帝王切開既往歴のある妊婦が分娩中に子宮破裂による死産を招いた事案において、医師が夜間不在で対応できなかったことにつき病院の債務不履行責任が認められた事例
長が、条例に基づかない違法な昇給措置を行い、現実に昇給後の給与を支給した後に、右と同様の昇給を可能とする内容に条例が改正された場合において、改正条例によって右昇給措置の違法性が治癒され、あるいは適法な行為に転換されないとして、長に対して、支給の日から改正条例施行日の前日までの昇給額に対する年五分の割合による運用利息相当額の損害賠償を命じた事例
1 在留期間を1年間とする在留期間更新許可処分の取消しを求める法律上の利益はないとされた事例 2 在留期間を3年とする在留期間更新許可処分を求める訴えは不適法であり許されないとされた事例 3 取消訴訟が不適法とされた場合においても併合提起された関連請求に係る訴えは不適法とはいえないとされた事例 4 外国人登録法の指紋押捺規定の合憲性
1 高速道路上の長大なトンネル内において車両の衝突事故等により生じた火災が後続の車両に延焼した事故につき右トンネルに国家賠償法2条1項にいう瑕疵があるとしてその設置・管理者に対する損害賠償請求が一部認容された事例 2 所有権留保売買の目的である自動車が代金完済前に第三者の不法行為により毀損された場合と右第三者に対する損害賠償請求権の帰属 3 運送人が第三者の不法行為により積荷に生じた損害につき商法577条所定の免責を主張しうる場合に、右損害の賠償をしたときと第三者に対する損害賠償請求権の賠償者代位
《解 説》
本件は、鹿児島地判昭61・12・23判時一二二三号四四頁の控訴審判決である。
近接する建物の中間部分に構造物を建築し、あるいは、区分所有建物の隔壁部分を撤去するなどして、複数の独立した建物を事実上一棟の建物にするいわゆる合棟がされた場合の登記手続きについては不動産登記法上明文...
無修正の全裸写真の写真報道誌への掲載が人格的利益の侵害として、雑誌発行元・編集人・発行人に不法行為責任が認められた事例
《解 説》
本件は、労働組合の争議行為の一環として、会社側の操業再開を妨害した行為が、労働組合の正当な行為として認められるか、威力業務妨害罪としての可罰的違法性を有するかが争われた事案である。
被告人らは、生コンクリートの製造、販売を業とするA社の従業員であり、甲労働組合を上部団体とする...
オートバイを運転中転倒して開放性左大腿骨骨幹部骨折等の傷害を負った者が大腿骨骨髄炎に雁患し長期間治療を要し後遺症が残存した場合について、医師に骨髄炎雁患等について過失がないとされた事例
幼女掛姦致傷、殺人事件につき、自白以外の証拠による証明、自白の信用性のいずれも不十分であるとして、被告人を無罪とした事例
一、「株式会社小僧寿し本部」なる商号を有し、フランチャイズ方式で持ち帰り用の寿L等を加盟店に製造販売させている被告会社及び加盟店が使用する「小僧寿し」、「KOZ0 SUSHI」、「KOZOSUSI」及び「KOZ0 ZUSHI」なる各文字標章は、商標法二六条一項一号所定の 「自己の氏名若しくは名称」又は「これらの著名な略称」に当たり、その表示態様も同号所定の 「普通に用いられる方法で表示する」ものである
二、本来なら「小僧」なる漢字を縦書きした原告会社の登録商標と類似するとはいえない人物の図形のみからなる被告会社の登録商標が、その設定登録後の使用形態により現時点においては原告会社の登録商標に類似する商標としての機能を果たすに至っていても、原告会社の登録商標の信用を害するものとはいえない
一、マル優制度の不正利用のための定期預金をするため、金融機関の嘱託職員が顧客から金員を受領した場合と預金契約の成否二、金融機関の嘱託職員が顧客からマル優制度の不正利用のため受領した金員を第三者に預託して流用された場合に、金融機関の使用者責任が認められた事例