判例タイムズ

最も長い歴史をもつ判例実務誌

  • <民事判例実務研究>医師の説明と患者の判断・同意について

    中村哲   

    引用形式で表示 総ページ数:17 開始ページ位置:4
  • 渉外身分法事件の判例概説(8)

    渉外身分法事件研究会   

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:21
  • <紹介>経済競争力に関する大統領審議会の報告書「米国の民事司法制度改革に関する提案事項」

  • <民事訴訟法の現代問題(12)>プロブレムメソッド民事訴訟法

    小林秀之   

    引用形式で表示 総ページ数:10 開始ページ位置:46
  • <債権執行の諸問題32>差押禁止債権とこれを看過した場合の効力及び救済方法

  • <刑事法ノート165>両罰規定における罰金額の連動の切離しについて 平成3年12月2日法制審議会刑事法部会了承

    岩橋義明   

    引用形式で表示 総ページ数:9 開始ページ位置:61
  • <銀行実務と民事裁判274>甲・乙間の合意のみで、甲の乙に対する債権で乙の丙に対する債権を相殺することができる旨の相殺予約をしても、この相殺予約はその後乙の丙に対する債権を差押えた差押債権者に対抗できないとした事例 大阪高裁平成3年1月31日判決(本誌771号173頁)

    松本崇   

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:70
  • 思い出すままに(第二部) 続・裁判官の戦後史6

    倉田卓次   

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:75
  • 最高二小平3.9.13判決

    《解  説》
     一、本件は、認知者(A)の死亡後に被認知者(X)が当該認知の無効確認を求めた事案である。AがXを認知したのは、AとXの母(B)とはかねて内縁関係にあったが、BがA以外の子(X)を懐妊したため、その不貞に対するいわば報復として、Bに無断でBとの婚姻を届け出、かつ、XをAの子として...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:78
  • 最高二小平3.10.25判決

    《解  説》
     本件は、複数の損害賠償義務者間の求償問題として、加害者を異にする使用者相互間の求償と加害者を同じくする使用者相互間の求償につき、最高裁が、判決要旨のとおり判示して、新判断を示したものである。事実関係は、本判決の要約するとおりであるが、本件事故の加害者がA・B、Aの使用者がX・Y...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:83
  • 最高三小平3.7.16判決

    《解  説》
     本件は、本件土地の現所有者であるXが、当該土地に建物を所有してこれを占有しているYに対し、建物収去・土地明渡等を求めたのに対し、Yが、本件土地の前々所有者であるAとの間の宅地造成請負契約(本件土地はその目的地であるA所有の三筆の土地からなる本件造成地の一部)に基づく工事残代金の...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:89
  • 最高二小平3.9.13判決

    《解  説》
     本件は、抵当権の実行に基づき土地・建物を買い受けたXが、当該各物件の短期賃借人であるYらに対し、その明渡しを求めた事案である。問題となっている短期賃貸借は、土地につき期間五年、建物につき期間三年で、建物については、控訴審の弁論終結の時までに期間が経過しているが、土地については、...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:93
  • 《解  説》
     本件は、原告が、福岡県情報公開条例に基づき、同県内における各県立高校の中途退学者及び原級留置者数を記録した公文書の開示請求をしたのに対し、知事が同条例の除外規定を適用して不開示としたため、その処分の取消を求めた事案である。被告は、この請求に対して、まず、訴えの利益がないあるいは...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:96
  • 名古屋地平3.6.28判決

