健康食品である酢を、「くろず」「玄米くろず」「九州玄米くろず」「本黒酢」「さつま玄米黒酢」等の名称で製造販売する行為が、不正競争防止法2条1項1号に定める商品の普通名称を普通に使用される方法で使用する場合に該当するとされた事例
1 建物賃貸借の合意更新の際に支払われる更新料は、賃料3か月分に相当する限度で有効とされた事例
2 建物賃貸借の合意更新の際に支払われる追加保証金は、既に差入れられている保証金の約13パーセント程度の金額では、借家法6条により無効とすべきではないとされた事例
1 定年制をとる会社に定年後数年間勤務した労働者につき、定年退職しておらず定年後の勤務は再雇用に基づくものではないとした事例
2 退職金の基準となる基本給の認定につき賃金台帳の記載に基づかなかった事例
1 刑の執行により損害を受けたとして国賠法上の賠償を求めるには、国賠法施行後のもの、かつ刑の執行が免除された日までのものに限られるか(積極)
2 確定判決が誤判であるとして、国家賠償を求めるには、事前に再審により確定判決を取り消すことを要するか(消極)
3 裁判官がした争訟の裁判が国賠法上違法となるには、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したと認めうるような特別の事情があることを要するか(積極)
加熱用熱湯温度の均一化を図るため、本件考案は熱湯吸引管と噴出管に開孔された孔から熱湯の吸引と噴出を繰り返して熱湯を撹拌混合するのに対し、対象物件は多数の透孔を有する矩形巣板から減速整流された層流状熱湯を流出させ、その流れの方向を切替弁により一定時間毎に変えて循環させていることなどから、両者は形式的・実質的に全く技術思想が異なるとして、製造販売等禁止の請求を棄却した事例
左上腕骨骨折(2か所)の治療のため、観血的骨接合の手術を受けた患者が、左上肢機能の軽度の障害を残したことにつき、手術担当医に過失がないとして、原審の判断を維持し、控訴を棄却した事例
1 上場会社の第三者割当増資に際し株金払込が仮装であるのにこれを秘し増資の登記をした事案について、公正証書原本不実記載、同行使罪の成立を認めた事例
2 仮装増資により発行された無効の株券を担保に提供して借入を受けた事案について、詐欺罪の成立を認めた事例
債権者が債務者の就業場所を知りながら就業先不明を理由とする付郵便送達の上申をした場合において、これを受けて債務者の住所に宛ててなされた仮執行宣言付支払命令の郵便に付する送達が違法とされた事例
1 弁護士が紹介者を介して間接的に委任を受けた場合の処置
2 弁護士が複数の相続人から損害賠償請求等の委任を受けた場合の処理
3 弁護士が損害賠償金の請求をする場合に、損害額の算定方法が定型化され標準額が形成されている場合にこれを上回る賠償金を請求するについて相手方に特段の事情の存在等相当の根拠を示す必要があるか
4 相当報酬額の算定
使用者が従業員を懲戒解雇に処し、あるいは刑事告訴を行うことが濫用にわたる場合に、これらのあり得べきことを告知して従業員から退職届を提出させることは、従業員を畏怖させるに足りる強迫行為といえる
国民健康保険法36条4項所定の療養取扱機関が療養の給付としてした診療行為が同法40条の規定による準則に適合しない場合と被保険者の高額療養費支給請求権の有無
訴訟書類が第三者に受領され当事者に送達されないままでなされた原判決につき民訴法420条1項3号に準じて再審事由があるとされた事例
動産売買の先取特権の効力は当該売買契約解除により生じた原状回復義務の履行不能による損害賠償請求権に及ばないとした事例
昭和49年3月出生の未熟児の同網膜症による失明事故につき、当時光凝固法が有効な治療であるとの評価は固まっていたがその診断治療の標準的基準が存在しなかった等とし、これを前提とする眼底検査等の義務がないとして請求を棄却した事例