《解 説》
1 原告は,「TEAMS」の欧文字を標準文字で横書きしてなり,指定役務を商標法施行令別表の区分による第39類「鉄道による輸送に関する情報の提供,……」及び第42類「……電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,……」とする商標の商標権者である。本件商標について,商標法50条1...
《解 説》
1 本件の事案の概要は,以下のとおりである。
預金通帳と届出印をAに盗まれ預金の払い戻しをされたX1が,Y銀行に対し,預金契約に基づき,600万円の預金の払戻しを求めた。Y銀行は,Aによる払戻しは届出印を用いて行われているから,払戻請求書と届出印の印影の照合により免責を定めた...
《解 説》
1 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」という)4条2項2号とこれを受けて定められた岐阜県条例では,岐阜県公安委員会は,保護施設周辺地域(学校等の敷地の周囲100メートル以内)において,同法3条1項の許可を行うことができないという距離制限規定を定めてい...
《解 説》
1 本件は,戸籍上男性であるXが,有罪判決の確定を受けて受刑するに当たって,刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律(刑事施設法)37条1項の規定に基づいて実施される調髪処分の差止めを求めた事案である。
懲役受刑者等の処遇について規定する刑事施設法は,受刑者には調髪を行わせるこ...
《解 説》
1 事案の概要
本件は,申立外株式会社が大阪府公安委員会に対してパチンコ店の営業許可申請をしたのに対し,当該店舗近隣の歯科医院の管理者である申立人が,当該店舗は大阪府条例における制限区域内(有床診療所から100m以内)に所在するにもかかわらず許可がされようとしていると主張して...
《解 説》
本件は,被告人が,歯科医師の免許がないのに,患者の口くう内に手を入れ切削機器を用いて自然歯,補てつ物を切削するなどの歯科医行為をし,歯科医業を行ったという事案である。
被告人は,歯科技工士であったが,歯科医療の現場とも関わるうちに,噛み合わせを調製することで身体の不快症状を改...
《解 説》
1 本件は,市議会解散の是非を問う解散の投票につき投票事務の執行の差止めが求められた訴え(以下「本件本案事件」という。)に関して,行政事件訴訟法37条の5に基づき,本案の第1審判決言渡しまでの間,当該投票事務の執行を仮に差し止めることが求められた事案である(以下「本件申立て」と...
《解 説》
1 本件は,被告(立川市)が,Aの市都民税滞納金を徴収するため,Aと原告との間の生命保険契約(本件契約)に基づくAの請求権を差し押さえ(本件差押え),同契約の解約に基づく払戻金等の支払(本件支払)を受けたが,Aが差押えから支払までの間に死亡していたため,原告が被告に対し,被告の...
《解 説》
1 本件は,金融会社のブラックリストに登載された被告人が,別人を装い消費者金融から借入れを行うことを企図し,転出証明書の生年月日を変造して住民異動届とともに町役場に提出して転入の届出をし,虚偽の生年月日が記載された被告人名義の国民健康保険被保険者証(以下「国民健康保険証」という...
3 市長が20年以上勤続して退職した職員について職員の給与に関する条例(昭和31年大阪市条例第29号。平成17年大阪市条例第20号による改正前のもの)5条6項の「市長が特に必要と認めた場合」に該当するものとして特別昇給をさせたことが地方公務員法40条の規定の趣旨に反せず同条例5条6項の規定により市長に付与された裁量権の範囲を逸脱するものではないとされた事例(大阪地裁平18.8.23判決)
《解 説》
1 本件は,訴外会社が従前ぱちんこ屋営業を営んでいた土地及び建物を同社から譲り受けた原告が,同所においてぱちんこ屋営業を営もうとして,大阪府公安委員会に,ぱちんこ屋営業の許可申請をしたのに対し,同委員会が不許可処分をしたところ,原告が,本件不許可処分の取消しを求めるとともに,本件...
《解 説》
1 本件事案の概要は,次のようなものである。被告人が,知り合いの暴力団組員から段ボール箱を預かったところ,その中には真正けん銃等,その適合実包,それ以外の実包のほか,てき弾及び手りゅう弾まで在中していた。そして,被告人が,保管途中でけん銃等の部品を目にしていること,また,銃があ...
《解 説》
1 本件の事案
本件は,東京都立の養護学校の教職員を組合員とする労働組合である原告が,教育研究集会を開催する目的で東京都立の養護学校(以下「本件学校」という。)施設の使用許可を求めたが不許可とされたことについて,被告に対し,国家賠償法1条1項に基づき,100万円の損害賠償の支...
《解 説》
1 本件は,地方銀行の行員であった被告人が,本人確認の手順が行われないまま銀行で顧客の通帳を作成させた上,この通帳を一旦分解して用紙にワープロで印字し,再び通帳をくみ上げるなどして通帳を変造して,顧客に交付して行使し(有印私文書変造,同行使),定期預金として預け入れる名目で,顧...
《解 説》
1 本件は,まず,「平成二千年一月十日」との日付のある自筆証書遺言の効力が争点となり,Xは,「平成二千年」という日付は存在しえないので,作成日の記載がないのと同視するべきであるとして,その効力を争った。
本判決は,民法968条1項が日付の自署を要求した趣旨について言及した上,...
《解 説》
1 Xらは,旧佐賀市と周辺町村とが合併したことに伴い行われた市議会議員選挙(本件選挙)について,本件選挙の管理執行に無効原因があり,仮にそうでないとしても,最下位当選人である参加人(Z)の当選は無効であるとして,その旨の各審査の申立てを棄却したYの各裁決の取消しと選挙無効又は当...
《解 説》
1 A(Xの養父〔実の伯父〕及びYの父)は,平成15年4月4日,Xに対し,当時Aが所有していた不動産持分を贈与し(ただし,訴訟では争われている。),同月13日,遺言執行者を定め,Aの遺産をYに包括遺贈するとの遺言をした。Aは,同月16日死亡し,遺言執行者は,被控訴人への持分全部...
《解 説》
1 本件は,弁護人である弁護士が,東京拘置所の職員に対して午前の接見受付時間内に被告人との接見を申し出たにもかかわらず,休憩開始までに約3分程度しか接見時間を確保しなかったことが違法であると主張して,国家賠償法1条1項に基づき,Y(国)に対し,慰謝料10万円及び遅延損害金の支払...
《解 説》
1 Xは,内閣官房郵政民営化準備室が発行した郵政民営化に関する「郵政民営化ってそうだったんだ通信」と題する新聞折込みチラシの企画制作等を受注した業者であり,Yは,元衆議院議員である。Yは,衆議院郵政民営化特別委員会において被告が質問,発言した内容に関し,週刊誌「SPA!」を発行...