最も長い歴史をもつ判例実務誌
昭和21年勅令第389号(戦災都市に於ける建築物の制限に関する件)による仮説建築物の建築の許可と、罹災都市借地借家臨時処置法第2条第1項但書後段にいう建物築造の許可
1 土地区劃整理委員会の意見を聞かないでした換地処分の効力 2 特別都市計画法施行令第45条による権利の届出をしない場合と未登記権利者に対し換地予定地の指定をしないでした工作物移転命令の適否
債権者が増築による変更登記の手続を経ないで強制競売の申立をなした場合、その目的たる建物を表示するには、単にその登記簿上の坪数と実坪数とを併記するをもって足りる
株式会社がその商号を変更しかつ同時に甲がその代表取締役に就任した場合、右につき登記を経由してないときは、甲は、その変更した商号を使用してその代表取締役をして振り出した約束手形につき、善意の第三者に対し、振出人としての責任を負うべきである
民法第381条による抵当権実行の通知は、現実にその相手方に到達すれば足り、必ずしも相手方の登記簿上の住所にあててなすことを必要としない
1 内務大臣が帰化申請の審査にあたり、認定上の過誤により、その者の国法上叛逆罪の重罰をもって帰化を厳禁されている敵国人に対し、帰化を許可した点において違法があったとしても、それは明白なる違法ということはできない 2 帰化申請者が帰化を許される結果従前の国籍を失うべきことは、帰化申請行為自体の要素をなすものではない
仮処分決定に対して債務者が異議を申し立てた場合、債権者は、右異議による口頭弁論において、原決定の定めた仮分の方法を越える仮処分を求め、または新たなる仮処分の附加申請をなすことはできない
競売法による不動産競売手続において、競落許可決定の言渡後その確定前、民事調停規則第6条により競売手続を停止する旨の決定があった場合には、右事由は、右競落許可決定に対する抗告適法の理由となる
株式会社の取締役が会社に対し約束手形の裏書譲渡をなす場合、これにより会社に不利益を生ぜしめる恐れのないときは、取締役は、右につき取締役会の承認を受けることを要しない
1 証人の伝聞供述と該伝聞供述の原供述者の公判期日における供述とを併せて証拠に引用した場合におけるその各供述の証拠内容 2 伝聞供述を証拠とすることにつき黙示の同意をなくしたものと認められる場合
外国商社に対する債務弁済のため、外国銀行に弗預金口座を有する本邦居住者より預金の譲渡を受け、これが代債として基準外国為替相場を超える金員を交付した所為の罪責
覚せい剤取締法第41条にいわゆる営利の目的ありとするためには、覚せい剤を製造、売却して利得を収めることを主たる業とすることを要するか
1 昭和25年法律第71号による改正前の所得税法の下における更生決定と審査決定との関係 2 第二審における原告の追加的変更の許否
家事審判規則第138条の2の規定にしたがって調停委員会が調停が成立しないものとして事件を終らせた処分に対する不服申立の許否
共謀者間における金銭の授受と、供与行為実行を担当した一方が供与資金の一部を保留した場合における保留額についての受交付罪の成否
詐害行為取消権の行使として債権者は受益者に対し、その債権譲受行為が詐害行為として取消された旨を第三債務者に宛て通知すべきことを求めることができる
1 民法第237条第1項の穿掘の制限を考慮せずになされた建築基準法第6条による建築主事の確認処分に対し、隣地とその地上建物の所有者が、右の制限を考慮しなかったことを違法事由として確認処分の取消訴訟を求めるのは、原告適格を欠き不適法である。
綿布製造並びにその売買を目的とする会社の金員貸付行為が営業の目的の範囲内に属さないとしその貸倒金を損失と計上した同族会社の行為を否認した例
1 確定した仮執行宣言附支払命令のある債務について、重畳的債務引受をした者に対する訴の許否 2 重畳的債務引受の後、その基本債務について準消費貸借がせられた場合の、引受債務に対する影響