昭和46年2月出生した極小未熟児の保育管理を担当した産婦人科医に光凝固法を実施することを前提とした眼底検査を依頼する義務がないとされた事例
争議中の組合によって行われた会社の物的施設の無断利用が、正当な組合活動として是認する余地はなく、その利用を拒否したことが使用者の権利濫用には当たらないとされた事例
譲渡担保権の実行については仮登記担保契約に関する法律2条が類推適用され、債権者から債務者に対し所要の通知をした後2月を経過したときに譲渡担保の目的物の所有権が確定的に債権者に移転するとされた事例
塗装作業員の死傷事故について、刑事事件(業務上過失致死被告事件)においては、過失責任を否定された原告(死亡した作業員の雇主)に対し、被告茅ケ崎市に対する損害賠償請求との関係では、その事故の発生に対する不注意ないし寄与があったものとして、3割の過失相殺を認めた事例
1 会社が役員及び従業員の全員で構成される福利厚生団体に対してした支出が、右団体が会社から独立した団体とはいえないとして、法人税法上は支出時の属する事業年度の損金の額を構成しないとされた事例
2 法人税法上の期末たな卸資産の評価につき、実際に採られた評価方法が予め選定し届け出られた総平均法とは異なるが、総平均法と基本的考え方を同じくし、同一性を有するとして、同法29条1項の「選定した評価の方法により評価しなかった場合」にあたらず、総平均法により評価すべきであるとされた事例
3 会社が1人当たり3万円弱の費用を負担して行われた従業員の2泊3日の香港慰安旅行が社会通念上一般に行われているレクリエーション行事にあたるとして、会社の右費用負担は所得税法上課税されるべき給与の支払に当たらないとされた事例
1 「会員は理事会の承認を得てその権利を譲渡することができる。」との会則がある預託金会員組織のゴルフ会員権の譲渡の効力と対抗要件
2 仮差押のなされた権利の譲受人は、本差押手続中右仮差押が失効した場合右強制執行が債務者以外の第三者の権利に対してなされたものとして第三者異議の訴を提起できる
1 インシュリン注射等を中止し断食道場に入院して断食療法を受けた糖尿病患者の死亡事故につき、断食道場経営者に不法行為責任があるとされた事例
2 右糖尿病患者が医師の指示に反しインシュリンの注射等を中止して断食道場に入院した行為につき、7割の過失相殺をした事例
再度の考案により当初の売却許可決定が取り消され、売却不許可決定(更正決定)がなされた場合における相手方からの執行抗告で売却不許可決定以外の取消を求める利益の有無(消極)
自己の占有する他人の宅地につき根抵当権を設定しその旨の登記を完了してこれを横領した場合において、その後右宅地を第三者に売却して所有権移転登記をした行為は横領罪を構成するか(消極)
被告人の暴行脅迫により惹起された相手方の侵害行為について、刑法36条1項における「不正」の要件を欠くとして、これに対する過剰防衛の主張を排斥した事例