最も長い歴史をもつ判例実務誌
昭和61年7月6日の衆議院議員選挙当時における公職選挙法13条、同法別表第1及び同法附則7項ないし10項による選挙区及び議員数の定めの合憲性
1 所得税法上の事業の意義
2 山林に区画形質の変更を加え建売住宅の敷地として転売した右土地の転売益が、譲渡所得ではなく事業所得とされた事例
夫婦の一方が所有する建物について、夫婦で共同生活をいとなんでいる関係にあることを理由として、その配偶者に建物に居住する権原を認めた事例
豊田商事の「純金ファミリー契約」を強引な勧誘行為で締結させた従業員の行為が不法行為を構成するとして、元従業員に損害の賠償を命じた事例
1 企業の技術を漏洩した従業員の行為が雇用契約上の債務不履行とされた事例
2 企業が他企業の従業員を引き抜き、当該他企業の技術を漏洩させ、その顧客に対する販売活動に従事させたことが、企業間の自由競争の範囲を逸脱し、不法行為を構成するとされた事例
袋地につき国鉄の高架下を通行しうる等と誤信して売買契約を締結し手付金を支払った買主が、売主に対して錯誤無効を理由とする手付金の返還と売主の欺罔行為を理由とする仲介者に支払った仲介手数料の損害賠償を求める訴訟を提起するとともに、それに先立ち手付金返還請求権を被保全権利として右土地に対する仮差押を申請したことについていずれも不法行為責任を認めた事例
商品先物取引における外務員の勧誘が違法であるとして、顧客から商品取引員に対する右取引によって蒙った損害の賠償請求が認容された事例
1 民法915条1項の熟慮期間の起算時について、相続人において相続財産が全く存在しないと信ずる相当な理由がある場合に該らないとされた事例
2 民法917条の熟慮期間の起算時について、事実上の離婚状態にある妻において自ら引き取った未成年の子が夫の債務を相続しないと考えることは経験則に反する
登記所の窓口の受付函に投函された登記申請書類が一時窃取され、戻された後偽造に気づかずに所有権移転登記手続をした登記官の過失と、その間に代金を決済した買主の損害との間に相当因果関係はないとして、国家賠償が認められなかった事例
1 利益保証ないし元本保証を約した違法な勧誘による商品取引委託契約が有効である場合と不法行為の成否(積極)
2 右の不法行為が成立する場合の過失相殺の対象となる損害
対抗要件の否認に関する破産法74条1項所定の15日の期間は、将来発生すべき債権の譲渡に関する通知を否認する場合には、現実に債権が発生した日から起算すべきである
相手の攻撃に備えて隠し持っていた水道栓開閉ハンドルで同人の頭部を殴打して殺害した事案について誤想過剰防衛ではなく過剰防衛が成立するとされた事例
商社支店長誘拐事件に関し、抗議のため在日フィリピン大使館に押し入り、抗議ビラを撒布する等の行為に対し、建造物侵入・威力業務妨害・侮辱罪の成立を認めた事例
法定納付期限に正当税額を記載した確定申告書を提出した後に虚偽の更正請求を行い税務当局をして減額更正させたときとほ脱犯の成否(積極)