最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
1 Xは,AとのコンビBの一員としてタレント活動するほか,個人としても多数のテレビ番組等への出演,著作活動等幅広く芸能活動をしている著名なタレントである。
Y1は,「FLASH」という写真週刊誌を発行する出版社であり,Y2は,同誌の編集人であるところ,Yらは,平成17年3月1...
《解 説》
1 本件は,X1,X2が,自宅敷地から公道に至る通路状の土地が建築基準法42条2項所定の道路(2項道路)であると主張して,人格権的権利(いわゆる通行の自由権)に基づく妨害排除請求として,Y1,Y2に対し,通行を妨害する物件の撤去を求めた事案である。
2(1) Y1は,平成5年...
《解 説》
1 本件は,沖縄の入会部落の入会権者の地位をめぐる紛争であり,入会地払下げ当時の部落民(入会権者)の女子孫Xらが原告となり,入会権者の資格を世帯主及び男子孫に限定する入会部落の慣習及び会則が公序良俗に反して無効であるなどと主張して,入会地の管理処分を行うために設立された入会団体...
《解 説》
1 本訴請求は,建物建築工事の注文者であるXが,請負人Aの相続人であるYらに対し,完成した建物に瑕疵があるなどと主張して瑕疵修補に代わる損害賠償請求をした事案であり,反訴請求は,Yらが,Xに対し,相続により請負契約に基づく報酬残債権(各2分の1)を取得したと主張してその支払を求...
《解 説》
1 事案の概要
(1) 本件は,マンションの販売等を業としている会社が国立市内に位置する「大学通り」と称される公道沿いに地上14階建てのマンション(本件建物)を建築したところ,その付近に土地を有する住民や学校法人らが原告となり,本件建物の建築により受忍限度を超える被害を受け,...
《解 説》
1 本件は,A社が,親会社の倒産により営業の継続が困難となり,弁護士に債務整理事務を委任したところ,A社の債権者が,A社に対する求償金債権についての確定判決を債務名義として,同弁護士との間の委任契約に基づきA社が同弁護士に対して有する預り金返還請求権(本件債権)について,差押命...
《解 説》
1 本件は,被告人が,共犯者と共謀の上,被害者を普通乗用自動車の後部トランクに押し込め,トランクカバーを閉めて脱出不能にして走行し,その後,仲間と落ち合うため,夜間,市街地の片側一車線の路上に停車していた際,後方から走行してきた普通乗用自動車がその運転者の前方不注視(脇見運転)...
《解 説》
1 事案の概要
在留資格「技能」で在留し,インド料理店(本件店舗)で稼働していた原告が,平成15年9月3日,在留期間の更新を申請したところ,被告(入国管理局長)は,平成16年1月16日,原告に対して,在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるとは認められないため,申...
《解 説》
1 原告は,平成6年4月4日,入国審査官から在留資格「留学」,在留期間「1年」とする上陸許可を受けて本邦に上陸し,平成7年3月,同8年3月及び同9年2月に,それぞれ在留期間更新許可申請をし,いずれも在留期間「1年」とする許可を受けたが,同年12月18日,本邦において中国国籍を有...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,滋賀県内の愛知川流域内の一定地域を施行地域として,農業用用排水施設として永源寺第二ダムを新設することを主たる内容として平成6年になされた国営愛知川土地改良事業の事業計画決定に対し,施行地域ないし流域住民らから異議申立がなされたが,これを却下ないし棄却し...
《解 説》
Yは,横浜市立の小中学校に対して歯科巡回指導を中心とする学校歯科保健事業を行う団体である。Xは,この歯科巡回指導を行う歯科衛生士として被告に雇用されたが,頸椎症性脊髄症に罹患し,昭和63年12月23日から平成7年1月19日まで,休職等の制度を利用し,あるいは欠勤して休業した。Y...
《解 説》
1 事案の概要
本件の事案の概要は,次のとおりである。A女は,Y1が所有・賃貸し,Y2が管理するマンションの一室(以下,「本件居室」という。)を賃借していたが,平成10年12月7日,本件居室内において一酸化炭素中毒により,死亡した。
本件居室には,ガス瞬間湯沸器(以下,「本...
