〔解 説〕
1 事案の概要
原告は,「シャンパンタワー」の文字を横書きしてなり,第43類「飲食物の提供」等を指定役務として設定登録された本件商標の商標権者である。被告は,フランスのシャンパーニュ地方における酒類製造業者の利益の保護を目的の一つとして法律により設立されたフランス法人であり,対...
〔解 説〕
1 本件は,仮差押えの本案訴訟で被告が敗訴したことを踏まえ,原告において,被告が,実際には被保全権利である請求債権が存在していないにもかかわらず,原告の全財産を網羅するような仮差押えを申し立て,仮差押決定を得たことにより,原告は,これらの財産を処分することができなくなり,債務の弁...
〔解 説〕
1 本件事案の概要
活魚運搬業者であるX会社に勤務し,大型活魚運搬車の運転業務などを担当していたAは,平成21年8月,配達業務中に,自動車販売業者であるY会社の従業員Bが運転する自動車に追突される事故(本件事故)に遭い,同年10月31日まで休業した。X会社は,Aの休業中,C会社...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,Xが,民法709条に基づく交通事故による物的損害に係る損害賠償請求権を被保全権利として,事故により人的損害を負ったとされる訴外Aが自賠責保険の保険者Yに対して有する自賠法16条1項に基づく損害賠償額の支払請求権を債権者代位権(民法423条1項)によりAに...
インターネットのサイトから写真をダウンロー ドし,自ら運営するブログに写真をアップロー ドした被告について,写真の利用権原の有無の 確認を怠ったとして,著作権(複製権,公衆送 信権)侵害に係る過失を認めた事例
〔解 説〕
1 はじめに
本件は,東証一部上場企業であった株式会社アーバンコーポレイション(以下「アーバン」という。)の株式(以下「アーバン株」という。)を取引所市場で取得した個人投資家らが,アーバンの提出した臨時報告書等に虚偽記載等があったことを理由として,アーバンの再生手続において,金...
〔解 説〕
1 本件のうち判示事項に関係する部分は,土地の共有者の1人であるYがこれを第三者に50台程度の駐車場として賃貸して得る収益につき,他の共有者であるX1(Yの姉の夫)及びX2(Yの姉とX1との間の子)が,Yに対し,Xらの持分割合に相当する部分の不当利得返還請求をするものである(1審...
北朝鮮に居住し,北朝鮮国籍を有する者らが PCT に基づいて行った国際出願に関して,特 許庁長官が,上記出願が日本が PCT の締約国 と認めていない北朝鮮の国籍及び住所を有する 者によりなされたものであることを理由に行っ た手続却下処分が維持された事例
コイル状ストラップ付きタッチペンについて, 不正競争防止法 2 条 1 項 3 号の不正競争行為が 成立するとされた事例
商品の形態自体が特定の出所を表示する二次的 意味を有し,不正競争防止法 2 条 1 項 1 号にい う「商品等表示」に該当するためには,①商品 の形態が客観的に他の同種商品とは異なる顕著 な特徴を有しており(特別顕著性),かつ,② その形態が特定の事業者によって長期間独占的 に使用され,又は極めて強力な宣伝広告や爆発 的な販売実績等により(周知性),需要者にお いてその形態を有する商品が特定の事業者の出 所を表示するものとして周知になっていること を要する
商標法 51 条 1 項にいう混同を生ずるおそれの 有無については,商標権者が使用する商標と引 用する他人の商標との類似性の程度,当該他人 の商標の周知著名性及び独創性の有無,程度, 商標権者が使用する商品等と当該他人の業務に 係る商品等との間の性質,用途又は目的におけ る関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要 者の共通性その他取引の実情等に照らし,当該 商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として,総合的に判断される べきものである
〔解 説〕
1 本件事案の概要
即時抗告申立書,報道(平成24年11月2日付け時事通信の記事)によると,平成20年に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律に基づいて性別の取扱いを男性に変更したX1は,X2と結婚し,平成21年に第三者からの精子提供(非配偶者間人工授精)により男子Aを...
〔解 説〕
1 事案の概要
(1)本件は,団地内建物の一括建替えに当たり,マンション建替組合である原告が,建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)70条1項に基づく団地内建物の一括建替え決議(以下「本件建替え決議」という。)に反対し,建替えに参加しない旨を回答した区分所有者...
〔解 説〕
1 事案の概要
Xは,平成20年5月頃,土地を購入して賃貸用共同住宅を建築することとし,Aに同住宅の建築を依頼したところ,Aから,自動販売機を設置して課税売上げを生じさせることにより同住宅の工事代金に係る消費税の還付を受ける方法があるとの説明を受け,同方法による税務書類の作成等...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,統合失調症の治療のために,被告の開設する病院(精神神経科を有する総合病院,以下「本件病院」という。)に入院していた患者が,入院治療中に,心肺停止となり,その後,遷延性意識障害となったことについて,患者の相続人である原告らが,被告の担当医師(以下「被告医師...
〔解 説〕
1 事案の概要
(1)本件は,妻である相手方(原審申立人)が,夫である抗告人(原審相手方)に対し,婚姻費用の分担を申し立てたという事案である。
両者間には長男及び長女がおり,当事者双方が別居してからは母である相手方の下で養育されていたものであったが,平成24年4月27日から同年...
外国法人が商標を付した商品が,日本において 独占的販売店を通じて輸入され,国内において 取引される場合の取引書類に掲載された商品写 真によって,当該外国法人が独占的販売店を通 じて日本における商標の使用をしているとされ た事例
指定商品を「スプレー式の薬剤」とする,右手 にスプレーを持ち首筋から背中にかけてスプレ ーを噴霧して薬剤を使用している人物の様子を 表した図形商標が,商標法 3 条 1 項 6 号に該当 するとされた事例
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,考案の名称を「化粧品容器用漏れ止め構造」とする実用新案権(以下「本件実用新案権」といい,これに係る実用新案登録を「本件実用新案登録」という。)を有する原告が,被告が製造販売する電動マスカラ(以下「被告製品」という。)が本件実用新案権に係る請求項1ないし6...