内国法人である有限会社がその取締役に対して支給した役員給与に法人税法34条2項にいう「不相当に高額な部分」があるとされた事例
1 腹臥位での頚椎椎弓形成術後に患者の視力及び視野機能が低下したことについて,担当医師に視神経等への血流低下予防措置を講じなかった過失があったと認められた事例
2 両眼の残存視野機能率,実際の患者の見え方,患者の職業など諸般の事情を勘案すれば,患者の視野障害は自動車損害賠償保障法施行令別表第二の9級3号に相当すると判断された事例
手切れ金の支払等を相手方に要求し,これを相手方に伝えるよう求める内容や相手方からの返答を求める内容を含む手紙を警察官や相手方の代理人弁護士に宛てて送付した被告人の行為について,相手方がこれを直接認識していないとしても,手紙の内容を知った場合に強い不安や恐怖を感じるであろうといえ,警察官や代理人弁護士らを通じてその内容を認識する可能性は十分にあったから,社会通念上,相手方にとってストーカー行為等の規制等に関する法律2条4項が定める不安を覚えさせる程度のものと評価できるとして,同項にいう「不安を覚えさせるような方法」により行われたと認定した原判決の判断を是認した事例
1 テレビジョン放送をされた逮捕に関する報道番組の内容につき被逮捕者に対する名誉毀損に係る不法行為の成立を認めた事例
2 取材対象者の容ぼうが撮影された取材時の映像を放送した報道番組につき同取材対象者の人格的利益を侵害するものとして不法行為の成立を認めた事例
事件が一人の裁判官により審理された後,判決の基本となる口頭弁論に関与していない裁判官が民訴法254条1項により判決書の原本に基づかないで第1審判決を言い渡した場合において,全部勝訴した原告が控訴をすることの許否
1 刑法190条にいう「遺棄」の意義
2 死亡後間もないえい児の死体を隠匿した行為が刑法190条にいう「遺棄」に当たらないとされた事例
日本人客室乗務員とオランダの航空会社との間で日本法を準拠法として締結された有期労働契約の効力について,法の適用に関する通則法12条1項によりオランダ法の強行規定が適用される結果,無期転換が認められた事例
敗血症に罹患し,これを原因として横紋筋融解症及び急性腎不全の状態に陥っていた患者に対し,造影剤及び大量の輸液を投与した後,同患者が死亡したことについて,造影剤及び大量の輸液の投与と死亡との間の相当因果関係並びにこれらの投与をしてはならない注意義務の違反は認められないとして,損害賠償責任を否定した事例
売買契約の目的物である小型風力発電機が当事者の合意した性能を有しないとして,買主による瑕疵担保責任を原因とする解除に基づく原状回復請求及び損害賠償請求を一部認容した事例
検索サイト内ニュースページで配信された記事による名誉毀損事案につき,同サイト運営者にプロバイダ責任制限法3条1項による責任限定が認められた事例
第三債務者が差押命令の送達を受ける前に債務者との間で差押えに係る金銭債権の支払のために電子記録債権を発生させた場合において,上記差押えに係る金銭債権について発せられた転付命令が第三債務者に送達された後に上記電子記録債権の支払がされたときの上記転付命令の効力
大学のテニスサークルの飲み会に参加した学生が多量の飲酒によって死亡したことにつき,同飲み会に参加した他の学生及び介抱役を担った一部の学生に救護義務違反があったとして不法行為責任が認められた事例
物価下落率を指標として生活扶助基準を調整するデフレ調整等による生活保護基準の改定(本件改定)に係る厚生労働大臣の判断に,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があるとは認められないとして,本件改定に基づく保護費減額決定の取消請求及び国家賠償請求をいずれも理由がないとした事例
株式取得の仲介を受託した仲介業者が委託者に対して正確かつ適切な情報提供をする注意義務に重過失により違反したとされた事例
芸能人養成スクールを退学等する場合に入学時諸費用を返還しないとする学則について,消費者契約の解除に伴う損害賠償の額等を定める条項に該当し,消費者契約法9条1項所定の平均的損害の額を超える部分があると認めて差止請求を一部認容した事例
1 拘置所長が未決拘禁者に対してした,着色レンズの視力補正用眼鏡の使用を許さない措置が,弁護人との接見の際にその使用を許さない点において,国家賠償法上違法とされた事例
2 刑務所長が懲役受刑者に対してした,無色透明でないレンズの視力補正用眼鏡の使用を許さない措置が,国家賠償法上違法とされた事例