株式総会の資本増加の決義において増資新株の一定部分につき一定時現在の株主に一定の割合で引受権を与えた場合、右時日まで株式の名義書換を失念してこれをしなかった実質上の株主は新株引受権に関する主張をすることができるか
相続放棄の申述が他人の欺罔により錯誤に陥りなされたものである場合は、右申述をなしたものは、詐欺を理由として相続放棄の申述を取消しうべきものである
いわゆる「おとり」捜査に関する一事例 初めから専ら検挙するための捜査官の合図に乗って行動した結果麻薬を携帯するに至り検挙された者に対する麻薬取締法違反の犯罪の成否
1 弁護士が相手方の委託を受けて為す事実行為と旧弁護士法第24条第1号 2 控訴提起後第一審裁判所に控訴権抛棄書を提出した場合における控訴権抛棄の効力 3 控訴の取下を伴わない控訴提起後の控訴権抛棄の効力
山林中に放置されていた国有物件を搬出払下を受ける目的で保管中、その一部を右物件運搬等に関する報酬金調達のため売却した行為と横領罪の成否
1 法人の代表者等が法人の業務に関してなした行為につき法人か起訴された場合において無罪のとき主文中にその旨の言渡をなすことの要否 2 物価統制令40条により法人を処罰する場合における適用法条
業務上過失傷害(致死)罪にいわゆる業務の意味 青物商が警防団の用務のため、無免許で青物仕入のために使用する目的で買い入れた自動車の運転中に発生した事故に対する責任
1 電車の踏切が見通困難であり、音響の点から言っても危険な状況にあり、且つ以前に事故の発生した事実がある以上、交通量がさほど多くなくとも踏切設備を施さずに放置していたことは経営会社に於て危険防止のため注意義務を尽くしたものと書うことはできない。 2 電車運転手は、苟くも踏切を通過せんとする場合には、危険防止のため必要な万全の態勢を整えて運転すべき業務上の注意義務がある。 3 同一の原因に基き損害額についてのみ請求の趣旨を拡張するのは新たな請求権の行使でないことが明白であるから、拡張部分が独立して消滅時効にかかるものではない。