最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 地方公務員法61条4号にいう「あおり」及び「あおりの企て」の意義
2 「あおり」及び「あおりの企て」で起訴された事案につき、「あおり」が有罪とされ、「あおりの企て」が無罪とされた事例
千葉県議会議員の選挙区等に関する条例の議員定数配分規定が、昭和62年4月12日の千葉県議会議員選挙当時、全体として公職選挙法15条7項に違反するとされ、選挙の違法を宣言した事例
荷降ろし作業の際の人身事故が自動車損害賠償保障法3条にいう自動車の「運行によって」生じたものとはいえないとされた事例
1 氏名、商号、商標等自己の商品たることを示す表示が不正競争防止法1条1項1号の周知性を具備すべき時点
2 出願公開後に実用新案登録請求の範囲が補正により減縮された場合における実用新案法13条の3第1項所定の補償金支払請求と第三者が右補正後の実用新案登録請求の範囲の内容を知ることの要否
1 刑訴法181条1項、刑事訴訟費用等に関する法律2条3号と憲法29条1項、37条3項
2 訴訟費用の全部を被告人に負担させた裁判が憲法29条1項、37条3項に違反しないとされた事例
1 所得税中防衛費相当部分の納付を良心、信仰に基づき拒否した者に対する滞納処分が合憲、適法とされた事例
2 防衛費の支出及び防衛費相当分の所得税の賦課、徴収が国民に対する不法行為とならないとされた事例
バックペイを命じた救済命令が取り消された場合に、使用者の民法536条2項ただし書に基づく利益償還請求に対し、労働者が償還すべき利益の範囲は、中間収入の3分の1の範囲にとどまるとされた事例
譲渡担保権の実行については仮登記担保契約に関する法律2条が類推適用され、債権者から債務者に対し所要の通知をした後2月を経過したときに譲渡担保の目的物の所有権が確定的に債権者に移転するとされた事例
生命保険会社の営業所で保険外交員として勤務中の母親に連れられた幼児のいたずらによって発生した傷害事故につき、会社には安全配慮義務違反に基づく損害賠償責任がないとされた事例
通勤電車がストライキのため職場の必要人員確保の要請に応ずるべく原付自転車で通勤した会社従業員が退勤中に惹起した事故につき、会社の運行供用者責任を認めた事例
交通事故の被害者が事故後約1年2か月後に自殺した場合、事故と死亡との間に相当因果関係を肯定したが、過失相殺の法理を類推適用して、死亡による損害の50パーセントの賠償を認めた事例
1 相続開始後における遺産の法定果実である賃料収入は、遺産分割の対象となる財産に含まれるか(消極)
2 遺産分割審判の抗告審では、遺産の評価について無制限の立証が許されるわけでなく、原審の認定が原審における資料によっても違法不当であることを主張立証する場合にのみ、その判断をなしうるものとされた事例
火災保険における目的家屋の譲渡又は用途の変更につき、証券への承認裏書手続を怠った場合、保険会社の免責を規定した約款の効力(有効)
1 逮捕状請求の疎明資料として添付された司法警察職員作成の捜査報告書、供述録取書は、被逮捕者との間で法律関係文書に該当する
2 文書提出命令の採否にあたり、裁判所が右守秘義務の範囲を具体的に画することを否定するものではない
3 「疎明資料等一件記録一切」との記載が、例示されている他の文書の表示と併せても個々の文書の表示としての具体性を欠くとして不適法とされた事例
豊田商事の被害者から元従業員及び国に対する損害賠償請求訴訟に係る訴訟救助申立事件について、同居の配偶者、親族を含め申立人の年収240万円を基準として判断した事例
共同抵当権の目的とされていた土地上の建物が取壊された後、第三者が新建物を再築した場合には、第三者の土地使用権原を問わず、旧建物を基準とした法定地上権が発生する
1 昭和62年4月施行の兵庫県議会議員選挙当時における議員定数配分に関する規定が公職選挙法15条7項に違反しているとして、右選挙の違法を宣言し、選挙無効の請求を棄却した事例
2 公職選挙法271条2項の特例選挙区を設けたことが相当でないとされた事例