一、昭和五六年五月出生の未熟児(在胎二六週)が未熟児網膜症で失明した事案について、担当医の眼底検査不十分による光凝固法実施の逸機が債務不履行とされた事例 二、未熟児網膜症に対する治療方法としての光凝固法の有効性(積極)について判示した事例
1 宅地建物取引業法所定の免許基準に適合しない免許の付与ないし更新をした知事の行為と国家賠償法1条1項の違法性 2 宅地建物取引業者に対する知事の監督処分権限の不行使と国家賠償法1条1項の違法性
振込先の口座番号を誤ったために、正当な受取人でない者の預金口座へ振込金の入金処理がされた場合には、預金債権が成立しないとされた事例
市街化調整区域内に飲食店を建築して営業しようとした者が計画を断念したことが、県職員の行政指導によるものであったとしてもその行政指導には何ら違法性がないとした事例
贈賄容疑で捜査中の被疑者が新たな別の贈賄事実を供述した旨の新聞記事について、真実性の証明がなく、新聞社側に真実と信ずる相当の理由がないとされた事例
近代工業的機械設備とそれ相応の従業員を擁して製本業を営む有限会社は民法173条2号の「居職人」又は「製造人」に該当しないとされた事例
1 骨折患者に対する経過観察を怠って、阻血からフォルクマン拘縮症を発生させたとして、医師の債務不履行責任を認めた事例 2 医療過誤訴訟における新様式判決の例
1 3名の殺人、1名の殺人未遂の事案につき、無期懲役の1審判決を破棄し、死刑を言い渡した事例((1)事件) 2 わいせつ誘拐、強姦未遂、殺人等の事案につき、死刑の1審判決を破棄し、無期懲役を言い渡した事例((2)事件)
国民健康保険医の国保法の被保険者に対する療養給付が無診察投薬・健康診断に該当し、出張診療に該当せず、保険診療とは認められないとされた事例
帝王切開既往歴のある妊婦が分娩時に子宮破裂を起こし、胎児が脳性麻痺となった事故について、担当医師に陣痛促進剤の投与方法を誤った過失があったことを認めた事例
別居し、離婚訴訟係属中の夫婦間においても、協力扶助義務は免れず、その一態様として夫婦の一方から他方に対する生活上必要な衣類等の引渡請求をすることができるとされた事例
工事請負契約の変更契約が随意契約により締結されたことに違法・無効事由がないとして住民の町長及び請負会社に対する損害賠償請求が棄却された事例
買主が自己の使用に供するため買い受けた土地の価格が売主の履行不能後に騰貴している場合において、右騰貴は売主に予見できなかった地下鉄開通という特別事情によるものであるとして、損害賠償額の基準時を履行期とした事例