《解 説》
1 Xは,Yの子会社であるA社に対して,1億0888万5000円の支払を命ずる勝訴判決を有しているが,A社は,平成15年12月1日,株主総会の決議によって解散し,平成16年3月9日,特別清算手続が開始された。
A社は,特別清算手続において,A社の現有財産約323万円を債権者に...
《解 説》
1 (1)訴外Aは,昭和61年7月26日,Xとの間で,被保険者A,保険金受取人Aの母とする生命保険契約を締結していたところ,その後保険金受取人をY2に変更するとともに,Y1は,昭和62年9月,Aが高度障害状態に陥ったとして,Xに対し高度障害保険金を請求し,Xから3003万471...
《解 説》
1 本件は,交通事故(ひき逃げ)で負傷し,左下腿部を切断して義足を装着することとなったX(事故時20代の女性)が,加害車両の運転者であるY1に対しては,自動車損害賠償保障法3条又は民法709条に基づき,その損害賠償金の支払いを求め,加害車両の自動車保険の損保会社Y2に対しては,...
《解 説》
1 事案の概要
いわゆるエホバの証人である患者Aは,平成13年5月,着替え中に動悸,眼前暗黒感があったため,救命医療センターを受診したところ,心電図上に異常が認められたため,Yの設置・運営する被告病院を紹介された。Aは,被告病院において,入院の上,精密検査を受けたところ,洞機...
《解 説》
1 A女は,被告が設置する病院で卵巣ガンの部分摘出等の手術を受け,その後,化学療法(抗ガン剤治療)としてCP療法,続いてタキソール療法を受けたが,著効が現れなかった。A女は,被告病院で治療を受けることを中止し,他の病院で治療を受けたが,約半年後に死亡した。A女がCP療法を受けて...
《解 説》
1 本件は,Yの株主であるXが,Yの役員に不正行為の疑いがあり,その調査をする必要があることを理由に,Yに対し,商法293条ノ6第1項に基づき,Yの会計帳簿及び会計資料(以下「会計帳簿等」という。)の閲覧謄写を請求した事案である。
Yは,Xの会計帳簿等閲覧謄写請求の理由を記載...
《解 説》
1 ジーオーグループの構成企業であるA会社は,平成8年ころから,自宅にいながら安定した収入が得られる旨の会員募集をし,応募してきた会員に対して,商品の宣伝広告費として金員を出捐すれば,商品の通信販売事業の売上の30%を配当する旨約した。
Xらは,いずれもジーオーグループの会員...
《解 説》
1 Y1会社は,平成17年6月29日に定時株主総会(以下「本件株主総会」という。)を開催する旨決定したが,Y1会社の株主であるとするXは,Xに対して本件株主総会開催の通知をせず,Xに本件株主総会に参加する機会を与えない違法があるなどと主張し,Y1会社と同社の代表取締役Y2を相手...
《解 説》
1 事案の概要
Xは,訴外A社の社員であり,A社とYは,共同で低周波治療器の開発をし,Xもこれに関与した。Yは,この共同開発終了後,一時は,A社に被告製品の回路基板実装及び組立てを委託し,製品の納入を受けていた。Yは,低周波治療器(被告製品)を製造,販売している。その後,Xは...
《解 説》
本件事案の内容は複雑であるが,簡略化すれば,宗教法人である控訴人神社において,控訴人神社以外の控訴人らが総代会で責任役員に選任され,代表役員からその委嘱を受けたところ,総代の選任手続には役員会の決定又は承認を必要とするにもかかわらず,上記総代会には役員会の決定等を得ていない者が...
《解 説》
1 本件は,公文書部分公開処分の非公開部分の取消請求事件係属中,当該公文書がほぼ全面開示されたため,原告が訴えを取り下げた上,行訴法7条・民訴法73条1項に基づく訴訟費用負担の裁判の申立てをした事案である。
2 基本事件の事実関係は,要旨,次のとおりである。
(1)申立人(...
《解 説》
1 本件は,被告人が1年足らずの間に連続的に14件もの住居侵入・強姦(強姦致傷も含む)等を敢行した事件であるが,これらの犯行のうち,姦淫が既遂に至ったものが9件に及んでいる。
2 本判決の認定によると,被告人は,被害女性らとともにマンション内に侵入し,被害女性が居室玄関ドアを...