最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 建物の賃貸借契約の解約申入に基づく該建物の明渡請求訴訟の継続維持と解約申入の意思表示 2 賃貸借の解約申入に基づく建物の明渡請求訴訟の係属中に正当の事由が具備されるに至った場合と当該賃貸借の終了
1 被用者と第三者との共同過失によっての起された交通事故による損害を賠償した使用者の第三者に対する求償権の成否 2 右の場合における第三者の負担部分
1 和解条項に基づく賃料不払による契約解除の事実は民訴法518条2項にいう「条件」にあたるか 2 賃料不払を理由とする契約解除の効果を争って和解調書に基づく執行力の排除を求めるための訴
1 労働基準法に基づく災害補償と慰藉料との関係 2 労働基準法第75条の療養補償債務の履行遅滞となる時期 3 労働基準法第76条の休業補償債務の履行遅滞となる時期
1 占有侵奪による損害賠償請求権の法的性質とその相手方となりうる者の範囲 2 占有被侵奪者が侵害者に対し占有回収の訴を提起した場合と擬制的占有権の成否
甲が乙に抵当不動産(抵当権者A)の所有権を譲渡しその登記をした後、抵当債務を完済したときの、甲および乙のAに対する抵当権設定登記抹消登記請求
1 特段の関係のない他人の無断運転による事故と自動車所有者の運行供用者責任 2 右無断運転ないし事故が自動車所有者の自動車管理上の過失によるものと認められ自動車所有者に民法709条による不法行為の成立が認められた事例
1 運送業者の被用運転助手が第三者所有の自動車を練習のため運転する行為が、運送業者の「事業ノ執行」にあたるとされた事例 2 貸与中の自動車を第三者が無断運転した際の事故につき、貸主の運行供用者責任を認めた事例
1 労働者が欠勤により賃金の過払を受けた状態になったとき、翌月分以降の給与から過払分を控除することと労基法24条1項本文との関係 2 東京都学校職員の給与に関する条例16条1項は同法24条1項但書の法令に該当するか
1 上告審において別件の証言速記録の謄本を取り調べる方法 2 上告審において取り調べた別件の証言速記録の謄本はどの程度に判断の資料となしうるか
任意弁護事件の第一審において判決宣告期日として指定告知された公判期日に国選弁護人の出頭がないままで弁論を再開し審理判決することは違法か
1 威力業務妨害罪は、警察官職務執行法5条後段の制止行為の対象となるか 2 郵便局における労働争議に際し、ピケ隊によって当該郵便局の一切の業務が停止された場合と右警察官職務執行法5条後段の「財産に重大な損害を受ける虞があって急を要する場合」との関係 3 ピケッティングが威力業務妨害罪を構成する場合におけるピケ隊員に対する警察官の引き抜き行為の適法性
1 刑法230条ノ2にいう「真実ナルコトノ証明」の程度 2 包括一罪ではなく4個の名誉毀損罪が成立し併合罪となるとされた事例
個人企業に雇傭されている者が、雇主が代表者となっている法人所有の自動車を私用運転しで惹起した事故につき法人に責任を認めた事例
債権者は債務者に代位して、債務者が第三債務者に対して有する債権を目的とし、債務者を貸主、第三債務者を借主とする準消費貸借契約を締結しうるか
1 株式預託に際し同銘柄同数量の株式の返還で足りる旨の合意があった場合に、預託された株式の売却処分を違法と認めた事例 2 違法な預託株式の売却処分による損害の範囲
1 不渡の約束手形の振出人から不渡届出銀行に対する、手形交換所に右手形の不渡処分の取止め請求をすることを求める請求が認容された事例 2 右訴訟の訴額の算定方法 3 訴訟費用の負担に関する当事者間の合意は裁判所に対して拘束力を有するか(積極)