    《解  説》
     一、本件訴訟は、在留資格変更申請に対する不許可処分の取消訴訟であるが、右申請が在留期間経過後にされ「特別受理」されたものであったことから、「特別受理」の法的性質、右不許可処分の処分性等が問題となった。
     二、在留資格の変更について、出入国管理及び難民認定法(以下「法」という。)...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:99
  • 《解  説》
     本件は、一般国道の改築工事のために土地を収用された原告が当初建設大臣を被告として損失補償額の増額を求める訴えを提起したが、正しい被告は国であるとして行訴法四〇条、一五条によって被告の変更を求めたものである。本決定は、対外的な費用の負担者であり工事結果の帰属主体である国が正しい被...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:102
  • 《解  説》
     本件は、税務署員の納税者の妻に対してなした質問検査が違法であるとして、右納税者が、国に対して、国家賠償法一条一項に基づき、慰謝料の請求をした事案である。
     質問検査は、租税の公平確実な賦課徴収を実現するため、税務調査の一方法として設けられたものであって、必要な場合に税務調査の一...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:104
  • 《解  説》
     一、本件は、X(原告=株式会社)が代表取締役甲を被保険者、Xを保険金受取人、主契約保険金を一億円、特約による保険金を一億円とする生命保険契約に基づき甲の死亡に伴って保険会社から支払を受けた保険金を甲の遺族に交付し、当該事業年度の益金に算入しなかったのに対し、Y(被告=税務署長)...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:108
  • 《解  説》
     本件で紹介したいのは、更正後に修正申告した場合に、延滞税の関係で更正取り消しの訴えの利益があるとの判断である。
     更正後に増額更正がされた場合について、処分が併存するという併存説と当初の更正が増額更正に吸収されるという吸収説があるが、実務は吸収説で確定している。これに対して、更...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:115
  • 《解  説》
     一、本件は、Xが自己所有の貸マンション、事務所、住居用のビルの固定資産税の課税標準である価格の決定額が不当に高いとしてYに対し審査の申出をしたが、Yがこれを棄却したため、その取消を求めたものである。Xが右価額が不当であるとした理由は、右建物は建築後五年経過して古くなっているうえ...

    引用形式で表示 総ページ数:7 開始ページ位置:118
  • 《解  説》
     Y5市は従前の中央卸売市場が手狭となったため、新市場を建設し、昭和五四年一〇月、旧市場から新市場にA青果会社等を入場させた。Y5市はA社に対し同五五年三月、予算流用措置により入場交付金一〇〇〇万円及び補償金二一九二万円余を支払った。本件は住民Xら四名(控訴審では三名)が右の支出...

    引用形式で表示 総ページ数:13 開始ページ位置:125
  • 和歌山地平3.9.11判決

    《解  説》
     XはW市の市長Yが定数を超えて違法に職員を任用し、給与相当の損害を市に与えたと主張して、当初は昭和六三年一月の一八名分の給与相当額合計一八〇万円の損害賠償を市に代位して請求し、訴訟係属中に右請求を昭和六二年から平成二年四月までの三五か月間の一九名分の給与相当額合計九一三〇万円余...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:137
  • 《解  説》
     一、Y1(世田谷区長)は、世田谷区の住民であるタレントがテレビ出演した際に、「世田谷区長Y1」の名による花輪を贈り、Y2(同区総務課長)は、公金からその代金を支出した。本件は、同区の区民である原告が、右支出が地方自治法二四二条一項にいう違法な公金の支出に当たるとして、同区に代位...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:142
  • 《解  説》
     一、本件に至るプロセスは次のとおりである。
     秋田市水道事業給水条例施行規程一九条によれば、「一般用」水道料金は浴場用以外の用途に供するもの、「浴場用」料金は物価統制令施行令一一条の規定により入浴料金統制の適用を受ける公衆浴場である、と定められていた。そして、秋田県においては銭...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:145
  • 和歌山地平3.6.5判決

    《解  説》
     和歌山県海草郡下津町において出納室長として勤務していたAが約二年間に三三五回にわたり、合計一〇億〇八二七万円余を着服横領するという事件があった。本件は、同町町民であるXら三名が当時の町長Y1、助役Y3及び収入役Y2に対し、これと同額の町への損害賠償を求めた住民訴訟である。
     本...

