最も長い歴史をもつ判例実務誌
1 債権譲渡の通知前に相殺適状にある場合と債権譲受人に対する相殺の対抗 2 口頭弁論終結前に相殺適状にある場合に右弁論終結後の相殺による債務消滅は請求異議の原因になるか 3 弁護士法第25条第1号ないし第3号に違反しないとされた事例
土地賃借権の存在を知って土地を買受けた者に対しては、土地上に登記した建物を有しない土地賃借人も、これに土地賃借権を主張しうるか
1 電波法第94条の規定による郵政大臣の決定に事実の記載を欠く場合における決定の効力 2 右の場合に、決定の適否審査のための証拠調をなすことができるか 3 右の場合に、決定書に記載されていない事実をもって実質的証拠の有無を判断しうるか
1 遺留分回復の訴の訴訟物 2 民法第1036条と果実代価の償還 3 所有権確認請求を終局判決後に取り下げた場合と所有権の存否を先決問題とする再訴提起の許否 4 第一審判決の取消し差戻しと控訴審において申し立てられた請求の拡張部分の取扱い
1 入院中の妻の付添および全快祝と損害賠償 2 事故により片足を失った製線鋲螺販売業者の逸失利益による損害が認められなかった事例 3 右の場合の慰謝料
法人が条件附で火薬類消費の許可を受けた場合において条件で指定された取扱者以外の従業者が火薬類取締法による消費許可の条件違反の罪責を負うものとされた事例
仮執行宣言付支払命令に対する異議の申立があって通常訴訟となった場合において、原告の請求を認客するときは、仮執行宣言付支払命令を認可する旨宣言すれば足りる
契約当事者の一方が相手方の債務不履行によって契約を解除する場合、たとえ相当の期間を定めて履行の催告をしたとしても相手方が催告に応ずる意思のないことが明らかなときは、催告をしないで直ちに契約を解除することができるものと解する
適正賃料の約2倍にあたる賃料の支払いを請求した過大な催告であっても、賃借人において適正賃料を提供したのでは賃貸人が受領を拒絶するであろうことが明白な事情の存しない限り、たとえその適正賃料の算出方法は複雑であっても、右催告は適正賃料の範囲で有効な催告と解すべく、これを無効ということはできない
登記抹消請求の質的一部として、錯誤を原因とする更正登記手続請求が包含されているものと見て、附帯控訴による申立なしに、一部認容として、更正登記手続請求を認めた事例
1 自作農創設特別措置法第16条による売渡農地として転用許可をうけ、他に売却処分した場合と当がい農地の旧所有者(同法第3条による買収処分を受けた者)の不当利得返還請求権 2 「創設農地転売の場合旧地主の同意判を要する」という慣習法または慣習の存否
1 準消費貸借契約の成立につき要素の錯誤があり無効とされた事例 2 和解の前提となる紛争に関する譲歩又は条件について錯誤がある場合には民法第696条の適用がない
1 民訴法第759条にいう特別事情の意義 2 右特別事情が存在しないとされた事例 3 特別事情による仮処分取消事件で仮処分異議の事由となる事項を主張することの適否
事実上のむこ養子が養親に対し、養親が他に支払うべき光熱費および家賃を毎月支給する旨約した場合と、終身定期金債権としての効力
1 酩酊した歩行者が横断禁止の道路を横断している際の自動車運転手の注意義務 2 ガスライターの外交販売員が独立して営業を始めるため退職し、間もなく死亡した場合の逸失利益の算定 3 治療費のみについて過失相殺を適用しなかった事例 4 内縁の妻の慰謝料 5 交通事故による弁護士費用の賠償を認めた事例
1 自賠法第3条の「運行供用者」に該当しないとされた事例 2 事故により死亡した1年4月の男児の逸失利益の算定例 3 右男児の慰謝料
事故によって死亡した見習看護婦につき、勤務先たる個人医院の給与規定にもとづく昇給を理由とする逸失利益が否定された事例
1 宅地建物取引業者が宅地売買などの委任を受け、その目的を達成した場合と報酬請求権 2 宅地建物取引業者の報酬請求につき、最高額の半額を相当と認定した事例
日本国内に事務所を有する外国法人に雇傭されている外国人機長の解雇がわが労組法第7条第1号によって不当労働行為とされた事例
「チーム・ワーク」を要求される小人数のサービス機関の職員が執務能力の点で著しく欠けるところがあり、その解雇処分は就業規則の適用を誤ったものではないとされた事例
1 菓子製造業における特殊な勤務状態に服する者の労働契約の解釈 2 労働基準法により違法とされる時間外労働に対する割増賃金請求権の有無
相続財産中の農地および抗告人が被相続人から生前贈与を受けた農地を、いずれも宅地見込地としてその価額を算定し、これに基づいて具体的相続分を定め、遺産分割をした原審判を相当とした事例
婚姻費用分担事件において、申立人(妻)と相手方(夫)の収入合計額を生活保護法による生活基準額の比率により按分し、妻に配分された金額からその実収入額を控除した残額を夫の分担額と定めた事例
旧法中、一人娘の婚姻とともに親族入籍した母親から、娘が離婚により復氏したので、これと同一の氏を称したいとしてなされた氏変更の申立を許可した事例
審判期日に正当な事由もなく遅れたため、保護者不出頭のままで審判を開き、審理のうえ中少年院送致決定を言い渡した原裁判所の措置は相当であってなんら法令に違反するものでないとして、法定代理人たる右保護者のした抗告申立てを排斥した事例
少年法第37条第1項にいう「成人」の文言は限定的に解すべきでなく、同条項にかかげる罪を少年が犯した場合においても、その公訴は家庭裁判所に提起すべきである旨詳細に判示したうえ、少年である被告人に対し懲役2年、保護観察付執行猶予(5年)を言い渡した事例
1 挟着板の構造の相違と「予備タイヤ保持装置」の実用新案の権利範囲(属せず) 2 実用新案の権利範囲の判断と類似の判断 3 実用新案の権利範囲の判断と作用効果
1 チェーン排除用突起の設置位置の相違と「予備タイヤ保持器に於けるチェーン捲込防止装置」の実用新案の権利範囲(属せず) 2 登録請求の範囲における「・・・・に於ける」なる表現の意義
塩酸又は硝酸を素材とする洗剤の製造方法の特許発明の技術的範囲(酸性硫酸ソーダの水溶液を用いるものは、これに属さない。)
1 家事審判法第9条第1項乙類第3号の婚姻費用の分担に関する処分の審判の合憲性 2 家庭裁判所は審判時より過去に遡って前項の処分をすることができるか