1 改修工事完了河川についても、「改修の不十分な河川」に該当するとして、管理の基準が、「過渡的安全性」で足りるとされた事例
2 河川区域内に許可工作物が存在する場合であっても、当該河川の管理の瑕疵の有無についての判断基準は、大東水害最高裁判決の示した判断基準と基本的に異なるものでないとされた事例
3 許可工作物の設置を許可したこと及び同工作物に対する改善措置の未着手に関し、国に河川管理の瑕疵がなかったとされた事例
大韓民国人の夫と婚姻した日本人女子が、その届出(昭和24年5月19日)当時、夫には大韓民国に婚姻した妻がいたことにより、重婚として婚姻の取消しを求め、肯定された事例
昭和51年10月9日出生の極小未熟児が未熟児網膜症により両眼失明した結果につき、昭和50年の厚生省研究班による報告をもって同症の診断及び治療に関する医療水準定着時期とし、担当医師が同児の全身状態の判断に迷い、眼底検査の依頼時期を失し、適期に光凝固法等の治療を受けさせる機会を失わせた過失があるとして、病院に賠償責任を認めた事例
1 毒物及び劇物取締法3条にいう「販売の目的」の法的性質
2 同法3条3項にいう「貯蔵」の意義
3 知人の依頼により、自己の居室に、同人が業として販売する目的のトルエンを隠匿することを容認した事案について、同法3条3項違反の罪の共同正犯が成立するとした事例
ABO式血液型不適合による新生児溶血性疾患に基づく核黄疸による脳性麻痺につき、医師に治療のための交換輸血の適期を逸した過失を認めた事例
専属的管轄の合意に基づき提起された訴えにつき他の法定管轄裁判所に移送するだけの公益上の必要がないとして原決定を取り消したうえ移送申立を却下した事例
自動車事故による業務上過失傷害の起訴に対し、被害者が傷害を負った上死亡したとの事実が認められ、公訴事実にある傷害を負わせたとの事実は認められないとして無罪を言い渡した原判決につき、たとえ証拠上訴因の範囲を超える事実が認定されると判断しても、裁判所は訴因の範囲内において審判すべきであるとして、原判決を破棄し、訴因事実を認定して有罪を言い渡した事例
横断歩道上を横断中の小学生が自動車にはねられて死亡した場合において、右横断歩道に信号機が設置されていなかったことが、道路の設置・管理の瑕疵にあたるとされた事例
1 株主名簿閉鎖期間中に行われた株主名簿書換が効力を有するとされた事例
2 日刊新聞法にいういわゆる無関係株主の株式を出欠株式数及び議決権行使株式数から除外したことは株主総会決議の瑕疵とはならない
3 日刊新聞法1条にいう「株式会社の事業に関係のある者」の意義