判例タイムズ

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判例タイムズ No.970


  • 〔特集 家事事件審理改善のあり方〕家事事件審理改善に関するシンポジウム

    滝井繁男    中本和洋    上原洋允    谷英樹    水島和男    森野俊彦    増田勝久    井垣康弘    井上正三    渡田雄久    片山久法    大洋恒夫    松森彬    長谷川宅司    武村二三夫    蟻川正明   

    報告 谷英樹・濱田雄久・増田勝久・片山久江・森野俊彦・水島和男

    発言 大澤恒夫・井垣康弘・井上正三・松森彬・長谷川宅司・滝井繁男・武村二三夫

    司会 礒川正明・中本和洋

    挨拶 松森彬・上原洋允

    引用形式で表示 総ページ数:29 開始ページ位置:4
  • 〔特集 家事事件審理改善のあり方〕家事審理手続の改尊に関する意見書

    大阪弁護士会   

    引用形式で表示 総ページ数:66 開始ページ位置:98
  • 〔特集 家事事件審理改善のあり方〕大阪弁護士会「家事審理手続の改善に関する意見書」を読んで

    辻朗   

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:99
  • 〔特集 家事事件審理改善のあり方〕大阪弁護士会意見書を読んで

    国府剛   

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:102
  • 最高二小平10.2.27判決

    《解  説》
     一 亡甲(平成三年七月三日死亡)の相続人は、A(長男)、B(二男)、C(原告・三男)及びD(長女)の四名であったが、甲作成名義の遺言公正証書が存在し、その内容の骨子は、(一) 遺言執行者及び祖先の祭祀主宰者に二男Bを指定する、(二) 新宿の不動産を二男Bに相続させる、(三) 本...

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:106
  • 最高二小平10.2.13判決

    《解  説》
     一 原告ら(上告人ら)の父(被相続人)が死亡して相続が開始したが、原告らは限定承認をした。原告らが死因贈与を受けた本件土地(登記簿上は持分各二分の一)について、被告(被上告人)が、原告らの被相続人との間の執行証書に基づき、原告らへの承継執行文(相続財産の限度における執行を許すも...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:114
  • 鹿児島地平9.6.20判決

    《解  説》
     Xは、平成七年七月七日、Y市長に対し、Y市中央卸売市場魚類市場水産物部に売買参加者としての承認申請をしたが、Yは、同年八月二四日付けでXが鹿児島市中央卸売市場業務条例二八条四項二号の定める「卸売の相手方として必要な信用」を有しない者に当たるとして非承認とする処分をした。なお、Y...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:121
  • 福岡高宮崎支平9.3.21判決

    《解  説》
     本件は、いわゆる鹿屋夫婦殺人事件について最高裁の破棄差戻判決(最一小判昭57・1・28刑集三六巻一号六七頁、本誌四六〇号六八頁)に従い、差戻後の控訴審において殺人の公訴事実につき無罪判決(福岡高判昭61・4・28刑月一八巻四号二九四頁、本誌六一〇号二七頁)が言い渡され、同判決が...

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:132
  • 《解  説》
     一 Aは被害者二名の殺人・放火事件(平成元年三月二八日発生)で重要参考人として取調べを受けていたところ警察署の取調室で死亡した。そこで、Aの遺族であるXらは、①Aの死亡は警察の違法な取調べにより精神的・肉体的に追い詰めて、Aにけいれん発作を起こさせたことに起因し、その際、警察官...

    引用形式で表示 総ページ数:28 開始ページ位置:146
  • 《解  説》
     一 大阪市では、大阪市の給与に関する条例(本件条例)二条で職員の給与の種類を定め、一五条で超過勤務手当の額を定めている。そして、大阪市職員就業規則一六条は、「業務上臨時の必要がある場合においては、職員に対し勤務時間を超えて勤務させることができる」(一項)、「時間外勤務は、所属長...

    引用形式で表示 総ページ数:12 開始ページ位置:173
  • 《解  説》
     本判決は、原告が、証券会社である被告に委託して株式の信用取引、現物取引、ワラント取引、投資信託取引などを行った際に、被告によって手数料稼ぎを目的とする過当取引に誘致されたなどとして、債務不履行又は不法行為に基づき、右取引によって被った損害の賠償を求めた事案について、被告の責任を...

