最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 刑訴法435条6号にいう「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」の意義 2 刑訴法435条6号にいう「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」の判断方法 3 刑訴法435条6号にいう「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」の判断は「疑わしいときは被告人の利益に」という原則が適用されるか
1 地方公務員の採用内定は始期付の採用行為であり、その取消は内定撤回の行政処分であって抗告訴訟の対象となるとした事例 2 右内定取消には公益上の理由を要するとした事例 3 採用内定者がその地方公共団体の実施する研修制度に反対し研修生の受講を実力で阻止し不退去罪で逮捕されたときは適法に内定を取消しうるとした事例
1 県条例所定の病気休職用診断書に医師が自ら診察しないで作成された違法ありとされた事例 2 病気休職を命ずるには、そのために県条例により任命権者が指定した医師による診断書を要するとした事例 3 休職処分の効力の発生を遡及させることが違法とされた事例 4 半日勤務を命じて病気の経過をみれば足りる職員に病気休職を命じたことが違法とされた事例 5 休職期間の延長時には休職処分の実質的形式的要件を要するとした事例
採用地、配属地、法令の準拠地を東京とする外国航空会社のスチュワーデスに対し労働条件統一のため等の理由による配属地準拠地をパリとする目的に出た解雇の意思表示が権利濫用とされた事例
1 経営陣の退陣要求等が争議行為の目的として正当とされた事例 2 経営刷新、待遇改善等を要求してなした社屋乱入、職場占拠、営業妨害等の争議行為が正当組合活動の範囲をこえているが、いまだ解雇理由とまではならないと判断された事例
1 公労法17条1項は合理的限定解釈を施すことにより憲法28条に違反しない 2 公労法17条1項により禁止される争議行為は、公共性の強い職務に従事する職員の行なう、国民生活全体の利益を害し国民生活に重大な障害をもたらすおそれがあるものに限られる 3 国鉄職員の争議行為で、相当長時間に及ぶもの又は広範囲にわたりあるいは広範囲に影響を及ぼすものであっても、国民生活に重大な障害を与えたか否かは国民生活に対する影響の程度を具体的に検討し、実質的に判断すべきである 4 動労が賃金引上げと生産性向上運動の中止等を要求して行なった1日ストライキが、国民生活に重大な障害を与えたものとは言えず、公労法17条1項に禁止された争議行為に該当しないとされた事例
1 いわゆる整理解雇の要件(病院の経営上やむを得ない事由に基く医師解雇を肯定した事例) 2 一旦確保された医師の員数を医療法、同施行規則所定の基準員数以下とする解雇の効力 3 病院勤務医師の当直義務 4 医師の当直拒否が争議行為としての正当性が否定された事例
1 労基法4条に違反して女子につき賃金上の差別的取扱をした事例 2 女子はこの場合男子賃金との差額を労基法13条の趣旨に従い請求できるとした事例
公害病(水俣病)の被害者が、加害企業に対する被害補償の自主交渉の際、会社側従業員に傷害を負わせた事案につき、会社側の対応に誠意のなかったことを認めながら、手段の相当性の欠如等から実質的違法性の存在を肯定した事例
1 いわゆる職務質問に伴う所持品検査の許される限界 2 差押手続に違法があったことを認めながら、証拠物の証拠能力を肯定した事例
1 別件逮捕及び別件逮捕中の余罪取調べの許される限度 2 別件逮捕中の違法な取調べ及びそれに引続く本件勾留中の取調べにより作成されたものであるとして、被告人の捜査官に対する自白調書の大部分の証拠能力を否定した事例
飛行訓練中民間ジェット旅客機に空中接触した自衛隊機の訓練生操縦士及びこれを指導していた教官操縦士の業務上の過失を肯定した事例