最も長い歴史をもつ判例実務誌
昭和61年4月に施行された岡山県議会議員選挙当時における同県議会議員の定数配分が憲法14条1項、公職選挙法15条7項に違反しないとされた事例
1 公職歴を有する「荒井習一」なる実在人と同一の氏名の記載された投票が「新井喜一」候補に対する有効投票と認められた事例
2 候補者以外の者の氏名を記載した後にこれを抹消した投票について、右抹消部分が他事記載に当たるとされた事例
1 法務大臣が在留特別許可を付与しないことに違法はないとした事例
2 在留資格変更不許可処分の違法は退去強制令書発付処分に承継されない
業界新聞社の労働争議をめぐる住居侵入罪等の被疑者に対する現行犯逮捕が違法であるとしてされた国賠法1条に基づく損害賠償請求が認容された事例
土地の高度利用を目的とする借家契約の解約申入につき当事者の主張する明示額約5300万円を超える9000万円の立退料の支払と引換えに明渡を認容した事例
信販会社に対する立替払契約の申込みにつき名義使用を許諾し、信販会社からの契約締結意思の確認に対し肯定的応答をした者に民法109条、商法23条の法理を適用して責任を認めた事例
1 いわゆる北朝鮮の離婚法令を適用して離婚を認容した事例
2 北朝鮮の離婚法令を適用して未成年子の親権者の指定をせず、養育者の指定をした事例
1 保険金請求権の質権者が保険金受領の際、後日保険者に支払義務のないことが判明したときは一切の責任を負い保険金を返還する旨の文言の記載された領収証を交付した場合は、保険者と質権者との間で不当利得返還義務の範囲について特約をしたものとして有効であるが、受領の日の翌日を起算日とする遅延損害金を支払う旨の特約とまでは解されないとされた事例
2 保険金返還請求権について商事消滅時効が類推適用されるとされた事例
海外旅行傷害保険契約において、保険契約者の相続人が数名ある場合に、保険会社がそのうちの1名に対してなした、告知義務違反を理由とする契約解除の意思表示が無効であるとされた事例
1 運航委託契約書の仲裁契約文言はいわゆる印刷文言・例文であって、当事者間に拘束力のある仲裁契約の成立は認められないとした事例
2 運航委託契約の解除申入を拒絶することが信義則に反し権利濫用として許されないとした事例
複数の車両を所有権留保付で売り渡した場合、買主が代金の支払を怠ったため約定に従って契約を解除、査定して残代金に充当した結果売主が負担した剰余金債務が破産法104条2号但書所定の前に生じた原因によるものとして他の車両の残代金債権(損害賠償債権)と相殺することは許されるか(積極)
破産者の破産宣告前の多数回の借金の申込みが取込み詐欺まがい行為であるとし、かつ、破産者に誠実性は認められないとして、免責が許可されなかった事例
1 毒物及び劇物取締法3条にいう「販売の目的」の法的性質
2 同法3条3項にいう「貯蔵」の意義
3 知人の依頼により、自己の居室に、同人が業として販売する目的のトルエンを隠匿することを容認した事案について、同法3条3項違反の罪の共同正犯が成立するとした事例
1 訴因変更の時期的限界
2 訴因変更請求を許可しても新訴因につき有罪立証のなされる蓋然性が著しく低いなどとして、予備的訴因変更請求を許さなかった事例