最も長い歴史をもつ判例実務誌
引き続き3か月以上当該市町村の住民基本台帳に記録されている者が引き続き3か月以上当該市町村の区域内に住所を有していないときと選挙人名簿の被登録資格の取得の有無
抵当権が設定されている宅地についての土地区画整理法上の換地処分に伴う清算金債権に対し差押・転付命令を得た者と施行者に対する右清算金の支払請求の可否
同一の債務名義に基づき2個の不動産につき別個に競売手続が進行し、先に競売された不動産の代金のみで剰余を生じた場合において、他方の不動産が競売されたことにつき債権者の不法行為及び権利濫用による損害賠償責任が否定された事例
裁判上の和解において相手方建物による土地の占有について「当分の間現状有姿の状態を尊重」する旨の条項は、建物が取り毀され又は敷地が東京都に買収される等現状に変更があるまで建物の収去を猶予する趣旨であるとした事例
不動産賃貸借契約の締結につき、一方当事者から仲介の委託を受けた宅建業者が、委託を受けない当事者のためにもする意思をもって仲介行為をしたものとは認められず、また信義則上当該業者の仲介行為によって成約をみたものとみなすべき格別の事情もないとして、当該業者の報酬請求権を否定した事例
割賦売買契約解除のときは既払代金は損害金に充当する旨の特約が、約定売買金代金7900万円、既払代金4500万円、解除までの売買目的物損耗額約3700万円の場合に、有効とされた事例
買主が手付金を支払い、この手付金は買主が契約の履行をしなかった時は買主において没収する旨約されたが、買主が手付金を一部しか支払わないため、買主は右不払いを理由として契約を解除した場合、売主は買主に手付残金額の支払いを求められるか(消極)
破産宣告の申立てには、いわゆる裁判上の請求として時効中断の効力が認められるが、遅延損害金請求のための付遅滞の要件としての催告の効力はないとされた事例
建物所有を目的とする地上権が、借地法7条の法定更新により、その存続期間が延長されかつその目的が変更された場合において、更新前の地上権についてなされた地上権設定登記は更新後の地上権の公示方法として有効であるか否か(積極)
報酬額の約定のない建築設計監理請負契約において、業界内部の基準、当事者の意思、仕事の規模、内容、程度等の諸事情を総合的に考慮して報酬額を決定した事例
1 日本国内に営業所を有する外国法人から外国人に対する契約債権の請求訴訟について、我が国の裁判所の管轄権が認められた事例
2 訴訟当事者に対する外国における破産宣告の効力は、我が国の訴訟において当事者適格に影響を及ぼさないとされた事例
3 外国において当該外国の通貨による銀行取引が行なわれ発生した金銭債権につき、日本の通貨による支払いを認めた事例
常位胎盤早期剥離による胎児の死亡事故につき、医師の過失を否定したが、助産婦の観察報告義務懈怠を理由に、国(病院)の使用者責任を肯定した事例
脳性麻痺の原因が核黄疸後遺症によるものであり、かつ、核黄疸初期の症状にあった新生児に対し、ネオマイシン系の抗生剤を過多に投与したため、同症状を増強させた、治療上の過失があるとして、医師の損害賠償責任を認めた事例
投石により右眼下顔面打撲傷を受傷した患者に対する処置が不適切であるが、その障害の状況から視力低下の結果を免れなかったとして、初診医師につき帰責事由がないとされた事例
鉗子分娩を施行した医師に児の娩出を遷延させた過失があるとし、その仮死出産による精神薄弱の結果につき賠償責任が認められた事例
昭和44年4月出生の未熟児が同網膜症により両眼を失明した結果について、診療関与医師に処置ないし転送上の義務違背が認められないとして、病院の責任が否定された事例
1 特定の日時・場所における覚せい剤の所持を内容とする訴因と右の日時・場所に至るまでの約35分間の継続した覚せい剤の所得を内容とする訴因の間に、公訴事実の同一性があるとされた事例
2 覚せい剤の所持につき正犯意思を欠くとの主張を排斥して、正犯が成立するとされた事例
3 覚せい剤所持における「営利の目的」とは、犯人みずから財産上の利益を得る目的を有する場合のほか、第三者にこれを得させることを動機・目的とする場合をもいうとして、営利の目的による所持であるとされた事例
放火罪につき、犯行当時、アルコール幻覚症に基づく妄想に支配されていたため、是非善悪を弁別し、且つそれに従って行動する能力を欠いていたことを理由に、無罪が言い渡された事例
1 女子高校生が同学年の男子高校生を刺身包丁で刺殺するなどした事案において、心神耗弱の主張が排斥された事例
2 女子高校生が同学年の男子高校生を刺身包丁で刺殺するなどした事案について、懲役3年以上7年以下の刑が言い渡された事例
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律48条にいわゆる勧告審決の名宛人以外の第三者の提起した右審決取消の訴えが、訴えの利益を欠き原告適格を有しないとして、却下された事例