最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 海上自衛隊の管理する飛行場における自衛隊機の飛行活動等の差止請求の適法性(否定)
2 条約によりアメリカ合衆国に提供された軍用飛行場における米軍機の飛行活動等の差止請求の適法性(否定)
3 自衛隊機および米軍機の飛行活動等による騒音、振動等の侵害行為に対する損害賠償請求の適法性(肯定)
4 航空機騒音、振動等の侵害行為の違法性と受忍限度の判断
5 軍用飛行場の航空機騒音、振動等を理由とする将来の損害賠償請求の適法性(否定)
債務者が代物弁済に供した不動産を登記未了の間に第三者に二重譲渡し登記を経由したがその後解除により債務が遡って消滅した場合と、債権者に対する不法行為責任の有無
公職選挙法の改正に伴い選挙区が変更される地域に居住する選挙民の提起する衆議院議員総選挙の公示取消訴訟は民衆訴訟にあたるとされた事例
道路から150メートルないし2500メートル離れた場所に居住し、これを散歩などのために利用して来た者について、その道路の路線廃止、共用廃止処分の無効確認、取消しを求める訴えの原告適格(消極)
県福祉事務所長が県の非常勤職員に交付した源泉徴収票に同職員の退職年月日を記載したことが、取消訴訟の対象となる行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為に核当しないとされた事例
いわゆる混合組合たる市職員労働組合が市長との間で締結した年末手当に関する協定およびこの履行を命じる地労委の仲裁裁定は、内容的に予算上または資金上の実施可能性の点からその効力を有しないとされた事例
ストレートパーマをした際パーマ液の使用ミスで女性の毛髪が脱落したことにつき、美容院の経営者に対し、慰謝料40万円と整髪料など10万円の支払いを命じた事例
貴金属の先物取引につき、違法に顧客を勧誘し、不当に利益金の保証金の組入れや仕切りを回避、拒否したとして、業者らの不法行為責任を認めた事例
有夫の妻と情交を継続し、不倫を夫の勤務先関係者まで知らせた男性に対する夫からの慰謝料請求につき金500万円の限度で認容した事例
国立大学ヨット部主催のヨットスクール中に発生したヨット部員の死亡事故につき、国、顧問教官、部長、副部長、会計担当者、および事故艇に同乗していた部員の損害賠償義務が否定された事例
大腿骨骨折観血手術のための腰椎麻酔注射により患児がショック死したとし、担当医に右方法選択上の過失を認め賠償責任を肯定した事例
昭和48年3月出生の双胎極小未熟児が、いずれも未熟児網膜症に罹患し両眼を失明した事故につき、治療法が医療水準として未確立であったこと等を理由に、診療関与医らの処置上の義務違背等がないとされた事例
トラックからの荷降ろし作業を行っていたフォークリフトと通行中の自動車との衝突事故がトラックの運行によって生じたものと認められた事例
ディーゼル貨物自動車のエア抜き作業を援助するため荷台に上った者が、荷台から降りようとした際に足を滑らせて転落負傷した事故について、自賠法3条にいう「運行によって」生じたものに核当しないとされた事例
交通事故で死亡した公務員の退職年金喪失による逸失利益を算定するにあたり、共済組合への掛金の支払額を控除することを要せず、また、年金支給対象者の平均年金受給期間を考慮する必要はないとされた事例
いわゆる韓国(朝鮮)人二世同士の離婚の判決をするにあたって相対的に母に親権者適格がある場合大韓民国民法909条を適用して親権者は法律上自動的に父に定まっているものとして取り扱うことが法例30条により許されないとされた事例
営業全部の経営を委任することにつき商法343条所定の株主総会の決議を経ていなくても、右経営委任契約を会社を代表して締結した者が全株式を保有していたときは、右契約は有効であるとされた事例
イ号物件が原告考案の技術的範囲に属し、被告が業としてイ号物件を輸入、製造、販売することが原告の有する実用新案権を侵害するとして、差止め請求および売上金額の3パーセントに当たる実施料相当額の損害賠償金額を認容した事例
1 本件登録商標(「美創」)を引用して商標登録出願を拒絶された者は、本件商標登録取消審判を請求するにつき法律上正当な利益を有する者に当たるとした事例
2 商標権者が指定商品についての登録商標の使用をしていないとして、商標登録を取り消した審決を是認した事例
「浜っ子」なる標章の使用が登録商標「浜ッ子」の類似商標として、その商標権の侵害にあたり、右商標権者の当核表示・宣伝の実績が少ないからといって権利失効の原則ないし権利濫用の法理は適用されないとして、その使用差止めを認めた事例