1 特許法102条1項にいう「侵害行為がなければ販売することができた物」とは,侵害品と市場において競合関係に立つ特許権者等の製品であれば足りる
2 特許法102条1項ただし書の規定する「販売することができないとする事情」とは,侵害行為と特許権者等の製品の販売減少との相当因果関係を阻害する事情を対象とし,上記事情については侵害者が立証責任を負う
会社の元従業員に対する雇用期間中に行われた横領等の不正行為によって生じた損害元金(全額弁済済み)についての確定遅延損害金の請求が,信義則に反するなどとして棄却された事例
覚せい剤取締法違反の罪による執行猶予中に, 覚せい剤の単純所持及び自己使用の罪を犯した被告人に対し, 実刑に処した上で, その一部を猶予するとの判決をした事例
外国国家が発行した円建て債券に係る償還等請求訴訟につき, 当該債券の管理会社が任意的訴訟担当の要件を満たすものとして原告適格を有するとされた事例
在日コリアンの集住地域である川崎市内の桜本地区に事務所を置いて共生社会の実現を目的とし,民族差別の解消に取り組む社会福祉法人Xの申立てにより,Yが同地区を標的として主宰した前2回の在日コリアンの排斥を訴えるデモと同様の違法性の顕著なヘイトデモをする蓋然性が高いとして,人格権に基づく妨害予防請求権に基づき,事務所の周囲の半径500mの円内における上記のヘイトデモを事前に差し止める仮処分命令を発令した事例
被告人が,自宅で両親を殺害後,自宅に放火したとされる事案で,被告人を無罪とした原判決には,父親が何者かに殺害されたことを認めなかった点で事実の誤認があるものの,被告人を殺人及び放火の犯人と認めるにはなお合理的な疑いが残るので,上記の事実誤認は判決に影響を及ぼさないとして,原判決の無罪の結論が是認された事例
審判前の保全処分として子の引渡しを命じる場合には,審判前の保全処分により子の引渡しの強制執行がされてもやむを得ないと考えられるような必要性があることを要するなどと解した上で,本件ではこのような疎明がないとして,未成年者らの監護者を仮に相手方と定め,抗告人に未成年者らの引渡しを命じた原審を取り消し,相手方の申立てを却下した事例
労働組合法7条の「使用者」該当性(消極)
─国の機関から道路境界明示に関する業務を受託していた事業者に雇用され,同機関から直接の指揮命令を受けて受託業務に従事していた労働者が,受託終了に伴って当該事業者から雇止めされた事案において,当該労働者の雇用の継続等についての団体交渉に関し,国は労働組合法7条の「使用者」に当たらないとして,団交義務を否定した事例─
いわゆるオレオレ詐欺に係る詐欺保護事件において少年を第1種少年院に送致した決定に対する抗告に関し,事実誤認の主張については,詐欺の故意があったとする原決定の結論を是認する一方で,処分不当の主張については,原決定の説示は本件非行の重大性をやや厳しく捉えすぎている上,非行性の程度についても検討が不十分であり,少年院送致という処分は著しく不当であるとして,原決定を取り消して本件を原裁判所に差し戻した事例
1 高齢者に対する金融商品取引の勧誘が適合性原則に違反するとして,証券会社の不法行為責任を認めた事例
2 適合性原則及び説明義務に違反し不法行為に該当する金融商品取引の勧誘について,顧客の財産状態及び投資意向,金融商品の特性及び勧誘の態様等の事情を総合考慮し,顧客の過失割合を3割と認定して過失相殺をした事例
一つの不動産競売事件の同一の開札期日における複数の売却単位の買受申出保証金を合算して提供した入札が有効とされた事例
私道の敷地の一部の所有者がした私道の廃止(道路の位置の指定の取消し)の申請について, 私道の廃止には, 当該私道の敷地及びこれに沿接する土地等に関して権利を有する者の承諾を要しないとされた事例
1 児童福祉法34条1項6号にいう「淫行」の意義
2 児童福祉法34条1項6号にいう「させる行為」に当たるか否かの判断方法
千葉県青少年健全育成条例30条の規定が「この条例に違反した者が青少年であるときは,この条例の罰則は,青少年に対しては適用しない。」と定める趣旨
市が土地開発公社の取得した土地をその簿価に基づき正常価格の約1.35倍の価格で買い取る売買契約を締結した市長の判断が裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用するものとして違法となるとはいえないとされた事例
債務整理を依頼された認定司法書士が, 当該債務整理の対象となる債権に係る裁判外の和解について, 司法書士法3条1項7号に規定する額を超えるものとして代理することができないとされる場合
国際的な法律事務所に所属する弁護士が, 本件の仲裁人として選任された後, 同じ法律事務所に所属する別の弁護士が別件訴訟において本件当事者の関連会社の訴訟代理人を務めているという事実(利益相反事由)を開示せずに, 本件仲裁判断をしたことについて, 仲裁人による利益相反事由の不開示は, 仲裁法18条4項の開示義務違反を構成し, 重大な手続上の瑕疵といえるから, それ自体が, たとえ, 本件仲裁判断の結論に直接影響を及ぼすことがないとしても, 同法44条1項6号の取消事由に該当するとして, 同条6項に基づき本件仲裁判断が取り消された事例
地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの)100条12項及び13項の政務調査費の制度が設けられた後において, 普通地方公共団体が地方議会の会派に対し, 地方自治法232条の2に基づき補助金を交付することの可否