1 婚姻予約不履行による損害賠償義務と、右不履行の教唆なる不法行為による損害賠償義務との間に、不真正連帯債務の成立を認めた事例。 2 結納金等の授受が不当利得にあたらないとされた事例。
1 商品取引の委託があったことを商品仲買人が立証する場合の立証方法 2 商品仲買人の使用する外務員に対する顧客の包括的な取引委託の効力の有無(消極)
裁判上の和解成立後、当事者は、要素の錯誤によりその意思表示が無効であることを理由として、右和解は無効であると主張し、期日指定の申立をすることができる
1才の幼児の負傷事故につきその両親に監護上の過失ありとされ、加害者側の過失と被害者側の過失の割合が7対3と認められた事例
信号を無視し右方の安全を確認しないで交差点を横断しようとして事故にあった歩行者の過失を斟酌して、その被った財産損害中4割弱だけを加害者側において賠償すべきものとした事例
兄所有の自動車を自己の事業に自由に使用していた者がその住居に下宿している友人の無断運転による事故につき、運行供用者責任を負うとされた事例 2 入院中の栄養費、交通費、通信費およびその他の諸雑費(たゞし入院、転院、退院のための交通費および退院後必要とする便器代を除く)につき、これを一括して、入院期間中を通じて1日平均100円として計算した金額だけが事故と相当因果関係のある損害と認められた事例
Aが運転しその友人Cが同乗していた第一種原動機付自転車とB運転の普通乗用車とが、A、B双方の過失に因って衝突しCが死亡したのでその遺族から右普通乗用車の運行供用者に対し損害賠償請求をした場合Cにも過失が認められ、A、B、Cの各過失の比率が5対1対4と認められるときの過失相殺の方法
夫が運転しその妻が同乗の原動機付自転車が他車と衝突し両名共負傷した事故に因る損害賠償請求において夫の過失を妻の損害額算定に斟酌した事例
下請人Aの被用者Y3の惹起した事故につき、元請会社Y1の使用者責任を背定し、Y1の常務取締役にして事故車の形式上買主であり(事実質上買主はA)その使用名義人であるY2に運行供用者責任を肯定した事例
自動車ディーラーたるY1会社のセールスマンY2が、顧客Aから借用すると共にその不良個所をY1会社で点検修理してくれるよう依頼された自動車(3力月ほど前にY1会社からAに対し所有権留保付月賦販売契約にもとづき売却したもの)を私用のため運転中に惹起した事故につきY1会社の運行供用者責任を認めた事例
Xが運転しその父Aが同乗の第二種原動機付自転車が他車と衝突し、Aが死亡し、Xが負傷した事故によるXおよびAの遺族(Xを含む)4名からの事故の相手方に対する損害賠償請求において、Xの過失を、遺族固有の慰藉料額算定については斟酌し、Aの所得利益喪失による損害についてはXの相続分についてのみ斟酌した事例
1 入院中家事手伝いや附添をしてくれた妹2人に看護料名義で金員を支給した場合その1人分についてだけ損害賠償請求を認めた事例 2 治療中の寝具類衣料品等の取替、特別食の摂取および見舞客接待のための諸出費と事故との因果関係の存否につき具体的な基準を示して判断した事例
振出人兼受取人甲の乙に対する記名式裏書のある為替手形を、甲が所持している場合、甲が乙より右手形を再取得した事実の推定
1 従前の土地所有者は、その地上家屋所有者に対してなされた土地区画整理法77条2項に基く移転通知処分の取消を求める利益を有するか 2 右移転通知後地上家屋の移転工事が完了した場合には、移転通知処分の取消を求める利益は消滅するか
1 税務署長のした異議棄却決定に対し審査請求をした場合と原決定の取消を求める許の利益の有無(積極) 2 行政処分に対する異議申立を棄却する決定に対し、理由の付記がないことを不服としてなした審査請求につき、適法に理由を付した裁決があった場合と、同一の理由に基づき原決定の取消を求める訴の利益の有無(消極)