最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 仮登記後第三者が所有権取得登記をした場合に、仮登記権利者のなす本登記請求の許否 2 不動産登記法2条1号によって仮登記をなすべき場合に、同条2号によってなされた仮登記の効力
父の賃借地に関し一切の管理権限を与えられていた子のなした右賃借権の譲渡ないし抛棄行為について、子が該処分をなす権限を有したと信ずべき正当理由ありと認めた事例
1 農地委員会が農地の真実の所有者と公簿上の所有者が違うことを知りながら、公簿上の所有者を被買収者として定めた買収計画の効力 2 右の場合真実の所有者が農地委員会のしようようにより異議申立を取り下げた後、訴により右買収処分の無効を主張することの可否
1 民事訴訟法第645条により後の競売申立を執行記録に添付した場合、これを債務者に通知することの要否 2 不動産競売開始決定後競売手続が停止されたが、更に同一不動産につき別の抵当権実行による競売申立があった場合における後の競売申立の効力
1 民法第819条第4項の規定については遡及効を認め得ない 2 真意に出でない養子縁組について民法第802条第1号を適用した事例
借用金債務の担保として貸主に預けてある油絵が15万円で売れるならば、その売得金を以て債務の弁済に充当してよいといわれていた右金融の仲介者が、その油絵を14万5千円で売却したことは右油絵処分の権限の範囲内の行為に属する
1 法人の清算終了の手続終了とその法人に対する公訴の効力 2 たばこ専売法意反の法人処罰の場合にその法人に対し没収又は追徴を科し得るか
1 詐欺罪における被害者の相違と公訴事実の同一性 2 判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反にあたらない一事例
1 たばこ専売法第29条第2項にいわゆる販売と営利の目的 2 製造たばこ無指定販売の幇助犯とたばこ専売法第75条第2項による追徴
1 或事実の認定につき、相異る数個の証拠が採用された場合、刑事訴訟法第378条第4号にいわゆる「理由にくいちがいある」場合に該るか 2 罪となるべき事実における日時の誤認は判決に影響を及ぼすことの明らかな事実の誤認に該るか
1 生物学的製剤製造機関における主任技術者の職責 2 ジフテリア予防液製造機関における主任技術者の注意義務の懈怠 3 ジフテリア予防液の注射と患者の死亡との間における因果関係の証明
市議会議員選挙と市教育委員会委員選挙とが同時に行われた場合に市議会議員選挙の投票用紙に市議会議員、候補者の氏と市教育委員会委員候補者の名を記載した投票を市議会議員選挙の有効投票と認めた事例
未登記の地上権者が所有していた罹災建物が未登記の場合であっても、罹災都市借地借家臨時処理法第10条の規定により、当該土地について新たに権利を取得した第三者に対抗することができる
離婚による財産分与契約につき債権者取消権を行使するには、債務者の悪意のみならず、更にその契約が民法768条3項の主旨に反し不当であることを立証しなければならない。
1 取引の相手方を限定して名板貸をした者の責任 2 名板貸を受けた者から営業譲渡を受けた者が引続き同一商号を使用した場合の責任
税務署長が相続税更正処分においてした相続財産の評価額が、時価より低額であることを相続税更正処分の違法事由として主張することはできない