最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
1 建築基準法第3章は,都市計画区域等における建築物の敷地,構造,建築設備及び用途について定めており,その中には,建築物の敷地は道路に2m以上接しなければならない旨を定めた規定(43条1項)のように,道路との関係で建築規制を定めたものがある。同法42条は,同章の規定における「道...
《解 説》
国土交通省自動車交通局長は,平成16年9月16日,一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー事業)の運賃及び料金に関する通達(平成13年10月26日付国自旅第100号通達「一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について」,同第101号通達「一般乗用旅客自動車運送事業の運...
《解 説》
1 本件は,九州地区に存在した炭鉱で粉じん作業に従事したことによってじん肺にり患したと主張するXら(元従業員本人又は承継人)が,炭鉱を経営していたY1(会社)に対し,雇用者として,坑内作業場における適切な粉じん対策を講じるなどして従業員がじん肺にり患し又は増悪させることがないよ...
《解 説》
1 本件は,茨木市の住民である原告らが,茨木市長は,平成7年度から平成16年度にかけて,臨時的任用職員に対し,条例の根拠がないにもかかわらず市長決裁のみで毎年6月と12月の2回にわたり増給分として一律に一時金を支給してきたが,当該支給は違法な公金の支出であり,これによって,同市...
《解 説》
1 本件事案の概要
Xらは,つくば市長に対し,つくば市情報公開条例(本件条例)に基づいて,滞納地方税の徴税経緯を記録した個票(本件記録台帳。住所,本籍,氏名など納税義務者を特定するため情報が記載されている「納税義務者欄」,徴税職員が納税義務者などと交渉した日時,場所,内容,照...
《解 説》
1(1) 本訴は,XがY1及びAとの間で,X保有のAの優先株式をY1に対し300億円で譲渡することを合意し(本件契約),Y1の指定するY2に本件優先株式を引き渡して決済が行われたが,本件合意書において,Aの3月期決算書と9月期決算書をプロ・フォーマ修正基準により修正した修正値に...
《解 説》
1 本件は,弁護士(被告A)が,依頼者(原告)から依頼を受けて金員を保管していたところ,依頼者の代表者の了解のもと金員を他に流用したという事実関係のもとで,原告が,被告らに対し,債務不履行に基づく損害賠償等を請求した事案である。
2 被告Aが預った金員は大阪府から交付された補...
《解 説》
1 本件は,超高層マンションの高層階の専有部分を購入した原告らが,分譲業者である被告らに対し,被告らが近隣に別の超高層建築物を建設した結果,眺望が悪くなった等と主張して,債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。
2 眺望の法的利益性に関するリーディングケース...
《解 説》
1 本件は,被告が国の補助金による生活保護支援システムの導入を予定していたことに乗じ,被告の職員が,原告に対し,前記システムに関連する機器について,架空のリース契約の締結を持ち掛け,原告からリース物件の売買代金相当額を騙し取ったとして,原告が,被告に対し,使用者責任に基づき,損...
《解 説》
1 Yは,以下の2つの登録商標の商標権を有する。
(1) 指定商品 印刷物
登録商標 「人と地球 HITO TO CHI
KYU」
(2) 指定商品 雑誌,書籍,絵はがき,
カレンダー
登録商標 「人と地球(SP)HITO(SP)TO(SP)CHIK...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,LEDチップに関する特許権侵害訴訟等を基本事件として申し立てられた秘密保持命令申立事件及び同命令の取消決定申立事件である。
上記両事件の基本事件は2件ある。第1事件は,特許権者である原告が,被告Aが輸入して被告Bに販売し,被告Bが国内で第三者に販売し...
《解 説》
1 Xは,大阪市内の近鉄,JR,地下鉄の各駅等が集積する駅ターミナルに近接し,百貨店等の大型複合商業ビルが建ち並ぶ高度商業地域に所在する飲食店を主なテナントとする地下3階・地上9階建ての商業ビル(以下「本件ビル」という。)の最上階である9階部分(以下「本件建物」という。)を,平...
《解 説》
1 事案の概要
(1) Xは,日本に居住する日本人であり,Yは,もと香港の投資会社(S社)の取締役であった。
(2) Xは,S社との間で外国為替取引契約(本件契約)を締結し,証拠金を預託した。
(3) Xは,本件契約の返還請求があった日から起算して5営業日以内に当該請求に...
《解 説》
1 事案の概要
(1) Xは日本(大阪府)に住所を有する日本人であり,Yは中華人民共和国・香港に本店を有する株式会社である。
(2) Xは,外国会社であるソブリントラストインターナショナル(以下「S社」という。)との間で,外国為替取引契約(本件契約)を締結し,証拠金を預託し...
《解 説》
抗告人は,債務者に対して本件各商品(机,いす,ロッカー等の家具類)を売却したことによる動産売買の先取特権(物上代位)に基づき,債務者の第三債務者に対する本件各商品の転売代金債権の差押えを申し立てた。これに対し,原審は,本件各商品の納入・設置は,本件工事(債務者・第三債務者間の建...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,AがBに対する貸付金10億円及びこれに対する遅延損害金について取得した確定判決(以下「本件判決」という。)に係る債権(以下「本件債権」という。)を承継取得したXが,Bの債務を2分の1の割合で相続したYに対して,本件判決を債務名義として,民事執行法197...
《解 説》
1 本件は,ライブドアの代表取締役社長兼最高経営責任者であった被告人が,同社の取締役兼最高財務責任者らと共謀の上,①ライブドアの子会社において,同じくライブドアの子会社であるファイナンス会社が既に投資事業組合名義で買収していた会社を株式交換によって買収するに当たり,子会社株式の...