国籍及び年齢不詳の少年についての海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律違反保護事件において,少年の生年月日及び年齢を断定することはできないが,少年の供述の信ぴょう性等を評価した上で,少年に有利に20歳に満たない者であると認定しつつ,罪質及び情状に照らして刑事処分が相当であるとして,事件を検察官に送致した事例
〔解 説〕
1 本件は,発明の名称を「車載ナビゲーション装置」とする特許発明に係る特許権(2件)を有する控訴人(原告)が被控訴人(被告)に対し,被告の提供するナビゲーションサービスに係る装置(被告装置)等は,本件各特許発明の構成要件を充足し,被告がユーザに当該サービスを使用させ,又は当該サー...
〔解 説〕
1 事案の概要
Xは,発明の名称を「うっ血性心不全の治療へのカルバゾール化合物の利用」とする特許(本件特許)の特許権者である。本件特許につき無効審判が請求され,本件特許を無効にする旨の審決が出されたため,原告は,審決取消しを求める訴えを提起すると共に,明細書の訂正(本件訂正)を...
〔解 説〕
1 事案の概要
(1) X1,X2(以下「X1ら」という。)とYとの間には,従前からX1らの自宅建物の外壁に設置された排水管を巡って紛争が生じており,X1らの申し立てた仮処分命令申立事件において,①X1らの居住する建物に設置した排水管その他同建物を巡る紛争についてはお互いに直接交...
〔解 説〕
1 本件は,Xが,貸金業者であるA社及びA社を吸収合併した貸金業者であるYとの間の継続的な金銭消費貸借取引と,貸金業者であるB社及びB社から債権譲渡を受けたYとの間の継続的な金銭消費貸借取引との2つの取引について,各弁済金のうち利息制限法所定の利息の制限額を超えて利息として支払わ...
〔解 説〕
1 本件は,三重県いなべ市(以下「市」という。)の住民であるXらが,市が宗教法人B神社所有名義に係る各土地(以下「本件土地」という。)に関して締結した賃貸借契約は無効であり,これに基づく賃料の支出も違法であるなどと主張して,市の執行機関としての市長に対し,上記賃貸借契約に基づく賃...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,都市銀行であるYらが無権限者に預金を払い戻したことによりこの預金相当額及び弁護士費用等の損害を受けたとして,Xらが,Yらに対して,不法行為に基づき損害賠償を求めた事案である。
グループ会社である預金名義人8社(以下「Xグループ」という。)は,それぞれY...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件(本訴)は,外国人研修・技能実習制度に基づいて来日した中国人研修生・技能実習生である原告らが,第2次受入機関である被告に対し,①原告らに支払われた賃金等の額が日本人従業員の賃金額よりも著しく低廉であるのは労基法3条(均等待遇)に違反する等と主張して,日本人従...
〔解 説〕
1 本件は,不動産賃貸等を業とする有限会社の法律相談等に携わっていた弁護士である被告人が,同社の経営者らと共謀の上,同社所有建物に係る賃料債権に対する強制執行を免れる目的で,同社の関連会社が賃貸人の地位を取得したかのように仮装して,テナントをして賃料を関連会社名義の口座に振り込み...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,第二次世界大戦において,日本各地でアメリカ空軍による空襲に遭い,身体障害を受けるなどした一般民間人である空襲被災者が原告となり,国に対し,国が原告ら空襲被災者を何ら救済せずに放置したことは,憲法上又は条理上の作為義務を根拠として認められる立法義務に違反す...
〔解 説〕
1 事案の概要
Y市と合併前のA市は,平成10年2月ころから同年7月ころまでの間,新潟県長岡市B町2丁目甲123番3所在の土地を含む土地において,A市内の本件市道の交通安全施設設置工事(以下「本件工事」という。)を施工した。
平成16年7月12日夜から同月13日にかけて,日本...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,FX取引(外国為替証拠金取引)を行うことを業としていたZ1(株式会社ファンドシステムことファンドシステム・インコーポレイテッド)に対して金員を出資したXらが,実際は,Z1の代表者であったZ2から出資金の名目で当該金員を騙取されたものであったとして,Z1の...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,Y4を営業者とする本件ファンドに係る取引に応じて出資するなどしたX1ないしX4が,その販売会社であるA株式会社の代表者で,その勧誘会社であるY1株式会社の従業員であったことがあるY6のXらに対する勧誘行為の違法(詐欺的取引,適合性原則違反及び説明義務違反...
〔解 説〕
1 事案の概要
(1) 本件は,消費者であるXらが,証券会社であるY従業員らから投資勧誘を受けた居住用不動産を投資対象とする不動産証券化商品(以下「レジデンシャルワン」という。)により損害を受けたとして,上記勧誘における適合性原則違反や説明義務違反を理由として,Yに対し,不法行為...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,被控訴人(1審被告。Y)が被控訴人各ソフトをインストールした被控訴人サーバを製造,販売した行為について,控訴人(1審原告。X)が,Yの上記行為は,①Xの有する「データ入力装置」に係る本件特許権についての間接侵害(特許法101条2号)に当たる旨主張して,Y...
〔解 説〕
1 事案の概要
本件は,懲役刑の執行のために名古屋刑務所に収容されていた原告が,同刑務所の刑務官らにより,コンクリートの床に引き倒され,頭部を踏み付けられるなどされた上,腹部を革手錠で締め上げられ,これらによって骨盤骨骨折,腰椎変形,急性腹膜炎及び急性腎不全等の傷害を負い,数か...
〔解 説〕
1 本件は,朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」という。)の国民の著作物である映画の一部がXらに無断でテレビニュース番組において放送されたことについて,上記映画を含む原判決別紙映画目録1ないし3記載の各映画について同国の法令に基づく著作権を有するとされているX2と,X2との契約...
〔解 説〕
1 本件は,共犯者間で有罪無罪の判断が分かれたことが契機となって,略式命令に対する非常上告が申し立てられた事案である。
被告人は,行政書士ではない者(以下「A」という。)と共謀の上で,顧客から依頼を受けて行政書士法1条の2第1項にいう「事実証明に関する書類」である家系図を作成し...
〔解 説〕
1 本件は,被告人が,いずれも内縁の夫である甲と共謀の上,(1)自宅内で自由を制約していた男性Aが適切な治療を要する状態に陥っていたのに,種々の暴行,虐待を加え続けて,多臓器不全により死亡させて殺害し(殺人),(2)女性Bから,現金を詐取及び強取したほか,Bをアパートの一室に監禁...