最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 自己の氏名類似の名称を著作者名として冒用した政界の内幕本を出版されたことにより氏名権及び名誉権が侵害されたとする元参議院議員秘書の請求が認められた事例
2 人格権としての氏名権及び名誉権に基づく書籍の出版差止請求が認められた事例
3 1の場合、当該政界の内幕本が出版企画会社が出版社に出版企画を持ち込んだものであっても、出版社は著作者とされる者に直接出版意思を確認すべき義務があるとされた事例
1 部分ストライキと民法536条2項の「債権者ノ責ニ帰スヘキ事由」((1)事件)
2 労働基準法26条の「使用者の責に帰すべき事由」の意義((2)事件)
3 部分ストライキが労働基準法26条「使用者の責に帰すべき事由」に当たらないとされた事例((2)事件)
小学校の児童が体育の授業中の事故により後日失明した場合に担当教師には事故の状況等を保護者に通知してその対応措置を要請すべき義務はないとされた事例
1 社会保険診療報酬支払基金が保険医療機関開設者に対し、既払の診療報酬につき不当利得返還請求をなすに当たっての、法律上の原因のないことの要件事実の範囲、程度
2 保険医療機関として指定された病院、診療所外での診療行為が、保険診療(往診)として認められるべき要件
飲食店3階の窓から酔客が転落して死亡した事故について、飲食店経営者の店舗設置・保存の瑕疵による損害賠償責任が認められた事例
1 医療法人の理事と商法266条の3の類推適用(消極)
2 不渡手形の振出しを阻止しなかった医療法人の理事に不法行為責任を認めた事例
文部大臣の教科書検定処分につき検定申請者(著作者又は発行者)以外の第三者が当該教科書の記述によって名誉権を侵害され重大な侮辱を受けたとして国に対し慰謝料を求めた国家賠償請求について、原告らの主張する精神的苦痛は、法律上慰謝料をもって救済すべき損害に当たらないとされた事例
腰椎麻酔による虫垂摘出直後に脈膊が停止し訴外病院で患者が死亡するに至った場合につき、執刀医にバイタルサインのチェックを怠った過失があるとして、賠償責任が肯定された事例
交通事故による結腸断裂等の損害を看過したため、他病院での開腹手術を経由したものの、急性腹膜炎から腸管壊死に陥り患者を死亡するに至らせたとして、医療機関の責任が肯定された事例
1 高速道路を走行中のトラックから積荷を路上に転落飛散させたことに起因して発生した交通事故と右トラック運転手の損害賠償責任(積極)
2 高速道路を走行中にパンクしたトラックを本車線の第三通行帯に停車させていたため発生した追突事故と右トラック運転手の損害賠償責任(積極)
取締役及び監査役選任の株主総会決議不存在確認訴訟において、当該取締役及び監査役が辞任し又は任期満了によって退任した場合には、その後の株主総会において同一人が再任されたときでも、選任決議の不存在確認を求める訴えの利益はないとされた事例
貸金の弁済が、貸金業の規制等に関する法律18条2項に該当する場合においても、同法18条1項所定の受取証書が交付されていない以上同法43条1項2号の「みなし弁済」の規定は適用されない
所得税課税庁が更正処分取消訴訟で引用した青色申告決算書のうち、守秘義務の対象部分(納税者の固有名詞部分)がある場合につき、これを削除した同決算書(写)の提出命令の適否(消極)
1 いわゆる承継的共同正犯の成立要件
2 傷害につき承継的共同正犯の成立が否定された事例
3 恐喝につき承継的共同正犯の成立が肯定された事例
警察官が職務質問を続行するため約1時間40分の間被告人らの乗車する車両を事実上移動できないようにした行為が違法ではないとされた事例