最も長い歴史をもつ判例実務誌
集中豪雨により賤機山の斜面に発生した土砂崩れにより住民ら8名が死亡した災害につき、山の中腹に設置されていた観光リフトの設置管理に瑕疵があったとして、右リフト経営会社の損害賠償責任が認められた事例
一部事務組合の管理者が建設省の係官を接待するために行った宴会の費用を公金により支出したことが違法ではないとされた事例
1 小学校を設置する町に対し、学校教育法施行令に定める区域外就学の手続によらないで、区域外の特定の小学校へ子女を就学させる権利を有することの確認を求める訴えは、実質的当事者訴訟としても、予防的確認訴訟としても不適法であるとした事例 2 児童の就学をめぐる法律関係には慣習法が成立する余地がないとした事例
1 日本赤十字社の下部組織にすぎない大阪赤十字病院を名あて人として発せられた救済命令の再審査手続において、名あて人となるべき日本赤十字社を、途中から再審査申立人として「追加」するという形で審査を進めるという瑕疵があったとしても、それが違法とはいえないとされた事例 2 夏期一時金を巡る団体交渉につき、上積み要求の点が未解決であり、全部妥結していたとはいえないとして、右病院側の団体交渉拒否が不当労働行為に該当するとした救済命令が適法とされた事例
昭和22年に締結され昭和27年に被担保債権の弁済期が到来した譲渡担保契約をめぐる紛争について判断をするにあたっては、その当時における判例法理が判断の基準とされるべきであるとの主張が排斥された事例
マンション内の店舗のカラオケ騒音が住民の迷惑になり、賃貸人と賃借人間の信頼関係を破壊するに足るとして店舗賃貸借契約の解除が認められた事例
フォグランプの配線ミスにより中古自動車が焼失した事故につき、右自動車を販売した会社及び定期点検を行なった会社の両者に債務不履行責任が認められた事例
1 不動産登記簿が抜取り改ざんされ、詐欺犯罪に用いられた場合に、登記簿の閲覧監視につき登記官に過失があるものとして、国に対する国家賠償法1条の責任が認められた事例 2 詐欺犯罪の被害者にも過失があったとして、右被害者6割、国4割という割合で過失相殺をした事例
1 昭和53年8月に出生した極小未熟児が未熟児網膜症のため失明した事案につき、医師に定期的眼底検査及び適時の光凝固法実施義務の違反があったとして、賠償責任が認められた事例 2 未熟児網膜症事案において、5000万円を越える損害賠償が認容された事例
不動産競売手続において配当異議の申出等をしなかった一般債権者が配当実施後に不当利得返還請求をすることはできないとされた事例
1 3名の殺人、1名の殺人未遂の事案につき、無期懲役の1審判決を破棄し、死刑を言い渡した事例((1)事件) 2 わいせつ誘拐、強姦未遂、殺人等の事案につき、死刑の1審判決を破棄し、無期懲役を言い渡した事例((2)事件)
売春周旋の目的を有する他人のためにいわゆるピンクビラを貼付した行為につき売春防止法6条2項3号所定の罪が成立するとされた事例