《解 説》
本件は,平成14年7月27日,自動車運転中に自動車ごと海中に転落して溺死した亡Aの法定相続人たる妻と長男,長女(X1~X3)が原告となり,被告である保険会社2社(Y1,Y2)に対し,亡Aの死亡事故は「急激かつ偶然な外来の事故」であることを主張して,平成12年10月から平成13年...
《解 説》
1 本件本訴は,Xが,民事再生手続を申し立てたYに対し,その再生手続開始決定前にXY間で締結した商品管理及び物流システムの構成機器の売買契約に基づく売買代金債権(以下「本件売買代金債権」という。)や,物流業務委託契約に基づくYの民事再生手続開始後の委託料債権が共益債権であるなど...
《解 説》
1 本件事案の概要は次のとおりである。M(昭和24年9月6日生まれ,当時45歳,以下「被災者」という。)は,平成7年7月21日,東京都足立区鹿浜6・7丁目付近で,A社の道路舗装工としてアスファルト(輻射熱約145度)を均す作業に従事していたところ,同日午後4時ころ,突然発作を起...
《解 説》
1 本件は,私立大学の入学試験に合格した者が,入学金及び授業料等(以下,これらを総称して「学納金」という)を納付した後に,入学を辞退したため,大学に対して学納金の返還を求める,いわゆる学納金返還訴訟である。
具体的には,原告らは,私立大学の入学試験を受験して合格し,各大学の定...
《解 説》
Aは中学2年生の男児であって,200メートル個人メドレーをバタフライ,背泳,平泳ぎ及びクロールで泳ぎ切ることのできる能力を有しており,Y1の設置するスイミングスクールに通っていた者であるが,平成13 年11月のある日,同スクールにおいてジュニアコースの進級テストが実施されることと...
《解 説》
1 Xは,福岡県にある団地の居住者であるが,団地内の土地建物所有者全員で構成されたYの通常総会の議決方法に規約違反があるとして,Yに対し,平成11年度から平成14年度までの通常総会における各決議が無効であることの確認等を求めて提訴した。なお,Yの規約によれば,Yの組合員資格は,...
《解 説》
1 工業所有権に関する手続等の特例に関する法律(特例法)は,特許出願など工業所有権に関し,オンライン手続の利用を認めている。オンライン手続では,特許料等の納付は,特許印紙を予納しておき,手続ごとに必要額を引き落す方法がとられる(特例法14条1項)。本件は,被告日本特許情報機構(...
《解 説》
1 昭和41年に新東京国際空港が成田市三里塚地区に建設されることが決定されると,これに反対する地元農民らは,反対同盟を結成し,また,「三里塚地区周辺に土地をもつ会」を設立し,新東京国際空港公団による用地取得を困難にするために成田空港建設予定地内の土地の所有者(前所有者)から提供...
《解 説》
1 本件は,被告人が,夜間人通りの少ない路上で,女性に暴行脅迫を加えて強いてわいせつ行為をし,同女を人気がなく暗い畑内に連れ込んでからも同様にわいせつ行為を続けるうちに,強姦を決意し,既に反抗抑圧状態にあった同女をその場で強いて姦淫しようとしたが,姦淫だけは避けたいと考えた同女...
《解 説》
1 訴外Aは,第一種知的障害者と認定されているB(Yの兄)になりすまし,貸金業者であるXとの間で金銭消費貸借基本契約を締結した。Yは,同契約から生じる債務について連帯保証契約を締結した。約定の支払期日を過ぎても,Aが弁済をしなかったため期限の利益を喪失したとして,Xは前記連帯保...
《解 説》
1 本件は,原告らが特許出願をしたところ,拒絶査定を受けたので,これを不服として審判請求をしたが,特許庁が請求不成立の審決をしたことから,その取消しを求めた事案である。
2 本件の事実関係は,次のとおりである。
(1) 特許庁等における手続の経緯
原告らは,平成5年12月1...
《解 説》
1 本件は,動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(本件当時は債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律。以下「債権譲渡特例法」という。)に基づく債権譲渡登記に誤記があった場合における同登記の対抗要件としての効力の存否が争われた事件である。
A社...
《解 説》
1 本件は,Xが有する発明の名称を「低騒音型ルーバ用フィン,その配置方法およびルーバ」とする特許(以下「本件特許」という。)につき,Yが無効審判請求をしたところ,特許庁が特許を無効とする旨の審決をしたことから,Xが,その取消しを求めた事案である。
2(1) 訂正後の本件特許請...