《解 説》
1 本件は,会社更生法所定の否認権行使の範囲が問題となっている事案である。
その事実関係は,訴訟承継・引受参加があるため,錯綜しているが,要約すると,次のとおりである。すなわち,のちに更生会社となったK会社は,のちに再生会社となったN会社の完全子会社として,Hゴルフ場を経営し...
《解 説》
1 本件は,死刑の量刑の是非が争点となった殺人,窃盗被告事件の上告審判決であり,事件の概要は次のようなものである。被告人は,かつて被害者に対する強姦致傷等とこれを主にした恐喝未遂に及び,被害者が警察に届け出て逮捕され懲役7年に処せられたが,これを深く恨み,出所した暁には被害者を...
《解 説》
1 本件は,被告の株主であった原告が,被告に対し,①被告の平成16年1月8日開催の臨時株主総会における第三者割当増資による新株発行の決議(以下「本件新株発行決議」という。)を取り消す旨及び②本件新株発行決議に係る新株発行(以下「本件新株発行」という。)を無効とする旨求めて提訴し...
《解 説》
1 本件は,新東京国際空港(現・成田国際空港)において上陸を禁止された外国人(上禁者)に対し,当該外国人を出入国管理及び難民認定法59条の規定に従い本邦外の地域に送還するまでの間,その警備を担当した警備会社の従業員が不法行為を行った場合に,その被害を受けた上禁者(X1及びX2)...
《解 説》
1 本件は,被相続人の有していた預貯金につき,同人の死亡後に非嫡出子が払戻しを受けたことを巡り,被相続人の妻及び2人の嫡出子が,当該非嫡出子に対し,自己の相続分を超える分について不当に利得をしたと主張して不当利得金の支払を求めた事件である。上告審では,不当利得金の額に関して,非...
《解 説》
1 日本法人であるエスエイピー・ジャパン株式会社(日本SAP社)の従業員として勤務していた原告(破産者)は,同社のいわゆる親会社であるSAPAktiengesellschaft(ドイツSAP社)から,ストックアプリシエイションライトの付与を受け,これを平成10年に行使して,2億...
《解 説》
1 本件は,Xが,Yに対し,YがXを相手取り特許権に基づく差止請求権を被保全権利として仮処分命令申立てをし,仮処分命令を得てその執行をした後に,上記特許権に係る特許を無効とする審決が確定したため,違法な仮処分命令の執行により損害を受けたと主張して,不法行為に基づく損害賠償等を求...
《解 説》
1 本件の事案は,次のとおりである。Xは,破産者A(宝飾品の販売を目的とする株式会社ココ山岡宝飾店)の破産管財人,Y1は,宝飾品の加工などを目的とする会社であって,Aと取引をしていた会社,Y2はY1の代表取締役,Y3はAのもと代表取締役社長であった者,Y4はもとAの専務取締役で...
《解 説》
第1 事案の概要
1 本件は,水俣病被害の発生拡大についての国及び熊本県の責任が争われた水俣病関西訴訟の最高裁判決である。
2 水俣病に関しては多数の訴訟が提起され,論点も多岐にわたったが,国及び県の責任に関しては,本件を含め,6件の地裁判決が下された(新潟水俣病に関するも...
《解 説》
1 本件は,高速道路を乗用車で走行していた被告人甲が,トレーラーを運転して同方向に走行していた他人乙の自動車の運転態度に立腹し,乙に文句を言い謝罪させようと考えて,乙車の前に自車を割り込ませて減速するなどして,執ように乙に停車を求め,ついには夜明け前の暗い高速道路のかなり交通量...
《解 説》
1 本件は,札幌市が制定する条例に基づいて,会派に交付された政務調査費について,その一部を議員会一時貸付金として使用したこと等が条例の目的に反するとして,市民である控訴人が,ある政党の会派である被控訴人に対し,地方自治法242条の2第1項4号(平成14年法律第4号による改正前の...
《解 説》
本件は,顧客である被控訴人が,貸金業者(会社)から金銭を借り入れ,同社に対する返済を継続的に行っていたところ,利息制限法1条1項所定の利率に引き直すと過払金が生じており,同貸金業者は民法704条にいう悪意の受益者に該当するとして,同社を吸収合併した控訴人会社に対し,過払金と各過...
《解 説》
1 本件は,被告人が,交際のあった被害女性に対して通信手段を確保するよう要求する手紙4通を同女性方に投函するなどし,うち1通に同女性の裸体を被写体とする画像を含む印刷物を同封するストーカー行為を行ったという,ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下「法」という。)違反の事案で...
《解 説》
1 本件事案の概要は次のとおりである。Xらは,いわゆる国公労連に所属する非現業の国家公務員139名である。国(Y)は,平成14年度の国家公務員の給与について,同年度の人事院勧告(以下「本件人事院勧告」という。)に基づき,一般職の職員の給与に関する法律改正法(以下「本件改正法」と...
《解 説》
本件は,覚せい剤自己使用の事犯について,尿の採取過程における手続の違法性及び尿の鑑定書の証拠能力が争われ,1審(原判決)と2審(本判決)の判断が分かれた一事例である。
事実関係の詳細は判文のとおりであるが,概略すると,職務質問から警察署への任意同行,同署での留め置き,尿の任意...
《解 説》
1 本件は,日本法人であるAに資金を融資したXが,外国法人であるY(日本国内に事務所等を有しない。)に対し,Aの同債務の一部についてグループ会社としてYが保証(本件保証)したとして,保証債務の履行を求めた事案であり,XはAとYを共同被告として訴えを提起したが,Yは,本件保証した...