B法律事務所に出入りしていた非弁護士(元弁護士)Y1との間で法律事務に関する相談をしていたXとB法律事務所の唯一の弁護士であるY2との間で法律事務に関する委任契約が成立したとして,XがY2に対して求めた委任契約に基づく受取物引渡請求が認められる一方で,Y1がB法律事務所に出入りする前にXから借り入れていた貸金の返還債務については,XがY2に対して求めた債権侵害の不法行為,Y1との共同不法行為又はY2の使用者責任に基づく各損害賠償請求がいずれも認められなかった事例
国民年金法30条1項及び農林漁業団体職員共済組合法39条1項に基づく障害基礎年金及び障害共済年金の支分権の消滅時効の起算点
1 上司の暴行により傷害を負った旨の被害届を警察に提出したこと等の懲戒解雇事由があることを理由とする普通解雇の有効性が否定された事例
2 無効な解雇を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求が棄却された事例
1 破産手続開始申立代理人弁護士らが破産債権者に受任通知を送付する一方破産裁判所に提出した債権者一覧表に当該破産債権者を記載しなかったことにつき,同申立代理人らは,当該破産債権者に対する信義則上の義務に違反したものとして,当該破産債権者に対する共同不法行為責任を負うとされた事例
2 破産管財人について,破産債権者一覧表に記載されず破産手続において配当を受けられなかった破産債権者に対し,善管注意義務違反及び不法行為に基づく損害賠償責任のいずれも負わないとされた事例
1 実態と異る賃金算定方法を定めた就業規則の適用が肯定された事例
2 深夜割増賃金が基本給に含まれているとの主張が排斥された事例
3 賃金控除が違法とされた事例
4 会社の賃金未払について代表取締役等の損害賠償責任が否定された事例
5 事実上の取締役の労働者に対するパワーハラスメントが認められるとして,会社の損害賠償責任が肯定された事例
6 労働者が業務を放棄したことにより損害賠償責任を負うとされた事例
1 郵便関連業務に従事する期間雇用社員について満65歳に達した日以後は有期労働契約を更新しない旨の就業規則の定めが労働契約法7条にいう合理的な労働条件を定めるものであるとされた事例
2 郵政民営化法に基づき設立されて日本郵政公社の業務等を承継した株式会社がその設立時に定めた就業規則により同公社当時の労働条件を変更したものとはいえないとされた事例
3 期間雇用社員に係る有期労働契約が雇止めの時点において実質的に期間の定めのない労働契約と同視し得る状態にあったということはできないとされた事例
道路交通法36条4項所定の注意義務違反が認められるものの,義務違反と事故との相当因果関係が認められないとして,公安委員会がした運転免許取消処分が違法とされた事例
死刑確定者と弁護士との面会につき職員を立ち会わせる措置をしてはならない旨の仮の差止めの決定がされた場合に拘置所長がその決定に従わなかったことが国家賠償法上違法であるとされた事例
1 原告らが本拠地ないし居住地とする建物で発生した火災につき,建物の焼損等の状況及び原告らの供述の状況を検討した上で,同火災の発火源が被告の製品である室外機であり,同室外機が設置されてから同火災が発生するまでの期間や同室外機が通常と異なる方法によって使用されたとする事情が認め難いことに照らし,同火災が,同室外機の欠陥により生じたものと認定した事例
2 同火災による動産に係る損害の算定についての適切な立証を求めることが困難であるとして,民事訴訟法248条に従って損害額を算定した事例
第1種少年院送致の決定が確定した住居侵入,強制わいせつ,窃盗保護事件について,非行事実の存在が認められないにもかかわらず保護処分をしたことを認め得る明らかな資料を新たに発見したことを理由とする保護処分取消しの申立てを棄却した原決定に対する抗告につき,新たな資料と他の全証拠を総合的に評価しても,非行事実の存在を認めた確定決定審の事実認定に合理的な疑いが生じるものではないなどと判断し,原決定の判断を是認して,抗告を棄却した事例
条例違反を理由とする墓地使用許可取消処分について,担当課長の説明に従って墓地を建立したのだとしても,同処分に信義則違反ないし権利濫用があるとは認められないとされた事例
GPS機能付き電子機器を被害者使用自動車に取り付け,その機器を利用して位置情報を繰り返し探索取得した行為が,ストーカー行為等の規制に関する法律2条1項1号の「通常所在する場所」付近でなされた「見張り」に該当しないとされた事例
ツイッター上に行われた投稿について,複数の投稿を一体的に解釈すれば当該投稿は原告に対する論評ではないとした被告の主張を排斥し,当該投稿によって原告の社会的評価を低下させたとして,名誉毀損による不法行為が認められた事例
給与所得に係る源泉所得税の納税告知処分について,法定納期限の経過後に当該源泉所得税の納付義務を成立させる支払の原因となる行為の錯誤無効を主張してその適否を争うことの可否
東日本大震災による住宅の被害を大規模半壊とするり災証明書の発行を受けた者に対し,被災者生活再建支援法人が,被災者生活再建支援法の規定に基づく支援金の支給決定をしたが,その後住宅の被害の程度が一部損壊に修正され,支給要件を欠くこととなったことにより当該支給決定を取り消したことが違法であり無効であるとして,支給済みの支援金に係る不当利得返還請求が棄却された事例
1 被害者の行使する自賠法16条1項に基づく請求権の額と労働者災害補償保険法12条の4第1項により国に移転して行使される上記請求権の額の合計額が自動車損害賠償責任保険の保険金額を超える場合に,被害者は国に優先して損害賠償額の支払を受けられるか
2 自賠法16条の9第1項にいう「当該請求に係る自動車の運行による事故及び当該損害賠償額の確認をするために必要な期間」の意義及びその判断方法
道路交通法違反(共同危険行為,普通自動二輪車の無免許運転)等保護事件において少年を第一種少年院に送致した決定に対する処分不当を理由とする抗告に関し,非行事実が原決定の指摘するほど悪質なものとは評価できないとの判断を前提に,少年の要保護性及び社会内処遇の可能性に関する原決定の評価は誤っているといわざるを得ず,少年を第一種少年院送致とすることは,処分の相当性を欠いており,著しく不当であるとして,原決定を取り消し,差し戻した事例
妻である相手方が,別居中の夫である抗告人に婚姻費用の支払を求めた事案において,いわゆる標準的算定方式を参考に本件に顕れた一切の事情を考慮して婚姻費用分担金の額を試算した上で,相手方の前夫から支払われた子の養育費について,上記試算に係る未払婚姻費用分担金と子の生活費を含まない未払婚姻費用分担金との差額の限度において,上記養育費支払によって要扶養状態が解消されたものとして,上記差額を控除し,婚姻費用分担金を算定した事例