最も長い歴史をもつ判例実務誌
[目次]
第1 はじめに
第2 「 どのような場合に間接強制可能な審判をするのが相当であるか」について
1 議論の状況等
2 審判例
3 検討
第3 「 間接強制可能な審判をするに当たり,主文でどのような内容を具体的に定めるのが相当であるか」について
1 平成25年の各最高裁決定の事案の整理
2 議論の状況等
3 審判例
4 検討
[目次]
第1 はじめに
第2 債務不履行に基づく損害賠償請求の要件事実
第3 不法行為に基づく損害賠償請求の要件事実に関する論考の概観
第4 規範的要件・評価的要件の要件事実を巡る議論
第5 医療訴訟における要件事実の整理に向けての検討
第6 問題点の検討
1 過失を前方から検討する枠組みと後方から検討する枠組みについて
2 不作為不法行為の場合の要件事実等について
3 過失の判断基準時について
4 「 事実的因果関係」が事実的要件か評価的要件かについて
第7 まとめ
労働者が,業務を一時中断して事業場外で行われた研修生の歓送迎会に途中から参加した後,当該業務を再開するため自動車を運転して事業場に戻る際に,研修生をその住居まで送る途上で発生した交通事故により死亡したことが,労働者災害補償保険法1条,12条の8第2項の業務上の事由による災害に当たるとされた事例
再生債務者に対して債務を負担する者が自らと完全親会社を同じくする他の株式会社が有する再生債権を自働債権としてする相殺は, 民事再生法92条1項によりすることができる相殺に該当するか
刑法等の一部を改正する法律(平成25年法律第49号)による刑の一部の執行猶予に関する各規定の新設と刑訴法411条5号にいう「刑の変更」
定年後に嘱託社員として再雇用された者について,定年の前後で職務内容等に変化がないのに賃金が減額されたことが,労働契約法20条に反しないとされた事例
学校法人が,私立大学准教授に対し,告訴事実が存在しないにもかかわらず大学学長等を刑事告訴したとして,懲戒解雇したことが懲戒権の濫用に当たるか(積極)
別居期間が4年10か月余りにわたる夫婦について, 婚姻関係が既に破綻しており回復の見込みがないと認めて離婚請求を認容した事例
多数の判例及びその解説を収録した雑誌の「編者」として表示された者について,著作者の推定が及ぶとした上でその覆滅を認め,同人の著作者人格権に基づき当該雑誌の改訂版の複製等を差し止める仮処分決定を認可した原決定を取り消し,仮処分命令申立てを却下した事例
エジソンのお箸事件
商品の形態が商品の技術的な機能及び効用を実現するために他の形態を選択する余地のない不可避的な構成に由来する場合には,不正競争防止法2条1項1号所定の「商品等表示」に当たらない
抗告審において,勾留取消し請求を却下した原裁判を,勾留の必要性の判断を誤ったとして取り消し,被告人に対する勾留を取り消した事例
強要罪と平成26年法律第79号による改正前の児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律7条3項の児童ポルノ製造罪とが併合罪の関係にあるとされた事例
会社の元従業員に対する雇用期間中に行われた横領等の不正行為によって生じた損害元金(全額弁済済み)についての確定遅延損害金の請求が,信義則に反するなどとして棄却された事例
福島第一原子力発電所の事故と入院患者及び入所者の死亡との相当因果関係を認め,素因減額を行ったうえで,遺族に対する損害賠償が一部認められた事例
患者が腹部大動脈瘤に対する人工血管置換外科手術を受けた後に臀筋跛行等を発症したことについて, 医師らに適応違反, 手技上の過失及び説明義務違反があったとする主張がいずれも否定された事例
高等学校のバスケットボール部の顧問教諭から継続的な暴行や威迫的言動等の行為を伴う指導を受けていた生徒が自殺した場合において, 顧問教諭の当該行為が不法行為に該当し, 顧問教諭の当該行為と自殺との間に相当因果関係が認められ, 当該生徒の自殺における顧問教諭の当該行為の寄与度が7割と認められるとされた事例
本籍の記載のある住民票写しの交付申請に対し, 誤って記載のないものを交付した市職員の行為につき国家賠償請求が認められた事例
収容継続申請事件において,少年の少年院への入院歴,仮退院後の保護観察期間中に繰り返し再非行に及んだこと及び本人の発達上の特性等を考慮して,申請よりも2か月長い収容継続を認めた事例