最も長い歴史をもつ判例実務誌
司法警察員の請求により発付された捜索差押許可状が準抗告審において違法とされた場合において、当該司法警察員及び裁判官の判断の違法を理由とする国家賠償請求が棄却された事例
1 明確な政治的意図ないし行政目的の実現のための普通財産の売払いと処分性(消極)
2 東京都震災予防条例37条による震災のための避難場所を利用できる立場と都市計画法59条4項に定める都市計画事業認可処分取消訴訟の原告適格(消極)
3 国有財産の維持、管理についての関心と損害賠償請求(消極)
4 東京都震災予防条例37条による震災のための避難場所を利用できる立場と損害賠償請求(消極)
公有地の拡大の推進に関する法律10条に基づいて設立された土地開発公社の財務会計上の行為につき、右公社の設立者である普通地方公共団体の住民は、地方自治法242条の2の規定により住民訴訟を提起することができるか(消極)
商社経由プラント輸出取引における収益帰属時期につき、エフ・オー・ビー取引であるから船積み時であるとの課税庁の主張が排斥され、原告会社の従前の取引事例と同じく検収時であると認定された結果、課税処分が取り消された事例
1 無権代表行為の追認権が10年の消滅時効によって消滅したと認められた事例
2 右追認権を行使するにつき、ある期間法律上の障碍が存したとされた事例
海外の有力実業家と共同して行うインドネシアの林業開発計画を挫折させた日本の総合商社の契約締結上の過失による損害賠償責任が認められた事例
委託によらずして不動産売買を仲介した2人の宅建業者の報酬請求権を認めたうえ、右請求債権を連帯債権として、1人の業者への支払によって他の業者に対する債務も免れるとし、2人の業者間では寄与度に応じて報酬を分配すべきであるとした事例
横隔膜ヘルニアを腸重積と誤診してバリウム注腸を試み、これによる腸の腹膣内への嵌入により患児を呼吸障害で死亡するに至らせたと認め、診療関与医らの過失責任を肯定した事例
合名会社社員の退社に伴う払戻持分の算定基礎となる会社財産が借地法の適用されない借地権である場合には、その評価方式は収益還元価額によるべきであるとした事例
1 実用新案登録出願の願書に添付された明細書全文の撮影されたマイクロフィルムが特許庁資料館、財団法人日本特許情報センター、社団法人発明協会等に備えつけられて公衆が閲覧し、あるいは複写してその内容を見ることができる状態におかれた場合、その明細書全文に記載された考案は、実用新案法3条1項3号の「日本国内において頒布された刊行物に記載された考案」にあたるとされた事例
2 実用新案登録出願当時既に公知公用であった登録実用新案の技術的範囲を実施例と一致する対象に限定して解釈し、実施例とは異なる被告製品は、その技術的範囲に属さないとして、実用新案権侵害を理由とする差止等の請求を棄却した事例
使用者が従業員を懲戒解雇に処し、あるいは刑事告訴を行うことが濫用にわたる場合に、これらのあり得べきことを告知して従業員から退職届を提出させることは、従業員を畏怖させるに足りる強迫行為といえる
被担保債権の一部につき競売申立をした根抵当権者が配当段階の債権計算書により右債権額を拡張することは許されるか(消極)
生コンクリート製造販売会社のストライキに際し組合側の争議手段として行われたピケッティングによる出荷阻止行為が威力業務妨害罪に当たり、違法性を阻却するものではないとされた事例
1 覚せい剤譲渡罪の罪数
2 約1時間20分を隔てた同一人に対する2個の覚せい剤譲渡行為が、包括一罪を構成するとされた事例