《解 説》
一 事案の概要
原告は、昭和六二年九月に訴外Mとの間で信用組合取引を開始し、被告は、同六三年二月、原告との間でMを主債務者とする保証期間・保証限度額の定めのない包括根保証契約を締結した。被告とMは、昭和五七年に協議離婚したもと夫婦で、離婚後は没交渉であったが、Mが同六二年三月...
《解 説》
甲乙丙丁の四筆の土地の一部を提供する形で幅員約三・五メートルの建築基準法四二条二項の指定を受けた私道(旧私道)が存在し、X所有の甲地以外は公道に接していた。甲土地に適法に建物を建築できるよう(Xら関係者は大田区役所の係官に調停成立前に確認をしている)にしながら、旧私道を減縮して...
《解 説》
本件は、犬に対する獣医の措置の相当性が争われた事例である。獣医側からの債務不存在確認等請求として提起された事件であるので、普通の医療事故事件とは原被告関係が逆になっている。
Xは動物病院の経営者であり、Yはシェパードの飼主であったが、平成二年八月、YはXに対し、その犬に関する...
《解 説》
亡A(X1の夫、X2、X3の父)は昭和五九年八月ころ、軟便が続き、下腹部痛があったのでY医院を受診し、胃腸炎との診断により胃腸薬の処方を受けた。Aの症状はその後も軽快せず、同年九月始めには潜血反応も見られた。Aは翌六〇年三月末までにY医院に一七回通院し、その間、五九年一二月下旬...
《解 説》
一 事案の概要
1 Xは、昭和三五年四月一日Yに雇用されてその武蔵工場に勤務し、トランジスターの品質及び歩留りの向上を所管する製造部低周波製作課特性管理係に属していた。
2 Xは、(ア)昭和四〇年三月、Y武蔵工場の男子便所個室に落書をしたため、出勤停止五日の懲戒処分を受...
《解 説》
一 本件は、製薬会社(被告・控訴人ケミファと原告・被控訴人ワイス)二社による鎮痛抗炎症製剤の新薬共同開発契約について、主として臨床試験を担当した製薬会社被告ケミファの臨床試験データに捏造が発見され、原告ワイスも、そのため約一年間製造販売停止処分を受けたので、債務不履行・不法行為...
《解 説》
本件は、民法七三三条によって、再婚禁止期間中に法律上の再婚ができず、内縁関係を結んでいた原告夫婦が、国に対し、主位的に、国会議員が同条の廃止ないし改正をしないことが違法であるとして、法律上の婚姻ができなかったことによる精神的損害について、国家賠償法一条に基づく損害賠償を、予備的...
《解 説》
一 Xらは、徳島県板野郡藍住町(以下「町」という。)の住民である。
Yは、その町長であり、かつ、藍住町土地開発公社(町が公有地の拡大の推進に関する法律一〇条によって設立した法人、以下「公社」という。)の理事長であるところ、昭和五六年四月、田一四〇〇平方メートル弱(以下「本件土...
《解 説》
一 X(原告、被控訴人)は、訴外株式会社「東辰」に対する賃料債務に充てるつもりでいた五五八万三〇三〇円を、コンピューター処理のミスから株式会社富士銀行上野支店の訴外株式会社「透信」名義の普通預金口座に振り込む手続をしてしまったため、右銀行は、右振込金を右口座に入金記帳した。
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《解 説》
本件は、賃料増額請求に係る増額賃料の確認請求事件で、所有建物をYに賃貸していたAが、賃料増額の意思表示をして、適正賃料の確認を求める本訴を提起したところ(その直後に死亡したため、Aの長男であるXが本訴を承継している)、現行賃料に改定されてから右の増額請求まで一年半余しか経過して...
《解 説》
一 租税特別措置法(昭和六三年法律第四号による改正前のもの)三六条の二第一項は、居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例を定めていた。これによれば、個人が、所有期間一〇年を超える居住用家屋(譲渡資産)を譲渡し、かつ、居住用家屋(買換資産)を取得して居住の用に供したとき...
《解 説》
一 Xは、A町において浄化槽の清掃並びに浄化槽汚泥の収集及び運搬の営業を行うため、A町長Yに対し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)七条一項の一般廃棄物処理業の許可及び浄化槽法三五条一項の浄化槽清掃業の許可を申請した。これに対し、Yは、一般廃棄物処...
《解 説》
本件は、原判決の訴訟手続進行時にオーストラリアに移住していた再審原告が公示送達により欠席のまま確定判決を受けたとして民訴法四二〇条一項三号(訴訟手続における代理権の欠缺)、同五号(詐欺等による攻撃防御方法の提出)等を主張し、右確定判決に対する再審の訴えを提起した事案である。
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《解 説》
抵当権実行事件の債務者である申立人は、競売開始決定に対して、異議の申立てをしたが却下され、この却下決定に対して、即時抗告と題する書面と、競売事件の高等裁判所への移送申立書と題する書面を提出した。競売事件は、すでに売却実施命令が出て、期間入札の段階に入っていたが、申立人は、抵当権...
《解 説》
本判決は、国会議員(当時)の実刑判決として世間の注目を集めた元環境庁長官脱税事件に対する第一審判決である。
被告人は、昭和四四年以来連続して約二一年間衆議院議員を、昭和六一年七月から約一年三か月間は環境庁長官を務めていたものであるが、仕手筋の人物と知り合ったことなどから、自己...
《解 説》
一 Bは、Aが所有し、Aの運転する普通乗用自動車に同乗中、交通事故により死亡した。Bの相続人であるX1X2X3は、Aと自家用自動車保険契約を締結していたYを被告として、直接請求の約定に基づいて、保険金の支払を請求した。
自家用自動車保険契約に適用される自家用自動車保険普通保険...
《解 説》
一 本件では、原審執行裁判所は、抗告人の抵当権に基づく本件不動産に対する競売手続について、本件不動産の最低売却価額が約一億三三〇〇万円であるのに、手続費用及び差押債権者(根抵当権者・抗告人)に優先する債権は約三億五〇〇〇万円で、これを弁済すると剰余を生じる見込みがないとして、本...
《解 説》
一 事案の概要
主債務者(被告)が自己破産の申立てをしたため、保証人である原告が、主債務(原債権)を代位弁済し、求償金(代位弁済金に対する遅延損害金残金)の支払いを求めた事案である。
被告は、本件求償債権は商事債権であり、破産事件の終局決定が公告されてから五年を経過したこと...