最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 憲法26条の教育を受ける権利 2 調査書制度は必要か 3 調査書評価についての教師の教育評価権の限界 4 公立中学校における、生徒の思想、信条の自由 5 卒業式は教育活動そのものの一環であって式への参加は学習権の内容をなすものであるとされた事例
1 刑法175条にいうわいせつの文書の判断基準 2 刑法175条と憲法21条 3 「四畳半襖の下張」が刑法175条にいうわいせつの文書にあたるとされた事例
駅のホームから転落した盲人が電車にひかれて死亡した事故について点字タイルの敷設されていなかったホームに設置保存上の瑕疵があったとして国鉄に賠償責任が認められた事例
建築主事が訴外人に対してした建築確認処分及び建築物検査済証交付処分の無効確認を求める訴が法律上の利益を欠くとされた事例
道路法70条1項による損失補償の対象には、道路の新設又は改築に起因する物理的障害だけでなく、法規制上の障害に基づく損失も含まれるとした事例
「身を引いてほしい」との会社側からの労務者に対する申し入れに応じた退職を会社から促された任意退職に応じたものとして雇用契約の終了を認めた事例
1 労基法39条1項所定の「全労働日」中に正当なストライキ期間は算入されるか(消極) 2 労働者が労基法39条1項所定の6労働日の有給休暇請求権を有する場合であっても、その出勤日数が前1か年の総暦日から所定の休日をのぞいた全日数の8割にみたないときは、右全日数の8割の6分の1を超える有給休暇請求権を行使することは権利濫用として許されない
1 提供された労務についての使用者の受領遅滞により賃金請求権が発生するか(消極) 2 労働者が部分ストライキによって就労不能となった場合であっても使用者が不当目的をもってストライキを誘発させるなどの特段の事情がない限り使用者の責に帰すべき履行不能とはならない
1 被害者から保険会社に対する対人賠償責任保険金の直接請求権の有無(消極) 2 被害者から被保険者に対する損害賠償請求と併合提起された被害者から保険会社に対する対人賠償責任保険金の代位請求を、損害賠償委任額について被保険者と被害者との間で判決確定等の条件が充足されていないとして否定した事例
完全に閉められていなかった水道栓の蛇口からの漏水と、不完全な流末処理による国道側溝の排水能力の欠如が原因となって、国道上に溢水し、路面の凍結により発生したスリップ事故について、従業員の過失により水道の水を流水させた洗車業者に民法715条1項の責任、国に道路管理の瑕疵を認めて国家賠償法2条1項による責任を認めた事例
1 高速道路の加速車線のある部分の路肩上に 深夜から早朝にかけて約2時問にわたり駐車していた大型貨物自動車に普通貨物自動車が追突した事故について駐車中の大型貨物自動車に過失を認めた事例 2 高速道路における駐車中の車(A車)との追突事故(第1事故)により追突車(B車)が加速車線、走行車線、追越車線まで車体の1部が入りこんだ状態で停止し、第1事故の発生から30秒ないし40秒後にB車との追突事故(第2事故)により対向車線に暴走した追突車(C車)と対向車(D車)との接触事故(第3事故)、更に後続の対向車(E車)との衝突事故(第4事故)について、第1、第2事故の発生に過失を認めたA、B車、第2事故の発生に過失を認めたC車にそれぞれ第3、第4事故についての過失を認め共同不法行為責任を認めた事例
不動産収入を得ている夫(満63歳)に対し、生活扶助をうけている妻(満61歳)に月額15万円の婚姻費用の分担を命じた事例
反対給付を条件として借地条件を変更する裁判が確定していても、申立人が右裁判による権利を喪失後数年間経た等の事情があるときは、再度同一内容の裁判を求める利益がないとはいえない
自己の営業用広告ポスターの上に取りつけられた選挙ポスターを取り外した行為が違法性を阻却するものではないとして、公選法225条2号の罪の成立が認められた事例
1 刑法95条1項における職務の執行中とはいえないとされた事例 2 爆発物の投てきから爆発までの間に職務の執行を開始した警察官に対し公務執行妨害罪が成立するとされた事例