商業手形の割引業務,資金の貸付業務等を目的 とする株式会社の代表取締役兼会長であった被 告人に対し,詐欺再生罪及び特別背任罪につい て無罪と判断された事例
持株会社が複数事業年度においてその子会社に 当該子会社の株式の一部の譲渡をそれぞれして 有価証券の譲渡に係る譲渡損失額(当該株式の 譲渡に係る対価の額と当該株式の譲渡に係る原 価の額との差額)を上記の各譲渡をした日の属 する各事業年度の所得の金額の計算上損金の額 にそれぞれ参入した結果生じた欠損金額に相当 する金額を含むいわゆる繰越欠損金を連結納税 の承認があったものとみなされた連結所得の金 額の計算上損金の額に算入することが法人税法 132 条 1 項にいう「不当」なものと評価される べきであると認めるには足りないとされた事例
ハンバーガー店を経営する原告との間で顧問契 約を締結していた被告らがハンバーガー店の売 上金を回収した行為が,共同不法行為であると 認定した事例
機械的,網羅的な馬券購入を反覆継続した大規 模な馬券購入行為について,その払戻金による 所得は雑所得に当たるとし,外れ馬券の購入費 用等も所得計算上控除される必要経費に含まれ るとした事例
〔解 説〕
第1 事案の概要
本件は,標準規格に必須となる特許権についていわゆるFRAND宣言がされた場合の当該特許権による差止請求権や損害賠償請求権の行使にどのような制限があるのかやこれに関連する論点について,知財高裁が大合議事件(民事訴訟法310条の2)として,審理判断した事案である。
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1 収益の帰属者につき実質主義を定める所得 税法 12 条について,「実質」の意義
2 被告人両名が共謀の上,被告人の 1 名が個 人事業として行った多数の不動産取引をいずれ も法人が行った取引と仮装するなどして所得を 秘匿し,同被告人の 2 箇年分の所得税合計 8 億 円余を免れたとする所得税法違反各被告事件に ついて,被告人両名に無罪が言い渡された事例
売買契約の目的物である土地にその隣接地上の 建物及び当該建物に設置された広告塔の照明灯 が越境していたことが,当該土地の隠れた瑕疵 に当たらないとされた事例
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,Y(広島県府中市・上告人)の市議会議員であったX(被上告人)が,府中市議会議員政治倫理条例(以下「本件条例」という。)4条3項に違反したとして,議員らによる審査請求,市議会による警告等をすべき旨の決議,議長による警告等を受けたため,同条1項及び3項の規定...
入国管理局長が出入国管理及び難民認定法 49条 1 項に基づく異議の申出は理由がない旨の裁 決をするに当たり,ボリビア人である母及び本 邦で出生した幼年の子らに特別に在留を許可す べき事情があるとはいえないと判断したにつ き,裁量権の範囲を逸脱した違法があるとされ た事例
高等学校の生徒が学校内でカンニング発覚直後 に飛び降り自殺した事故について,当該事故 が,独立行政法人スポーツ振興センター法等の定める災害共済給付金の不支給事由である故意 による死亡に該当するとして,同生徒の遺族ら は独立行政法人日本スポーツ振興センターに対 して同法等に基づく死亡見舞金等を請求するこ とができないとされた事例
特許権の存続期間延長登録出願に係る拒絶査定 不服審判請求に対し,本件処分によって可能と なった「特許発明の実施」は,先行処分によっ て実施できるようになっており,本件特許発明 の実施に本件処分を受けることが必要であった とは認められないとの理由により,請求不成立 とした審決に対し,本件処分によって禁止が解 除された本件医薬品の製造販売等の行為は先行 処分では解除されていないとして,審決を取り 消した事例
〔解 説〕
1 事案の概要
被告は,「セブン─イレブン」の商標等を用いてコンビニエンス・ストアを展開する会社であり,原告は,そのフランチャイジーである。
公正取引委員会は,被告が,加盟店で廃棄された商品の原価相当額の全額が加盟者の負担となる仕組みの下で,見切り販売(被告が独自の基準により...
大規模な金融機関である第三債務者の具体的な 店舗を特定することなく,債務者が第三債務者 に対して差押命令送達の日の 7 日後に有する預 金債権のうち,複数の店舗に預金債権があると きは,差押命令送達の時点で預金債権額合計の 最も大きな店舗の預金債権を対象とする債権差 押命令の申立てが,差押債権の特定を欠き不適 法であるとされた事例
婚姻費用の分担金の算定に当たり,相手方(原 審相手方)の収入に海外駐在給与を加算するの が相当であるとして,婚姻費用の分担金の増額 を認めた事例
再生債務者が支払の停止の前に再生債権者から購入した投資信託受益権に係る再生債権者の再生債務者に対する解約金の支払債務の負担が,民事再生法93条2項2号にいう「前に生じた原因」に基づく場合に当たらず,上記支払債務に係る債権を受働債権とする相殺が許されないとされた事例
〔解 説〕
1 本件は,再生手続終結の決定後に破産手続開始の決定を受けたA株式会社の破産管財人であるXが,A社の工場等の土地建物(以下「本件各不動産」という。)を目的とする担保不動産競売事件において作成された配当表の取消しを求める配当異議訴訟である。A社は,上記再生手続において,別除権者であ...