最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
1 参議院議員選挙に関しては,公職選挙法の一部を改正する法律(平12法118号)において,比例代表選出議員の選挙制度を従来の拘束名簿式比例代表制から非拘束名簿式比例代表制に改めるとともに,参議院議員の定数を削減することを内容とする改正が行われた。本件は,上記改正後の公職選挙法の...
《解 説》
1 Aは,夫Bから生前に採取し冷凍保存されていた精子を,Bの死後に用いて体外受精を受け,Xを出産した。本件は,Xが,検察官Yを被告として,Bの子であることを認知するよう求めた事案である。
近時,生殖補助医療技術が急速に進歩し,我が国においても,配偶者間人工受精(AIHArti...
《解 説》
1 X1は,いわゆる里帰りして出産の待機をしていたところ,平成12年5月25日,前期破水したので,Y1の経営する「A病院」に入院し,同月26日,帝王切開により女児を娩出したが,その直後に上記女児が死亡するに至った。
そこで,X1とその夫X2は,子宮収縮剤投与により過強陣痛を引...
《解 説》
1 Xは,Y(松任市長)に対し,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成11年法律第87号による改正前のもの。以下「廃棄物処理法」という。)7条1項に基づき,松任市内で事業活動に伴って生じる一般廃棄物(し尿・浄化槽汚泥を除く。)の収集・運搬を業として行うことの許可申請をした。これ...
《解 説》
1 本件は法人税ほ脱の事案であり,争点に関する事実関係,1審判決,原判決,本決定の判断は,次のようなものである。
(1) 本件は,次のとおりの経過で発覚している。
(ⅰ) 今治税務署は,高松国税局調査査察部による内偵調査を察知した被告会社2社の経営者である被告人が,税理士...
《解 説》
1 本件の事実関係は,次のとおりである。フィリピン国籍の被告人が,本邦で在留期間経過後,約14年間にわたって不法残留を続けたが,その時点で,一旦自ら入管に出頭し,出入国管理及び難民認定法(以下「法」という)52条4項の自費出国の許可を求めた。これに対し,入管は,それまでの不法残...
《解 説》
1 Xは,熊本県八代郡内に病院の開設を計画し,平成9年4月15日,Y(熊本県知事)に対して病院開設の許可申請(以下「本件許可申請」という。)をしたが,Yが同年11月5日,病院開設の中止勧告(以下「本件中止勧告」という。)をしたため,本件中止勧告には重大かつ明白な瑕疵があるなどと...
《解 説》
1 本件は,大阪府高槻市の住民である控訴人(一審原告)が,高槻市の情報公開条例(本件条例)に基づき,日本たばこ産業株式会社が,同市内に「医薬総合研究所」(本件施設)を建築するにあたり,同市建築主事に提出した建築確認申請書に添付された設備に関する各階平面図及び仕様書に記録された情...
《解 説》
1 大阪府警は,平成12年11月8日,日本赤軍幹部の甲(昭和49年9月13日のいわゆるハーグ事件等で国際手配中であった。)を,大阪府内において逮捕したが,甲の所持品や潜伏アジトからの押収資料から,日本赤軍構成員及び日本赤軍支援者と目される乙らが,日本国内において,甲を蔵匿又は隠...
《解 説》
1 被告は,テレビ報道番組において,地方自治体の福祉行政の責任者の地位にあった原告が,特別養護老人ホーム設置を目的とする不動産の売買を巡り不可解な係わり合いをしたとして,その態度を問題視する番組を放映した。そこで,原告は,あたかも賄賂を受け取ったかのような印象を与える前記番組に...
《解 説》
1 Xら5名は,いずれも平成4年にA眼科において近視矯正手術である放射状角膜切開術(RK手術)を受けた結果,矯正視力の低下等の後遺障害が残存した。
Bは,昭和61年,Y1を設立し,アートメーク事業,形成外科事業,RK手術事業を行っていたが,平成2年にY2を新たに設立し,Y1の...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,大和銀行,あさひ銀行等の親会社である株式会社りそなホールディングスの株主である原告ら及び参加人が,同社の取締役兼代表取締役,取締役及び監査役であった被告らに対し,損害賠償を求めた株主代表訴訟である。
原告ら及び参加人は,その責任原因として,りそなホー...
《解 説》
1 XとYは,いずれもコンピュータソフトウェアの開発・販売を業とする会社である。Yは,Xに対し,平成13年8月,Yが製造販売するコンピュータソフトウェアの画面表示等に関して,Yの有する著作権等をXが侵害したと主張して,Xソフトウェアの製造販売等の差止め及び損害賠償を求めて訴えを...
《解 説》
1 本件は,いずれも,自動車のリース等を業としている会社である原告が,被告会社との間で自動車リース契約を締結し,その余の被告が連帯保証し,被告会社にリース自動車を引き渡したが,被告会社がリース料の支払を遅滞したので,自動車リース契約を解除して,被告会社に対してリース自動車の引渡...
《解 説》
1 本件は,医師であり,当時,防衛医科大学校の助教授であった被告人が,製薬会社から受託した臨床試験の受託研究において,症例を確保し,試験結果をまとめて製薬会社に有益な論文を作成するなどして当時の厚生省に対する医薬品の適応拡大の承認申請のために種々便宜な取り計らいを受けたこと及び...