権に基づく債権差押えの申立てをした場合に、右申立てに他の差押事件への配当要求の効果があるかどうかが問題になった事案である。動産売買の先取特権を有する者は、物上代位の対象となる右動産の転売代金債権につき仮差押えの執行をしているだけで...
《解 説》
一 本件は海外旅行ツアー(一行約二〇名)がバンコックでアテネ空港一部ストの通報により目的のギリシャ・アテネに行くことができなかったため、乗客一名が添乗員及び旅行会社の指示等の不手際を理由として損害賠償を請求した事案であるが、一・二審とも原告の請求を棄却した。
ツアーが使用予定...
《解 説》
Xら一四六名は、当初、国Yに対し、自衛隊員のカンボジアへの派遣の差止め、右派遣が憲法違反であることの確認、右派遣による財政支出により被る損害賠償として各人それぞれが一万円の支払を求める訴えを提起し、その訴額を合計一四六万円として一万二一〇〇円の収入印紙を訴状に貼用した。第一審裁...
《解 説》
本件は、幼児が町立中学校のテニスコートの審判台に上って遊んでいたところ、これが転倒し、その下敷きになって死亡したという事故につき、被害者の両親が、町に対し、国家賠償法二条一項に基づく損害賠償を求めた事案である。被害者が「審判台の後部から降りる」という本来の用法とは異なる用法によ...
《解 説》
一 Aは、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(以下「商法特例法」という。)第三章の適用を受ける小規模株式会社であるY会社の代表取締役であり、その全株式二万株を保有していたが、定款所定の取締役会の承認を得ることなく、このうち一万二〇〇〇株をX1に、三〇〇〇株をX2に譲...
《解 説》
一 本件は、交通事故により死亡した被害者の遺族(Xら)が、加害者の加入していた任意保険の保険会社Yに対し、保険金の支払を請求した事件である。自動車保険契約(対人賠償保険)の任意保険の約款には、「保険契約者、記名被保険者等の故意によって生じた損害を填補しない」旨の条項(以下「保険...
《解 説》
一 本件の被告人両名X・Yは、いずれも台湾人であるが、日本人Iが二度にわたって日本国内に覚せい剤を密輸入するに当たり、台湾国内において、X・Yが共謀の上、調達した覚せい剤を手渡し(第一の犯行)、Xが調達した覚せい剤を手渡す等(第二の犯行)、Iの営利目的の覚せい剤輸入罪及び禁制品...
《解 説》
一 Xは、JR総連合といい、JR関係の労働者で組織する東日本旅客鉄道労働組合などの単位組合の連合体であるが、平成元年一二月一六日、Y(上尾市)に対し、Xの総務部長Aが殺害死亡したことを追悼する合同葬を開催するため、Yが設置する上尾市福祉会館の使用許可を申請したところ、「会館の管...
《解 説》
Xは、学習塾のフランチャイザーであり、平成元年六月、Yをフランチャイジーとして塾フランチャイズ加盟契約を締結した。Xは本訴において、同契約に基づき、入塾金(五割)及びロイヤルティー(月謝の二割)、講師に支払うべき給与と交通費の立替金の合計二五八万円余の支払いをYに求めた。Yは、...
《解 説》
一 訴外A(明治三七年四月二一日生)は、昭和六二年七月二七日、自宅において、自己所有の財産を特定人に相続、遺贈し、遺言執行者を指定する旨の公正証書による遺言をし、平成二年七月二二日死亡したが、Aの相続人であるX1~X6は、相続人Yを相手方として、Aが本件遺言をした当時、老人性痴...
《解 説》
Xら二名は、日興証券株式会社の株主であるが、同社が一部の顧客に対して行った損失補填等の行為が違法であると主張し、同社の取締役Yら一六名に対し、商法二六七条に基づき、同社に四七〇億七五〇〇万円を連帯して支払うよう求める株主の代表訴訟を提起した。Xらは、株主の代表訴訟における訴え提...