当事者双方が口頭弁論期日に連続して出頭しなかった場合において,訴えの取下げがあったものとみなされないとした原審の判断に民訴法263条後段の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
1 子供用椅子「TRIPP TRAPP」の原告主張に係る商品形態が商品等表示に該当しないとされた事例
2 被告製品の製造販売等が子供用椅子「TRIPP TRAPP」を複製又は翻案するものではないとされた事例
1 株主総会で行われた株式併合決議について,決議の方法が著しく不公正なものであるとされた事例
2 株主総会で行われた株式併合決議について,それ以前の株主総会でされた定款変更決議の法的瑕疵を根拠として決議の方法が著しく不公正なものであるということはできないとの主張が排斥された事例
子と同居する妻が単独で行った子ども・子育て支援法に基づく教育・保育給付認定申請に対し,子と別居する父が「保護者」に該当しないとの判断を前提として市が教育・保育給付認定をしたことに違法性はないとして,父の市に対する国家賠償請求を棄却した事例
更生会社が既存の債務について担保の供与として売掛債権を譲渡した行為につき,会社更生法86条の3第1項1号イの否認対象行為該当性を肯定し,有害性及び不当性を欠くことを否定して,否認することができるとされた事例
1 ワーファリンを継続して服用していた慢性心房細動患者に対してワーファリンに代えてイグザレルトを処方するに当たり医師に求められる注意義務の内容
2 医師が上記1の注意義務を尽くしていた場合に患者が実際の死亡日になお生存していた高度の蓋然性の有無
1 二重瞼形成手術について手技上の注意義務違反又は債務不履行があったと認められるためには,少なくとも,同手術によって形成された左右瞼の外観が,一般人から見て,対称性について違和感をもつ程度に至っていると認められることが必要である
2 二重瞼形成手術の手技上の注意義務違反及び説明義務違反が否定された事例
1筆の土地の一部分についての所有権移転登記請求権を有する債権者が当該登記請求権を被保全権利として当該土地の全部について処分禁止の仮処分命令の申立てをした場合における保全の必要性の有無
被留置者の留置に関する規則5条1項各号所定の簿冊は,同条に基づき,被留置者に対する処遇の適正を図るためその管理の必要上作成され,留置施設に備え置かれている簿冊であるところ,被告人の身柄拘束は,本件捜査のために,その過程において行われているのであるから,上記各簿冊のうち被告人に係る部分は,本件の捜査の過程で作成された書面に当たり,検察官において入手が容易なものであるとして,刑事訴訟法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となるとされた事例
第1審判決について,被告人の犯人性を認定した点に事実誤認はないと判断した上で,量刑不当を理由としてこれを破棄し,事件を第1審裁判所に差し戻した控訴審判決の拘束力を有する判断の範囲
被告の善管注意義務違反又は善管注意義務違反と損害との間の因果関係が認められないとして会社法429条1項に基づく損害賠償請求が棄却された事例
被害者を被保険者とする人身傷害条項のある自動車保険契約を締結していた保険会社が,上記被害者の遺族に対し,上記条項の適用対象となる事故によって生じた損害について人身傷害保険金額に相当する額の金員を支払った場合において,上記遺族の加害者に対する損害賠償請求権の額から上記金員を全額控除することはできないとされた事例
1 共同して訴えを提起した各原告の請求の価額を合算したものを訴訟の目的の価額とする場合において,訴え提起の手数料につき各原告に対する訴訟上の救助の付与対象となるべき額
2 共同して訴えを提起した各原告の請求の価額を合算したものを訴訟の目的の価額とする場合において,各原告につき民訴法82条1項本文にいう「訴訟の準備及び追行に必要な費用」として考慮すべき訴え提起の手数料の額
マンションの建築工事の注文者から上記マンションの敷地を譲り受けた行為が請負人の注文者に対する請負代金債権を違法に侵害する行為に当たらないとされた事例
旧優生保護法による強制優生手術を受けた原告の国家賠償請求において,平成29年法律第44号による改正前の民法724条後段の不法行為による損害賠償請求権の期間の制限につき,除斥期間ではなく消滅時効を定めた規定と解し,この規定による権利の消滅についての被告国の主張が権利の濫用にあたるとした事例
吸収合併消滅株式会社の株主が吸収合併をするための株主総会に先立って上記会社に対して委任状を送付したことが会社法785条2項1号イにいう吸収合併等に反対する旨の通知に当たるとされた事例