1 公正証書に表示された「共用部分管理費支払請求権」は、賃貸借契約終了後の共用部分管理費支払請求権についての債務名義となりうるか(消極)
2 既に訴求中の損害賠償債権をもって別訴において相殺に供することの適否(消極)
1 検察官の訴追裁量権の逸脱が公訴の提起を無効ならしめる場合がありうるが、それはたとえば公訴の提起自体が職務犯罪を構成するよう極限的な場合に限られる
2 検察官の訴追裁量権の逸脱を理由として公訴の提起を無効とした原判断が誤りであるとされた事例
3 原判決に判決に影響を及ぼす法令の解釈適用の誤りがあるが、いまだ刑訴法411条を適用すべきものとは認められないとされた事例
1 不動産仲介業者に対し、宅地建物の購入の仲介を依頼した者が、右仲介業者から買主を紹介された後、右仲介業者を排除して売買を成立させた場合に、民法130条に基づき仲介業者の仲介により契約が成立したものと看作して、仲介業者の報酬請求権が認められた事例
2 不動産仲介の報酬額について特約がない場合に、仲介業者がその仲介(媒介)に要した労力、支出した費用、不動産の売買価格、委託契約成立の経緯等に照らし、宅地建物取引業法46条に基づく昭和45年建設省告示1552号により算定した報酬額(売買代金の3パーセント)の7割の報酬額が認められた事例
婚姻費用分担義務不存在確認の訴えを本案としてその家事審判の執行停止を民訴法512条又は512条の2の類推等により求めることはできないとされた事例
1 債権差押命令申請において、債権者が被差押債権を開示すること自体がその債権存在の法定の徴憑であって、執行裁判所はその存否を改めて審理することなく差押命を発すべきであるとした事例
2 保釈保証金返還請求権の差押命令を是認した事例
1 安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務の履行遅滞となる時期
2 安全保証義務違背の債務不履行により死亡した者の遺族と固有の慰藉料請求権の有無
幅員約50センチメートルの通路があっても、袋地性は否定されないとしながら、囲繞地通行権の主張及びこれに基づく妨害排除請求が権利濫用として排斥された事例
ゴルフ場経営を業とするY会社が、不動産の売買、斡旋を業とするX会社に対しゴルフ場用地の買収の代理を委任した場合、X会社はY会社に対し右買収代理行為の報酬として、商法512条により昭和45年建設省告示第1552号の告示に定める最高限度額の半額を請求するのが相当であると認められた事例
交通事故により頭部外傷を受け、脳波異常、伝音性難聴を伴う神経難聴、味覚障害が自賠法施行令上の後遺障害に該当はしないが、その精神的苦痛に対し慰藉料400万円の支払いを命じた事例