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:185
  • 《解  説》
     一 本件のうち判示事項に関係する部分の事案の概要は、Y2は弁護士Y4を申立代理人として、Xを債務者とする動産仮差押の申立てをし、仮差押決定を得て仮差押え執行がされたが、その後提起された本案において請求棄却の判決が確定したため、仮差押えの申立てが取り下げられ仮差押え執行が取り消さ...

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:201
  • 《解  説》
     一 訴外A(大正一一年生)は、平成二年七月、Y1(横浜市)が実施する乳がん集団検診の受診申込みにより、Y2(医学協会)の検査担当医の検診を受けたところ、異常なしと判定されたが、平成三年一月、虎の門病院において診察をうけたところ、乳房に腫瘤が発見され、乳房切断手術を受けたが、肝臓...

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:215
  • 《解  説》
     本件は、戸籍上の父Xから子Yに対する親子関係不存在確認訴訟において、鑑定結果では、血液型検査でABO型、MNS型、RH型、HP型、TF型、PGM1型いずれにおいても父子関係が外形上存在するが、DNAマイクロサテライト型検査では一部不成立のため父子関係が存在しないとされ、裁判所が...

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:225
  • 《解  説》
     Xら夫婦は、平成七年五月二九日、建築会社Y1との間で木造住宅の建築工事請負契約を締結し、着手金と部材発注金合計二〇四二万円を支払ったが、Y1は間もなく工事に着工することなく倒産してしまった。Xらは、Y1に対して債務不履行を理由に右支払金の返還を求めたほか、登記簿上Y1の代表者で...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:235
  • 千葉地一宮支平10.2.6判決

    《解  説》
     一 Xは、平成二年ころ、ポルシェを購入し、自己が経営する会社の地下駐車場に保管していたところ、平成五年一〇月の集中豪雨の際、右駐車場に大量に雨水が流入したため、右自動車に浸水してエンジンや電気系統に修理不能の毀損が生じ、全損になったと主張し、自家用自動車保険契約を締結していたY...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:247
  • 《解  説》
     一 本件は、「株式会社ミシュラン」という商号を使用してサンドイッチの製造販売等の営業を行っている被告に対し、タイヤメーカーとして、またレストランガイドで名高いフランス法人の原告ミシュランが、不正競争防止法二条一項一号に基づき、商号の使用差止め、商号登記の抹消、損害賠償を請求し、...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:249
  • 《解  説》
     一 本件は、原告グループの中核企業としてカタログを用いた通信販売事業を営む原告らが、被告標章目録のとおりの「ギフトセゾン」と称する標章を付したカタログを用いて通信販売をする被告に対し、商品販売の営業に関し被告標章の使用の差止及び損害賠償等を請求した事案である。本件の争点は多岐に...

    引用形式で表示 総ページ数:22 開始ページ位置:255
  • 《解  説》
     Yは本件マンション(地上一一階建て)の分譲業者で、また区分所有者でもあり、一階の二か所をA及びB両者に賃貸している。Aは賃貸物件1に面した土地(敷地部分1)を駐車場として使用し、Bは賃貸物件2の出入口の土地(敷地部分2)をYから駐車場として賃借している。本件マンション分譲時の規...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:276
  • 《解  説》
     1 事案の概要
     原告及び被告らは、区分所有建物の区分所有者である。
     右建物の管理組合は、当時その地域一帯で計画されていた再開発事業に参加するべく、臨時総会において、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数決により、建物の建替え決議を行った。また、管理組合は、建替えが開発事...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:280
  • 《解  説》
     一 本件の事実関係は錯綜しているので判旨との関係で事案を要約すると、抗告人は、金銭債権の回収を目的とする不動産の賃借権者との間で、更に不動産の転貸借契約を締結した者であり、本件は、債権回収目的の賃借人からの転借人が引渡命令の対象となるか否かが問題となった事案である。
     本決定は...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:284