《解 説》
一 本件は、山口県の住民であるXが、平成一二年に一部改正される前の山口県情報公開条例に基づいて、Y(県知事)に対し、平成九年度・一〇年度の県政調査交付金(県議会の各会派に交付されるもの)に関する、①交付申請書又はこれに類する文書、②支出に関する支出金調書又は交付金額のわかる文書...
《解 説》
本件は、未成年者の実の祖母が、未成年者の実父母を相手方として、監護権者指定の申立てをしたうえ、同申立てを本案として、申立人を仮に監護者に指定し、未成年者を仮に申立人に引き渡すことを求めた保全処分の事案である。
民法七六六条一項は、父母は離婚に際して子の監護について必要な事項を...
《解 説》
一 本件は、被告人が自動車を運転中、時速一〇〇キロメートルを超える速度で急カーブにさしかかり、自車を制御することができなくなり道路脇の街路灯等に激突させ、同乗者を車外へ放出させて死亡させた危険運転致死の事案において、危険運転行為の故意の存否が争われた事例である。弁護人は、被告人...
《解 説》
一1 本件は、仙台市(以下「市」という。)の住民であるXらが、平成二年度及び同三年度の二回にわたり市とYらとの間で締結されたYら共有地の各売買契約(以下「本件各契約」という。)が公序良俗違反又は錯誤により無効であるとして、地方自治法(以下「法」という。)二四二条の二第一項四号(...
《解 説》
一 本件は、商標法に基づく審判において、商標法五六条一項の準用する特許法一五三条二項所定の手続を欠くという瑕疵がある場合、すなわち、特許庁の審判官が、当事者の申し立てない理由について審理をしながら、それを当事者に通知して意見を述べる機会を与えなかった場合に、この瑕疵が審決を取り...
《解 説》
一 Xは、平成一二年一二月九日、食事中に右六番の歯冠部が取れ、同時に歯の部分も欠けたため、その治療のため、同月一一日、Yの開設する歯科医院を受診した。
Yは、Xに対し、歯冠崩壊後の歯のメタルコアによる支台築造を行うこととし、ポストを形成するため口蓋根に穴を掘ろうとしたところ、...
《解 説》
本件は、少年事件のあり方などが社会問題となっており、改正少年法の施行を間もなくに控えた時期に、若年少年男女により敢行された凶悪事件として、マスコミをにぎわした事件である。本件の概要は以下のとおりである。被告人は、幼いころに両親が離婚し、以後実父とともに暮らしており、定時制高校を...
《解 説》
一 原告は青色発光ダイオードに関する一連の発明により世界的な評価を受けている研究者であり、被告は青色発光ダイオードの分野における世界有数のメーカーである。本件において、原告は、被告会社に在職中にした「窒素化合物半導体結晶膜の成長方法」の発明につき、被告会社社長の業務命令に反して...
《解 説》
1 本件は,北九州市の住民であるXらが,北九州市が協議,懇談に際して支出した食糧費につき,出席者1人当たりの金額が6000円を超えるかまたは1人当たりの酒量が2本を超える飲食は違法であると主張し,市長であるYらに対し,地方自治法242条の2第1項4号前段に基づき,損害賠償を請求...
《解 説》
一 A事件に係る事案の概要は以下のとおりである。
Xは、平成三年七月以降四回の我が国における短期滞在の経歴を有するアフガニスタン人であるが、平成一一年七月七日、「短期滞在」の在留資格及び在留期間九〇日の上陸許可を受けて我が国に上陸し、同年一〇月一日、Y(法務大臣)に対し、出入...
《解 説》
一 本件は、Aから中古車を購入したX1が、運転中に同車両右前部から発火して同車両が焼損した事故に関し、同車両の製造者であるYに対し、①不法行為責任、製造物責任又は②債務不履行責任に基づく損害賠償を請求した事案である。発火原因に関する当事者の主張については、判決文を参照して頂きた...