〔解 説〕
1 本件は,NHK(以下「X」という。)が,テレビジョン受信機を設置しながら,Xとの間の受信契約の締結に応じず,受信料の支払を拒否しているYに対し,受信料の支払を求めた事案である。Yは,遅くとも平成21年1月13日までに自宅にテレビジョン受信機を設置した。そこで,Xは,平成24年...
1 Aの行為が排除型私的独占に該当するとし て排除措置命令が行われたため,Aがその取消 しを求めた審判事件において,上記行為が放送 等利用に係る管理楽曲の利用許諾分野における 他の管理事業者の事業活動を排除する効果を有 するとまで断ずることは困難であるとして,排 除措置命令を取り消すとの審決がなされたとこ ろ,この審決の取消訴訟において,Aの唯一の競業者である Xに原告適格を認めた事例
2 Aの行為は,上記分野における他の管理事 業者の事業活動を排除する効果を有するものと 認められるとして,上記審決を取り消した事例
〔解 説〕
1 事案の概要
A社は東京地裁に対し,民事再生手続開始申立て(本件申立て)をし,同裁判所は民事再生手続を開始する旨の決定(原決定)をした。Xらは,原決定について即時抗告を申し立てたところ,東京高裁は,本件申立てがA社のXらに対する債務について否認権を行使して同債務を取り消すこと...
1 国民年金法施行規則 31 条 2 項 4 号の「障害 の状態に関する医師又は歯科医師の診断書」の 意義
2 20歳前に初診日のある精神遅滞により 20 歳に達した日において法定の障害等級に該当す る程度の障害の状態にあることを理由とする障 害基礎年金(国民年金法 30 条の 4 第 1 項)の裁 定請求を黙示に却下した裁定処分が取り消された事例
1 世界的に著名なファッションブランドの日 本法人の幹部社員が同社において女性従業員に 対する年齢,容姿等外見的な理由によるハラス メントが行われているなどと新聞記者の取材等 において発言し,その発言が記事として掲載さ れるなどした場合について,真実性及び相当性 の抗弁が排斥され,損害賠償責任が認められた事例
2 マスメディアに対する情報提供行為とマス メディアによる記事の掲載による社会的評価の 低下との間に相当因果関係があるとされた事例
フランチャイザーとフランチャイジーである加 盟店との間において,フランチャイザーが加盟 店に対して推薦する仕入先業者との間で仕入価 格交渉代行事務を行う旨の準委任関係が存在す ることを否定し,フランチャイザーが同仕入先 業者から仕入割戻金等の名目の金員を受領して はならない義務や,フランチャイザーが加盟店 に対して同金員を引き渡すべき義務及び信義則 上同金員の取得について説明し承諾を得るべき 義務を負うことを否定した事例
1 システム開発契約の受注者には納期に間に合うように仕様を確定させていく義務があるとして,履行遅滞の帰責性を認めた事例 2 システムの不具合項目が直ちに発見することのできない瑕疵にあたるとして,検査期間内に瑕疵の通知がなくても瑕疵担保責任は排斥されないとした事例
〔解 説〕
1 本件は,更生債権に関する訴訟が更生手続開始前に係属し,当該訴訟が当然に終了した場合において,当該訴訟に係る訴訟費用請求権が更生債権に当たるか否かが問題となった事案である。
2 本件の経緯等
本件の経緯等は以下のとおりである。
Xは,平成22年8月,札幌地方裁判所に対し,...
1 公判前整理手続における争点整理に違法は ないとされた事例
2 公判前整理手続において弁護人からの証人 尋問請求を却下したことが違法でないとされた 事例
3 殺人の事案において,被告人のうつ病が犯 行の動機形成に与えた影響の程度が責任非難を 軽減する事情として量刑判断における重要な量 刑要素になるとした上で,うつ病が犯行に与え た影響の程度が大きいとはいえないとした第 1 審判決を,量刑要素に関する評価を誤って不当 に重い量刑をしたとの理由で破棄した事例
〔解 説〕
1 本件は,共犯者4名が共謀の上,営利目的で覚せい剤を所持するなどしたという事案である。4名が共同被告人として審理を受けた第1審では,故意や共謀が争われたが,第1審判決は4名全員を有罪とするとともに,訴訟費用を4名の連帯負担とした。この訴訟費用には,被告人3名の被疑者段階の国選弁...
〔解 説〕
1 本件は,平成24年12月16日施行の衆議院議員総選挙(以下「本件選挙」という。)について,東京都及び神奈川県内の選挙区の選挙人であるX(原告,上告人兼被上告人)らが,衆議院小選挙区選出議員の選挙(以下「小選挙区選挙」という。)の選挙区割り等に関する公職選挙法の規定は憲法に違反...
臨床検査技師が自殺したのは過重な業務により うつ病を発症したことによるとして,遺族の使 用者に対する安全配慮義務違反による損害賠償 請求が認められた事例
1 「スターデンタル」の文字から成る商標と「赤坂スターデンタルクリニック」の文字から 成る標章の類否を判断した事例
2 商標法 32 条 1 項における周知性を否定した 事例
3 商標法 26 条 1 項 1 号の「普通に用いられる方法」に当たらないとした事例
〔解 説〕
1 本件は,民事再生法上の共益債権に当たる債権につき,これが本来共益債権である旨の付記をすることもなく再生債権として届出がされた場合において,当該債権を再生手続によらずに行使することが許されるか否かが争われた事案である。
2 本件の事実関係等
本件の事実関係の概要等は次のとお...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,Y1とY2との間の訴訟においてY2が行った株式発行を無効とする判決が確定した後,その確定判決の効力を受けるXが,上記確定判決には民訴法338条1項3号の再審事由があると主張して,再審の訴えを提起した事案である。
2 本件の経過の概要
Xが本件再審の訴...
インサイダー取引により得た財産の対価として 取得した振替株式について,本件の結審当時(平成 25 年 9 月)の金融商品取引法 198 条の 2 第1 項により必要的没収の対象となるにもかかわ らず,同法には没収された債権(振替株式)の 処分等を可能にする手続規定が存在せず,没収 刑の目的を達することができないため,同条の 2 第 2 項の「没収することができないとき」に 該当するとして,振替株式の価格に相当する価 額を追徴した事例
〔解 説〕
1 本件は,原告が,地方公務員であった妻の公務災害に基づく死亡について,地方公務員災害補償基金(被告)大阪府支部長(処分行政庁)に対し,地方公務員災害補償法(地公災法)に基づき,遺族補償年金等の支給請求をしたところ,地公災法32条1項ただし書1号及び同法附則7条の2第2項の定める...
新生児取り違え事件 産院における新生児取り違えを理由とする債務 不履行について,権利の内容,性質に照らして 客観的合理的に見て権利行使が期待できないと きは時効の進行を否定すべき場合があり,その 際には損害の特殊性も考慮すべきであるとし て,時効の完成を認めなかった事例
警視庁が記者会見及びホームページ上で捜査の 経過・結果を説明したことが国賠法 1 条 1 項の適用上違法となる場合