私人が窃盗犯人を現行犯逮捕しようとして、その大腿部を蹴るなどしたことが、現行犯逮捕に伴う有形力の行使として許容されるとされた事例
商品取引員の従業員らが承継的になした勧誘行為等が不法行為にあたるとして、右従業員らに共同不法行為責任、商品取引員に使用者責任を認めた事例(過失相殺約3割5分)
駆け込み乗車をしようとした小児が電車とホームとの間隙から転落し、その直後に動き出した電車によりひかれて死亡した事故につき、ホーム監視員の監視が不十分であったとして鉄道会社の責任を認めたが、小児の側にも過失があったとして7割5分の過失相殺をした事例
土地の売主が買主に対し当該土地に対する法的規制の有無、内容を告知しなかったことが詐欺罪における欺罔行為に当たらないとされた事例
1 自由診療における医師の裁量と過剰な診療行為
2 自由診療において診療報酬についての合意を欠く場合の診療報酬額の算定方法
3 交通事故によるむち打症患者に対する自由診療において診療報酬についての合意を欠いた場合に健康保険法の診療報酬体系を基準とし薬剤料については1点単価を10円としその余の診療報酬部分についてはこれを10円50銭として診療報酬額を算定した事例
被保険者であるパチンコ店経営者が従業員との間の喧嘩により死亡した保険事故が不慮の事故であり、その死亡につき被保険者に重大な過失もなく、その犯罪行為によるものともいえないとされた事例
1 米軍基地における米軍の夜間飛行活動等につき、国を被告とする差止請求の適法性 2 被告が行うべき行為、不作為の内容が具体的に特定されていない差止請求の適法性 3 米軍の飛行活動による騒音等を理由とする損害賠償請求の適法性 4 米軍の飛行活動による騒音等の受忍限度と損害 5 継続的不法行為に基づく損害賠償請求権と消滅時効 6 米軍の飛行活動による騒音等を理由とする将来の損害賠償請求の適法性
1 公判調書の裁判長認印欄の認印遺脱は判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反に当たらない((1)事件) 2 公判調書の裁判長認印欄に押捺された印影の姓と同調書に記載された公判担当裁判官の氏名とが異なる場合は判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反に当たる((2)事件)
殺人被告事件につき、被告人の捜査官に対する自白の証明力を否定し、身代わり犯人であるとする公判廷の供述の証明力を肯定して、無罪を言い渡した事例
1 地方自治法242条の2第1項4号にいう「当該職員」とは法令上本来的に当該財務行為の権限を有するとされている者、この者から地方自治法153条により当該財務行為について委任を受けている者及び当該地方公共団体内部の制度上当該財務行為を行うかどうかの意思決定を行い得る地位ないし職にある者をいう 2 県が靖国神社の春秋の例大祭、みたま祭に際して玉串料、献灯料としてした支出が憲法20条3項で禁止されている宗教的活動に当たるとされた事例 3 県が県遺族会が行う慰霊大祭に対する供物料の名目で支出した金員が、県護国神社の春秋の慰霊大祭に対する供物料であると認定され、これが憲法20条3項で禁止されている宗教的活動に当たるとされた事例 4 財務会計上の行為が委任されているが、当該財務会計上の行為を委任者がしたとして、受任者ではなく、委任者に損害賠償責任を認めた事例 5 財務会計上の行為について専決権者ではなく、法令上本来的に権限を有する者がしたとして、その者に損害賠償責任を認めた事例
1 包括宗教法人の内紛に起因して行われた被包括宗教法人の離脱手続に加担した僧侶に対する重懲戒7年の処分が無効でないとされた事例 2 宗教法人法78条の解釈とその類推適用の限界を示した事例