《解 説》
一 XとYとは、昭和三六年婚姻した夫婦であり、その間に長女(昭和三七年一二月生)と長男(昭和四三年一二月生)の二子を儲けた仲であったが、その後夫婦仲が悪化し、昭和六〇年三月、Yは離婚を決意してXと別居するに至った。しかし、その際Yは、Xが自宅の鞄に入れて保管していた二一口の国債...
《解 説》
一 本件は、中核派革命軍の対人闘争部隊の班長であった被告人が、(1)同軍のメンバー数名で行った自動車の窃盗、及び(2)同じく数名で行った強盗致傷(千葉県収容委員会会長を路上で襲い、鉄パイプ等で殴打し金員を強取したもの)の各犯行につき、いずれも共謀共同正犯者として起訴された事案で...
《解 説》
一 原告は、その所有農地を第三者に賃貸していたが、賃借人が無断で転貸もしくは賃借権の譲渡を行ったとして、昭和五七年一二月二九日、大阪府知事に対し農地法二〇条一項による解除許可の申請をした。しかし、右申請に対して応答処分がなされないまま八年以上が経過したので、平成三年五月一〇日、...
《解 説》
本件は、マンション管理組合(建物の区分所有等に関する法律〔建物区分所有法と略称する〕三条に基づき設立された団体)の理事長(管理者)XからYらに対して、Yらが占有使用しているマンション駐車場の明渡しと賃料相当損害金を請求した事案である。このマンションの敷地は元来Yら一族の所有であ...
《解 説》
本件は、九階のビル所有者Xらからその一、二階を賃借するY会社(中華料理店)に対して提起された建物明渡請求事件(付帯請求は損害金請求)である。Xらは、Yには、無断の室外機設置、油脂を飛散させているのに排風機とダクトの改修をしない、建物のカーテンウォールの腐食などの賃貸借契約の約定...
《解 説》
本件の原告は、補聴器の販売修理に従事する高卒、四〇台半ばの男性サラリーマンであるが、これまで商品取引の経験は皆無で、商品取引に関する知識も特に有していなかった者である。被告らは、原告との間で米国産大豆の先物取引の委託契約を締結した会社(東京穀物商品取引所等の商品取引員の資格を有...
《解 説》
一 本件は、肝硬変に罹患し、英国で肝臓移植手術を受け、その後死亡した者の闘病記について、著作者が誰であるか等が争われた事案であり、その概要は次のとおりである。
Y1は、Y2に、Dの闘病記をY1を著者として出版することを許諾し、Y2はこれを書籍として出版した。ところが、Dの両親...
《解 説》
首都高速道路公団は昭和六二年に首都高速道路の通行料金を五〇〇円から六〇〇円に値上げしたが、これに反対するグループが従来料金しか払わないで首都高速道路を通行したため、公団はこれらの者に差額分、割増金及び手数料の支払いを請求した。本件は、その請求を受けた原告らが、右値上げは、その必...
《解 説》
一 本件は、原告と男子社員との間の賃金格差が労基法四条違反の賃金差別であるか否かが争われた事案である。
これまでの男女賃金差別をめぐる訴訟は、いずれも、男女別の制度や基準による男女間の異なる扱いが問題とされた事例であったが、本件は、これとは異なり、男女別の基準や制度がなく、事...
《解 説》
一 高齢化社会の進展とともに高年齢者の雇用問題はわが国の政治経済上の重要課題となっており、いわゆる終身雇用制を主流とするわが国において右課題はまず定年延長問題という形で顕在化する(昭和六一年四月に抜本的改正をみた「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」は事業主に対する六〇歳への...
《解 説》
昭和五九年三月X信用金庫とA(Yの兄)は信用金庫取引約定を締結したが、その際YとAの妻は、Aが現在及び将来負担する一切の債務につき連帯保証人となった。そのころ、Aは自己所有不動産に極度額四六〇〇万円の根抵当権を設定してXから三七五〇万円借り受け、さらに翌年二〇〇〇万円を借り受け...
《解 説》
リース会社であるXは、ユーザーAの自称代理人Bがリース契約を締結した後、XとサプライヤーであるYとの間でOA機器の売買契約を締結して代金を支払ったところ、Aがリース契約を締結した事実はないとしてリース料の支払いを拒絶した。そこで、Xが、Yに対して、「リース借主がリース契約の締結...
《解 説》
一 本件は、私製葉書業者九社が、国に対して、国がくじや図画等の付いた「お年玉付年賀葉書」やいわゆる「さくらめーる」「かもめーる」等(以下「本件官製葉書」という。)を四一円もしくは四三円で発売するのは、独占禁止法二条九項二号、公正取引委員会告示第一五号の六号の「不当廉売」、同法三...
《解 説》
一 Xは、Aから宅地(以下「本件土地」という。)を賃借し、その地上に事務所を建築して所有しており、Yは右土地の隣地の所有者であるところ、Xの建物のバルコニーがY所有地を侵害しているとして、X、Y間で境界を巡る紛争が発生し、Aや本件土地の他の隣地の所有者をも含めて境界についての話...
《解 説》
Xは昭和六二年一一月七日、Yとの間でX所有の建物が焼失した場合には火災共済金として一〇〇〇万円、動産特約共済金として五〇〇万円等の支払いを受ける旨の建物更生共済契約を結んだところ、同六三年一月一一日に至り右建物が焼失したため、Yに対し共済金として一九〇〇万円の支払いを求めた。こ...