東京地裁昭62.7.15判決

ニュース提供を目的とする会社の記者に対する時季変更権の行使が正当とされ、けん責処分及び賞与の減額支給が有効とされた事例

東京高裁昭62.7.15判決

1　米軍基地における米軍機の離着陸等の騒音発生行為の差止請求訴訟の適法制（否定）
2　米軍機の騒音等を理由とする過去の損害に対する賠償請求訴訟の適法性（肯定）
3　米軍機の騒音公害による損害賠償請求と受忍限度
4　危険への接近の法理が過失相殺に準ずるものとして適用された事例
5　米軍機の騒音等を理由とする将来の損害に対する賠償請求訴訟の適法性（否定）

裁判上の和解調書に基づく強制執行が権利の濫用に当たらないとされた事例

加藤美枝子   

最高裁第一小法廷昭62.7.16

交換呈示された数通の手形の支払資金が不足するとき、取引先から優先決済すべき手形を指示された場合の銀行の決済手形の選択

西尾信一   

大阪地裁昭62.7.16

手形債務不存在確認訴訟係属中に提起されたその手形金請求手形訴訟は二重訴訟であるが民訴法２３１条の禁止に抵触しないとされた事例

上杉晴一郎   

大阪高裁昭62.7.16

忠魂碑を市有地に移設し、同土地を市遺族会に無償で貸与していること及び市教育長が市遺族会主催の神式又は仏式による慰霊祭に参列したことが憲法２０条、８９条に違反しないとされた事例

太田幸夫   

大阪高裁昭62.7.16

大阪地裁昭62.7.16判決

数通の手形の支払資金が不足するとき、取引先からいわゆる指名決済として優先決済すべき手形が指示されても、銀行は、自から承諾した場合のほかは、その指示に拘束されず、諸般の事情を考慮して合理的な選択を任意になしうる

大阪高裁昭62.7.16判決

手形金債務不存在確認請求の訴えと右手形金請求の訴えとは既判力の範囲を同じくする同一の事件であるが、右手形金請求の訴えが手形訴訟で提起された場合には民訴法２３１条の重複起訴の禁止に抵触しないとされた事例

札幌高裁昭62.7.16判決

都市計画税のほかに、都市計画事業の一環として執行された公共下水道事業の費用に充てるため、同下水道の排水区域内の土地所有者に対してされた都市計画法７５条に基づく受益者負担金の賦課決定が適法であるとされた事例

最高裁第一小法廷昭62.7.16判決

裁判上の和解調書に基づく強制執行が権利の濫用に当たらないものとされた事例

東京高裁昭62.7.16判決

被害者の頭部付近を目掛けて牛刀を振りおろし殺害しようとしたがその目的を遂げなかったという事案につき、殺人の中止未遂が認められた事例

名古屋地裁昭62.7.16判決

被保険者の委任を受けないで締結した他人のためにする保険契約が、保険詐欺の疑いがあるとして無効とされた事例

最高裁第一小法廷昭62.7.16決定

百円紙幣を模造する行為につき違法性の意識の欠如に相当の理由があるとはいえないとされた事例

大阪高裁昭62.7.16判決

1　地元出身戦没者の慰霊のために建てられた忠魂碑が戦没者の慰霊顕彰のための記念碑であって、宗教施設ではないとされた事例
2　戦没者遺族会と憲法８９条前段の「宗教上の組織若しくは団体」、２０条１項後段の「宗教団体」
3　市教育長が戦没者遺族会主催の神式又は仏式による慰霊祭に参列して玉串奉奠・焼香をしたことが憲法２０条、８９条に違反しないとされた事例

地方税法４１５条１項にいう「関係者」の意義

園部秀穂   

最高裁第三小法廷昭62.7.17

１　区分所有建物の専有部分の占有者に対する引渡し請求をするための集会決議と当該専有部分の区分所有者に対して弁明の機会を与えることの要否　２　区分所有建物の専有部分の占有者に対する引渡し請求が認容された事例

片桐春一   

最高裁第二小法廷昭62.7.17

銀行取引約定書１０条４項と銀行が第３者との与信取引によって取得した取引先振出名義の約束手形

山口忍   

最高裁第二小法廷昭62.7.17

離縁無効確認の訴えにおいて、縁組の無効が主張された場合と確認の利益

武田聿弘   

最高裁第三小法廷昭62.7.17

いわゆる訴えの主観的追加的併合の許否

井上治典   

最高裁第三小法廷昭62.7.17

部分ストのため就業が不必要になったとして使用者から休業を命じられたスト不参加組合員らによる賃金請求および休業手当請求がいずれも棄却された事例

林和彦   

最高裁第二小法廷昭62.7.17