    引用形式で表示 総ページ数:11 開始ページ位置:149
  • 名古屋地平3.11.18判決

    《解  説》
     Xは県立高校に理科担当教諭として勤務する者であるが、Y県教育委員会に対し、地公法四六条に基づき、四点にわたる措置要求をした。その詳細は、本判決の請求原因欄に掲げられているとおりであるが、これを簡約すると、その①は物理実験室での有料補習の全面的見直し等、②は学校行事について職員会...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:160
  • 名古屋地平3.7.22判決

    《解  説》
     Yは製鉄会社内で運送・荷役作業を行う会社であり、Xは同社労働組合の委員長を通算四期歴任した社員である。本件訴訟の内容は多岐にわたるが、要約すれば次のとおりである。
     Xは、第一に昭和五二年一〇月三日付でなされたXに対する懲戒処分(譴責・降格)が無効であることを理由に右処分の付着...

    引用形式で表示 総ページ数:21 開始ページ位置:165
  • 《解  説》
     本件事案の概要は次のとおりである。Xらは、民法上の組合であるY1の従業員であったが、上司が犯した業務上横領事件に関与したとの疑いをかけられ、自宅待機を命じられたため、職場復帰等を求めたところ、Y1の業務執行者であるY2により、職場であった福岡事務所から東京地区事務所への配転命令...

    引用形式で表示 総ページ数:8 開始ページ位置:186
  • 《解  説》
     本件建物は、もとA、B、C,Dの共有であった(持分各四分の一)が、順次次の抵当権が設定された。
    ① 建物全体を対象とする根抵当権
    ② Cの持分を対象とする根抵当権
    ③ 建物全体を対象とする根抵当権
    ④ C及びDの持分を対象とする根抵当権
     そして、C及びDは、自己の持分をYに譲...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:194
  • 《解  説》
     X(弁護士)はY1~Y3を当事者とする四件の訴訟事件について訴訟代理人として訴訟追行したが、このうちの一件は61・11・25一審で敗訴したので61・12・8控訴した(本件控訴事件)。Xは61・12・6この件について相手方代理人弁護士との間で和解Aを成立させた。その後Yらは62・...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:196
  • 《解  説》
     Xの主張によると、XはYとの間で、YがA会社からゴルフ会員権を買い入れるための資金を融資する目的で消費貸借契約を締結した。ところが、ゴルフ会員権の名義を書き換える前にA会社が倒産したためYはゴルフ会員権を取得できなかった。その上、Yの主張によると、消費貸借契約の関係書類がY作成...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:199
  • 《解  説》
     一、被告会社のマルチまがい商法(以下「本件商法」という。)の仕組みは、以下のとおりである。すなわち、被告会社からダイヤを購入し、販売媒介委託契約を締結するなどした者が、被告会社の販売媒介組織の会員となる。会員はダイヤの販売媒介者として組織され、ダイヤの販売媒介活動に成功した場合...

    引用形式で表示 総ページ数:20 開始ページ位置:204
  • 《解  説》
     一、本件は、地方自治体が都内の高級住宅地と言われる地域に設置した児童館につき、近隣住民がその使用差止と隣接公園の閉鎖を求めた事案である。被告Yが学童保育を主目的とする児童館をその区域内に建設したところ、その斜め前に居住するXが、児童館利用者の路上駐車や自動車その他の騒音などによ...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:223
  • 《解  説》
     一、X1(大正一二年生)は、一五歳のころ結核に罹患し、その後自宅で療養したり、病院に入通院して治療を受けたが、生命に別状はなく、家業である醤油、味噌製造販売業や家事の手伝をするなどして暮してきた。しかし、X1は、昭和五六年八月に続いて昭和五七年三月にも数回血痰、喀血をみたので、...

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:227
  • 《解  説》
     一、本件は、甲女のYらに対する貸金・賃料を相続人である夫婦養子であるXらからのこれらの請求訴訟事件であるが、甲女とXらとの間の疎遠な関係にあったことから、甲女の財産が他の者乙に死因贈与され、Xらに本件訴訟物の請求権が帰属しているかどうかが争われたものである。
     二、甲女と夫との...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:241
  • 《解  説》
     一、Xは、航空集配サービス株式会社(以下「本件会社」という。)の一万四〇〇株の株主であるが、平成元年一二月一五日、本件会社に対し、右株式を件外Aに譲渡することの承認及び譲渡を承認しないときは譲渡の相手方を指定するよう請求した。
     これに対し、本件会社は、同月二六日、Xに対し、X...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:246
  • 《解  説》
     一、本件は、甲が、Aに対しY(控訴人)と乙両名を連帯保証人として金一〇〇〇万円を月三〇万円あて五〇会の分割払いの約で貸し付けたが、一年足らずで右分割払いを怠ったために、甲は本件貸金債権をX(貸金業者・被控訴人)に譲渡したので、Xが原告となり、連帯保証人Yを被告として、右貸金の保...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:250
  • 名古屋高平3.2.27決定

