大阪市が高等学校等を大阪府に移管することに伴って高等学校等に係る土地及び建物を大阪府に無償で譲渡する契約を締結することが,地方財政法27条1項及び28条の2並びに地方自治法232条の2,96条1項6号及び237条2項に違反しないとして,地方自治法242条の2第1項1号に基づく無償譲渡契約の締結の差止請求が棄却された事例
鉄骨鉄筋コンクリート造及び鉄骨造等の複数の構造から成る複合構造家屋の固定資産評価について,当該家屋自体の荷重を支え基礎と一体となっている地下階又は低層階を構成する最も耐用年数の長い構造である鉄骨鉄筋コンクリート造に対応した経年減点補正率を適用して算定された当該家屋の登録価格は,固定資産評価基準によって決定される価格を上回り,その登録価格の決定は違法であるとされた事例
街頭演説に対して路上から声を上げた原告らにつき,警察官らが肩や腕をつかんで移動させるなどした行為が,警察官職務執行法等の要件を満たさず,原告らの表現の自由を侵害したものと判断した事例
児童自立支援施設入所中の少年が,保護者の正当な監督に服さず,施設職員に傷害を負わせるなどし,将来においても罪を犯すおそれがあるというぐ犯保護事件及び強制的措置許可申請事件において,前者について少年を児童自立支援施設に送致するとともに,後者について事件を児童相談所長に送致し,強制的措置を許可した事例
被告1が被告2に施工図作成業務を委託し,被告2が被告3に同業務を再委託する形式をとりながら,被告1が被告3の労働者である原告に直接指揮命令を行い,原告の労務の提供を受けるという二重の労働者供給(二重派遣)の状態にあった本件において,判示の事情のもとでは,被告1及び被告2に,職業安定法44条違反があるとはいえ,労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律40条の6を適用又は準用して被告1又は被告2と原告との直接雇用契約の成立を認めることはできず,被告らによる共同不法行為に基づく損害賠償請求も認められないとされた事例
権利能力のない社団であるXが建物の共有持分権を有することの確認を求める旨を訴状に記載して提起した訴訟において,控訴審が,Xの請求につき,上記共有持分権がXの構成員全員に総有的に帰属することの確認を求める趣旨に出るものであるか否かについて釈明権を行使することなくこれを棄却したことに違法があるとされた事例
隣接する2土地の筆界が筆界特定手続により是正された場合において,一方の土地の所有者による他方の土地の所有者に対する筆界特定手続により是正されるまでの間に本来賦課されるべき固定資産税等よりも多く賦課されたことを理由とする不当利得返還請求が認められなかった事例
1 不動産登記の表題部及び権利部甲区欄に所有者が明記されていない土地につき,権利部乙区欄に地上権者として記載されている原告らが,国を被告として,同土地につき,各2分の1の割合による共有持分権を有することの確認を求める訴えは,被告が,同土地につき所有権等の法律上の利益の存在を主張しておらず,同土地のもと所有者であったとも認められないなどの事実関係の下では,確認の利益を欠く
2 不動産登記の表題部及び権利部甲区欄に所有者が明記されていない土地につき,権利部乙区欄に地上権者として記載されている者が原告となり,国を被告とする所有権の確認請求訴訟の勝訴判決は,被告が,同土地につき所有権等の法律上の利益の存在を主張しておらず,同土地のもと所有者であったとも認められない場合においては,不動産登記法74条1項2号の確定判決には該当しない
禁忌であった血栓溶解剤を投与したことにより患者が死亡した事案において,担当医師の死亡診断書の記載,担当医師が異状死の届出をしなかったこと,病院管理者が医療法上の医療事故として報告をしなかったことにつき,遺族の権利利益を違法に侵害したとは認められないとされた事例
農地の売買契約が締結されたが,譲受人の委託に基づき第三者の名義を用いて農地法所定の許可が取得され,当該第三者に所有権移転登記が経由された場合において,当該第三者が当該土地を不法に領得したときの横領罪の成否
最高速度時速50kmと指定された右方に湾曲する道路において,時速91kmを超える速度で進行させたことにより,自車を路外のガードパイプに衝突させるなどし,同乗者を死亡させるなどした事案において,その走行速度が,自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条2号に規定する「進行を制御することが困難な高速度」に当たり,また,同号に規定する罪の故意が認められるとされた事例
弁護士に対する大量懲戒請求を巡る損害賠償請求訴訟において,懲戒請求を行った控訴人(被告)が,被控訴人(原告)の提出した訴状に記載された被控訴人の住所(所属する弁護士事務所の所在地)は民事訴訟規則2条1項所定の「住所」に該当せず,被控訴人訴訟代理人弁護士も同様に正しい住所を記載していないから,訴状が同項に違反する不適法なものであり,訴えを却下すべきであるとした主張を排斥し,控訴を棄却して,被控訴人の控訴人に対する請求を一部認容した原判決を維持した事例
1 相続税の課税価格に算入される財産の価額を財産評価基本通達の定める方法により評価した価額を上回る価額によるものとすることが租税法上の一般原則としての平等原則に違反しない場合
2 相続税の課税価格に算入される不動産の価額を財産評価基本通達の定める方法により評価した価額を上回る価額によるものとすることが租税法上の一般原則としての平等原則に違反しないとされた事例
持ち帰り弁当事業を営む被告との間でフランチャイズ加盟契約等を締結していた原告が,被告から上記フランチャイズ加盟契約等の期間満了後の再契約を拒絶されたことに関し,再契約の拒絶はやむを得ない事由を欠き無効であると主張して,原告が上記フランチャイズ加盟契約等に基づく契約上の地位にあることの確認を求めるとともに,再契約の拒絶が債務不履行又は不法行為に当たると主張して逸失利益及び慰謝料等の支払を求めた事案において,原告は被告との間で上記フランチャイズ加盟契約等の再契約をしないことを合意していたと認められるとして,原告の請求をいずれも棄却した事例
傷害罪の成立を認めた第1審判決に判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認があるとした原判決に,刑訴法382条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
拘置所職員が,拘置所の閉庁日である土曜日に,弁護人による被告人に対する提出期限の切迫した控訴趣意書案の差入れの申出を拒否したことについて,国家賠償法上の違法性があるとされた事例
1 法人税法132条1項にいう「これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」の意義
2 組織再編成に係る一連の取引の一環として行われた金銭の借入れが法人税法132条1項にいう「これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」には当たらないとされた事例