1 酒気帯び運転の事実を認定判示するには被告人が当該自動車を運転したこと自体についても自白の補強証拠を要する
2 補強証拠を挙示しない判決と破棄理由(理由不備説)
かわらの意匠につき、公知意匠を参酌して、無模様である点を要部と把握し、模様のある被告製品の意匠は、原告の意匠権の類似範囲に属さないとした事例
1 犯行終了から約40分後に犯行場所から250ないし300メートル離れた派出所内において行われた現行犯逮捕手続が違法とされた事例
2 未成年者を親権による保護関係から離脱させる旨の親権者への告知が、「未成年者の自由」に対する害悪の告知にあたらず脅迫罪を構成しないとされた事例
第1審の離婚訴訟事件の判決で、夫婦間の未成年者の子供(7才2カ月、小学校1年生)の親権者が決定され、右判決に基づき、人身保護法により妻から夫に対して子供の引渡を求めて認容された事例
群馬県館林市庁舎ロビーの地名入り陶壁画は、東京都日野市庁舎1階中央コアの地名入り陶壁画の著作権侵害にあたるとして、右陶壁画の撤去と損害賠償の支払が命じられた事例
1 認知者の死亡後における検察官を被告とする認知無効の訴えの許否(積極)
2 認知無効の訴えの提起につき権利失効の原則の適用がなく、訴権の濫用にもあたらないとされた事例
地方自治法238条1項7号の「出資による権利」は出資したことによって取得する権利(社員権、持分権)をいい、出資契約上の履行請求権は含まれない
1 単一組合の支部名義でされていた預金債権の債権者が、組合支部ではなく単一組合そのものであるとされた事例
2 組合分裂を否定した事例
商品先物取引における外務員の同取引経験者たる顧客に対する勧誘行為等につき、違法性がないとして商品取引員の使用者責任を否定した事例
学校法人のする贈与は、その学校法人の規模、学校教育に占める地位、経済的基盤及び贈与の相手方・目的・内容等諸般の事情を考慮して、合理的な範囲を逸脱したときには、目的の範囲外の行為として無効になると解するのが相当である
1 人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律3条1項にいう「工場又は事業場における事業活動に伴って人の健康を害する物質を排出し」の意義
2 人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律3条の罪が成立しないとされた事例
詐欺罪により起訴され無罪判決が確定した者からなされた国賠請求につき検察官の公訴提起に違法性はなかったとして請求が棄却された事例
被告人が外2名の者と共謀して、被害者に暴行を加えて重篤な脳障害を負わせた上、同人を自動車の後部トランクに押し込んで長距離を走行中に同人を右暴行に基づく脳障害により死亡させて殺害したという公訴事実につき、被告人に殺意があったことの証明がないとして、殺人罪の成立を認めた原判決を破棄し、傷害致死罪の成立を認めた事例
勤務割における勤務予定日につき年次休暇の時季指定がされた場合に休暇の利用目的を考慮して勤務割変更の配慮をせずに時季変更権を行使することの許否