    《解  説》
     一、事案の概要  抗告人組合は、相手方らに対し、一億二〇〇〇万円の損害賠償請求訴訟を提起し、審理が行われていたところ、一七〇名の選定者らが、抗告人組合の委員長等の代表者五名を選定当事者に選定し、「訴えの変更」を申し立てる旨の準備書面を提出し、相手方らに対し、損害賠償を求めた。と...

    引用形式で表示 総ページ数:4 開始ページ位置:253
  • 《解  説》
     一、本件移送決定の前提となる事実関係の概要は次のとおりである(詳しくは決定理由を参照されたい。)。
      1 本件申立人であるXは、本件相手方であるY外一名を被告として売買代金等を請求する訴えを千葉地方裁判所に提起していたところ、Yは、Xに対し、請負契約上の債務不履行に基づく損害...

    引用形式で表示 総ページ数:2 開始ページ位置:256
  • 《解  説》
     一、本件は、訴訟の終結段階においてなされた相殺の抗弁等の主張につき、時機に遅れたものとして民事訴訟法一三九条によりこれを却下した事例である。
     二、右の点に関する事実関係の概要は以下のとおりである(詳細は判文を参照されたい。)。
     1 本件原告であるXは、本件被告であるY外一名...

    引用形式で表示 総ページ数:6 開始ページ位置:257
  • 《解  説》
     Xは、本件土地建物の抵当権者(土地につき第二順位、建物につき第三順位立の共同抵当権)であったところ、これが競売手続により売却された。ところが、配当計算に誤りがあり、Xの本来の配当額よりも四一六万円余少なく、その分だけY(抵当権者=土地につき第三順位、建物につき第二順位立の共同抵...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:262
  • 《解  説》
     一、本件は、被告人が夜間自動車を運転中、たばこに火をつけようとして前方注視を欠いた過失から、路上にうずくまっていた被害者に自車前部を衝突転倒させて車体下部に巻き込んで引きずり頭部外傷等を負わせた後、停止下車して、被害者が自車下部にいるのに気付いたが、逃走のため再発進した際、後輪...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:265
  • 東京家八王子支平3.7.3判決

    《解  説》
     本件は、一八歳未満の者の深夜業禁止規定(労働基準法六一条一項、罰則は一一九条一号)の適用をめぐって、いわゆるテレホンクラブ兼デートクラブが労働基準法八条一四号に定める接客業に当たるか否かが問題となった事例である。本判決は、本件テレホンクラブ兼デートクラブは右接客業には当たらず、...

    引用形式で表示 総ページ数:5 開始ページ位置:267
  • 気仙沼簡平3.11.5判決

    《解  説》
     本件被告人は、レンタル・ビデオ店から借りた盗み撮りビデオを観賞しているうちに自分も女性の排泄行為の盗み撮りをしてみたくなり、スーパーマーケットの来客用女子便所に忍び込み、携行した八ミリ・ビデオカメラを床に置いて隣の便所との間の仕切板の下側隙間から隣の便所内の女性の姿態などの盗み...

    引用形式で表示 総ページ数:3 開始ページ位置:271
  • 《解  説》
     一、Xの父Aは、昭和三三年、三菱電機静岡製作所に入社以来、空調機の組立、資材管理の仕事等に従事していたが、昭和五五年七月、埼玉県富士見市内の電器販売店に出張するよう命じられた。
     そこで、Aは、同月一日上京し、都内の宿舎に宿泊したうえ、右電器販売店に出勤し、店頭販売業務に従事し...

    引用形式で表示 総ページ数:15 開始ページ位置:274