最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 建物の収去を命ずる決定に対する抗告において、本案の請求権の存否についての主張は許されない 2 債務名義の承継人として建物収去命令を受けた者が、承継の事実を争うには、執行文付与に対する異議の申立または執行文付与に対する異議の訴によるべく、収去命令に対する不服の事由としてはこれを主張しえない。
離婚原因に対する宥恕は、裁判所が婚姻継続を相当と認めて離婚請求を棄却する事情を認定する一の資料となることがあっても、宥恕者の離婚請求権を当然に消滅させるものではない。
建物が昭和25年7月11日以前に建築されたもので地代家賃統制令の適用を受けるものであること及びこれを前提として賃貸借契約解除を違法不当とする抗弁事由は、当事者がこれを主張したものでない限り、この点について特に審理を尽さなかったとしても審理不尽の違法ありといわれない。
焼電話の架設費を支払わなければその加入権を喪失するにかかわらず、これを支払う能力がない場合に、右加入権を譲渡する約束の下に他人から架設費の支出を得てその権利を確保した上、右加入権を同人に譲渡しても、右譲渡行為は一般担保たるべき資産を減少するものではないからこれを詐害行為として取消すことができない。
1 主催者が道路交通取締法規の定める手続による許可をうることなく開催した街頭演説会であることを知りながら、街頭演説を行った者の刑責 2 街頭演説のための道路使用を許可制度とし、無許可で使用した場合を処罰する道路交通取締法規と憲法第21条
賃借物滅失の場合の損害賠償額算定の基準時 履行不能の事由発生後のインフレーションによる目的物の価格の高騰と損害賠償の数額
雇傭契約と委任契約とを区別する基準、受任者が受任事項を処理するにつき労務の提供を必要とする場合でも委任者が受任者の識見等を信頼してその自由裁量に従って約定の事項の処理を任せるところに委任の要点がある。
単一の効果の発生を目的として行なわれる一連の行政処分において先行処分についてのみ訴願の定めがあるにすぎない場合には、訴願を経由しないでした先行処分に対する取消の訴は、訴願前置主義の適用のない場合として、適法と解すべきである。
植林と民法第242条但書の適用・立木登記がされた立木と明認方法の効力 先行仮処分決定及び特別事情による仮処分決定取消判決と後の仮処分決定の牴触の有無・特別事情による仮処分申立の許否