最も長い歴史をもつ判例実務誌
《解 説》
一 本件は、大和銀行ニューヨーク支店の巨額損失事件に関して、同行の株主二名が、取締役及び監査役合計五〇名(うち一名については、訴状却下)を相手取って提起した株主代表訴訟事件について、三八名の被告については原告らの請求を退けたものの、一一名の被告については、取締役としての善管注意...
《解 説》
一 本件は、夫及び長女と別居し、被害者と同棲していた被告人が、夫からの連絡により病気の長女が運ばれた病院に行こうとしたところ、夫及び長女のもとに再三にわたり出掛けようとする被告人の行動に不満を募らせていた被害者から外出を制止され、病院に行かせまいとして別れ話や長女の死まで口にし...
《解 説》
一 事案の概要
訴外A株式会社は、横浜市内の第一種低層住居専用地域内の傾斜地にマンション(以下「本件マンション」という。)の建設を計画し、Yに対し地上三階地下四階の共同住宅建設目的のためとして都市計画法(以下、単に「法」という。)二九条の開発許可の申請をしたところ、Yはその旨...
《解 説》
一 本件は、静岡県島田市の住民である原告ら七名が、静岡県が社団法人ゴルフ場協会に対して松林の松くい虫防除事業費として補助金を交付したのは違法であるとして、地方自治法二四二条の二第一項四号に基づき、静岡県に代位して静岡県知事らに対し損害賠償を求めた住民訴訟事件である。
本判決に...
《解 説》
一 本件は、厚生省の職員等の行動等についての批判的叙述を内容とした「お役所の掟」及び「お役所のご法度」と題する書籍の著者であり、厚生省の職員であった原告が、欠勤、遅刻、早退、無承認海外渡航をしたこと等を理由に国家公務員法八二条各号に該当するとして懲戒免職処分(以下「本件処分」と...
《解 説》
一 訴外A会社は、昭和三八年五月、建設業などを目的とする会社として設立されたが、昭和六一年一一月、破産宣告を受け、平成八年九月、破産終結の決定がされた。
A会社の取締役であったYらは、昭和五五年七月以来、A会社のB信用金庫に対する取引上の債務について連帯保証し、訴外Cも、昭和...
《解 説》
一 Xは、昭和四六年に当選以来、七期にわたり札幌市議会議員の地位にあるが、Yが発行する平成八年六月一三日付「北海道新聞」において、「札幌市議が出店工作か」の見出しの下に、「住民から札幌市議会へ反対陳情が相次いでいるパチンコ店建設計画をめぐり、陳述を審査する同市議会建設委員会の委...
《解 説》
一 Aは一級建築士であり、設計事務所であるY会社(被告・被控訴人)の代表取締役であるが、建築請負業者であるBの依頼で、建売住宅である本件建物の建築について、建築確認申請の代理と確認申請図面の作成を引き受けた。しかし、工事監理までは引き受けなかった。ところで、建築基準法上は、確認...
《解 説》
一 Xは、身代金目的拐取、殺人、死体遺棄等の事件(いわゆる富山・長野連続誘拐殺人事件、以下「本件事件」という。)で逮捕・勾留・起訴され、一、二審で死刑判決を受け、平成一〇年九月四日に最高裁で上告を棄却され、現在名古屋拘置所に在監中である。
Y1は、ノンフィクション作家であり、...
《解 説》
一 Xは、当時五〇歳台殺陣師(高卒)であるが、Y1会社(商品取引員)の営業担当者Y2から商品先物取引を勧められ、平成七年一月から同年九月まで、ゴム等の商品先物取引を行ったが、その間三一九七万円余の損失を被った(内ゴムの先物取引の手数料二一七四万円余)。そこで、Xは、Y1会社及び...
《解 説》
一 X1(夫)とA(妻)は、三男二女をもうけたが、AはY1教会(代表者である牧師Y2)の伝導師になるため、X1と未成年の長男X2、二男、三男を家に残し、同じく未成年の長女、二女と共に家を出て別居した。Aはアパートを借り、教会活動に専念し、長女、二女をY1教会に寝起きさせるように...
《解 説》
一 X1は、昭和五七年一〇月、名古屋大学医学部付属病院において、左頚部腫瘍の摘出手術を受け、また、昭和五八年七月、同病院において、左頚部の切開及びリンパ管腫瘍摘出手術を受けたが、その後頚部から大量の出血が続き、呼吸困難等に陥り、ショック症状を呈したため、緊急気管切開術を受けたが...
《解 説》
一 本件は、被告が設置する精神薄弱者更生施設において園生Aが行方不明になった後、一二日目にして園舎ボイラー室の煙突内部において全身黒こげの遺体で発見された事件につき、Aの両親が原告となって、被告に対し煙突内部を速やかに捜索する義務を怠る等の園生委託契約上の債務不履行等に基づく損...
《解 説》
一 本件は、墓石販売業者であるXの従業員であったY2らが、Xの保有管理する顧客名簿等の営業資料を社外に持ち出し、自ら設立した同種目的の会社であるY1で営業に使用したとして、XがY1らに対し、不正競争防止法、民法四一五条及び七〇九条に基づき、損害賠償を求めた事案である。Xが保護の...
《解 説》
本件は、競売建物買受人X1と、同人から持分の一部譲渡を受けた二名X2の併せて三名の者が、地主に対して借地借家法二〇条一項の規定による土地賃借権譲受許可の申立て(甲事件申立て)をし、これに対して、地主(の共同相続人)Yが、その不適法却下を求めるとともに、借地権設定者として同条二項...
《解 説》
一 Y会社の株主であるXは、Y会社(以下では取締役等を含むことがあるが省略する。)に対し、臨時株主総会における取締役・監査役の解任、後任の取締役・監査役の選任の各決議の不存在の確認を求める訴えを本案として、右決議によって選任された取締役・監査役の職務執行停止及び職務代行者選任を...
《解 説》
一 本件は、所持品検査及びそれに引き続く現行犯人逮捕手続の違法を理由に、勾留請求を却下した原裁判は正当であるとした事案である。
本決定は、被疑者らの乗車していた自動車内から注射器が発見された等の状況からすると、被疑者の所持品検査の必要性及び緊急性は認められるが、被疑者がその着...
《解 説》
一 ドメイン名とは、インターネット上において特定のホームページ等に到達するためにコンピューターに入力する記号であり、末尾が「jp」(日本を示す。)のドメイン名については、社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)がその割当てを管理している。
Yは、簡易組...