全部取得条項付種類株式の取得に反対した株主が会社から株式の元本金額に相当する金員の支払を受け, 遅滞なく異議を述べなかった場合, 同支払額は元本に充当する合意が成立したとされた事例
宅地建物取引業法30条1項前段所定の事由が発生した場合において,同条2項本文所定の公告がされなかったときにおける営業保証金の取戻請求権の消滅時効の起算点
出生届に用いた子の名の漢字が,戸籍法施行規則60条に定める文字の範囲に含まれていないことを理由に不受理とした市町村長の処分に対する不服申立事件について,当該漢字は,社会通念に照らして,戸籍法50条1項にいう常用平易な文字であるとまでは認められないとして却下した事例
抗告人と相手方の居宅を行き来しながら一種の共同監護に服している未成年者に関し, 監護者をどちらか一方に定めるのは相当ではないとして抗告人の申立てを却下した原審に対して, 原審判後の状況も踏まえた当事者双方の監護状況及び監護者としての適格性, 両者間の紛争の現状及び未成年者らに与える影響, 未成年者らの意向・心情等について, 特に家庭裁判所調査官の専門的な視点による調査も含めて, 更に審理を尽くし, その上で監護者指定の要否等を見極める必要があるとして, 原審判を取り消し, 差し戻した事例
窃盗, 強盗未遂, 銃砲刀剣類所持等取締法違反保護事件において, 少年を第1種少年院に送致した決定に対する事実誤認を理由とする抗告に関し, ・強盗未遂及び銃砲刀剣類所持等取締法違反について, 犯人が触った商品から検出された指紋の一つが少年の指紋と一致していること等から少年の犯人性を肯定して非行事実を認定するとともに, ・窃盗について, 被害者の供述等から非行事実を認定し, 抗告を棄却した事例
拘置所長が死刑確定者から発信を申請された信書を返戻した行為が国家賠償法1条1項の適用上違法であるとはいえないとされた事例
税務署長が行った更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分に国賠法1条1項にいう違法があったとはいえないとされた事例
抗告審において,勾留取消し請求を却下した原裁判を,勾留の必要性の判断を誤ったとして取り消し,被告人に対する勾留を取り消した事例
特指定入院医療機関の管理者からの退院の許可の申立てを棄却した原決定について,審理不尽の違法があり,ひいては事実誤認の疑いがあるとして,原決定を取り消し,原裁判所に差し戻した事例
恐喝保護事件において,少年を第1種少年院に送致するとともに,少年の年齢や進学の機会を考慮して,比較的短期間(10月程度)の処遇勧告を付した事例
面会交流の方法について,非監護親と未成年者らとの交流が長らく途絶えていたことなどを考慮し,面会交流時間を最初は比較的短時間に設定して,回数を重ねながら,段階的に伸ばしていく方法をとるのが相当であるとして,原審判を変更した事例
被告が,固定資産(土地)の価格を過大に決定して過大な固定資産税等の賦課処分をしたことについて,職務上の注意義務を尽くさなかったとして国家賠償請求が認容された事例
最高裁第一小法廷 破産手続開始前に成立した第三者のためにする生命保険契約に基づき破産者である死亡平28.4.28判決
保険金受取人が有する死亡保険金請求権と破産財団への帰属
1 女性被告人が,共犯者と共謀の上,自己ほか2名の女性器をかたどった石膏ようのもの3点をアダルトショップに展示したわいせつ物陳列の事案につき,色,装飾を含めた全体の形状,触感等から,直ちに女性器を連想させるものとはいえず,性的刺激の程度は限定的で,また一定の芸術性・思想性を有する造形物であって,芸術性や思想性による性的刺激の緩和を認められるとして,わいせつ性を否定し,無罪を言い渡した事例
2 同被告人が,不特定の者に対し,自己の女性器の三次元形状データファイルの保存先のURL情報等を送信し,これにアクセスした相手方のパソコンに前記ファイルを送信させ,記録・保存させて再生・閲覧可能な状況を設定させた(わいせつ電磁的記録等送信頒布)ほか,不特定の者に対し,同データが記録されたCD-Rを郵送して販売した(わいせつ電磁的記録記録媒体頒布)という事案について,女性器の各部分や,女性器周辺部分についての形状が立体的かつ忠実に再現されており,色や感触に関するデータを含んでいないとしても,閲覧者の性欲を強く刺激するものであり,表現された思想と表象との関連性を一見して読み取ることは困難であるから芸術性・思想性による性的刺激の緩和の程度も大きく評価できないとして,わいせつ性を肯定し,有罪を言い渡した事例
被告人が弟及び祖母をナイフで突き刺して殺害したが, 責任能力については当事者間では心神耗弱であることに争いがなかったという事案において, 心神耗弱の認定をした原判決は, 犯行態様及び犯行に至る経緯について, 悪魔に関する妄想の圧倒的な影響をうかがわせる事情が多数認められるにもかかわらず, これらを適切に考慮することなく, 被告人の精神障害の犯行への影響等に関する評価が合理的とはいえない起訴前の精神鑑定に依拠しており, 論理則, 経験則等に照らして不合理な認定をしたものといわざるを得ず, 事実誤認があるとし, 原判決を破棄して心神喪失であった合理的な疑いがあることを理由に無罪の言渡しをした事例
使用者との間で期間の定めのある労働契約を締結している定年後再雇用者と期間の定めのない労働契約を締結している正社員との間の賃金に関する労働条件の相違が不合理なものであり, 労働契約法20条に違反するとされた事例
結婚仲介業者が結婚仲介サービスの会員に対して交付した書面が特定商取引に関する法律所定の要件を満たしておらず,会員が行った同法に基づく解除の意思表示は有効であると認められた事例